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更新日:2023年12月1日

退職者辞令式

平成27年3月31日

本日をもって浜松市を退職される皆さん、本当に長い間市の発展に貢献をしてくださり感謝御礼申し上げます。長い方ですと40年以上の間、さまざまな変化に富んだ時代を職員として支えていただきました。

皆さんが入庁して間もなくの頃、1979年にハーバード大学のエズラ・ヴォーゲル教授が「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という本を書かれました。当時私は大学生でしたが、大ベストセラーとなったこの本を読みました。ヴォーゲル先生は日本の勤勉性・勤労意欲に着目して、それが日本の高い成長力の源となったと、日本を見習おうと礼賛する内容でした。

翌年の1980年に私は松下政経塾に入りましたが、その創設者の松下幸之助氏は著名な経営者として尊敬を集めていました。当時ハーバード大学のビジネススクールに「松下幸之助講座」があり、経営哲学を学ぼうという時代でした。今では考えられないようなことですが、そこから黄金の80年代が始まりました。とても良い時代でしたが、皆さんもそういった時代に市役所に入庁されたのだと思います。

しかし、そのバブルの時代が一転して低成長時代に突入し、長い低迷期を歩まざるを得なくなり、市を取り巻く環境も大きく変化しました。さらに、90年代に入ると地方分権の流れが出てきて、国や県との関係も大きく変化し、市の役割がだんだんと重要になってきました。浜松は12市町村が合併し政令市になるという大激変を経験しました。こうした大きな変化に耐え抜き、浜松は全国でも指折りの自治体に成長しました。これも皆さんの努力による賜物と改めて敬意を表します。

今日本は大きな変化に見舞われ、人口減少という今までに経験したことのない時代に突入しました。これは自治体にとって試練であります。昨年は増田寛也氏が「増田レポート」で896の自治体が近い将来消滅する可能性があると警鐘を鳴らしました。大げさだという声もありますが、私は傾聴に値すべき報告だと思います。これまでは右肩上がりの成長の時代でしたが、これからは厳しい将来と真正面から向き合い、先手先手で手を打っていかなければならない時代となりました。

そうしたことをいち早く察知して、浜松市は新しい総合計画を30年をスパンとして策定しました。30年後の理想の姿からひも解いて、今から何をしなければならないかということを積み上げて作られた計画です。決して悲観することなく、希望をもって未来を作り上げる計画にしなければならないと思っています。これから待ち受けているのは厳しい時代ではありますが、浜松市は全国をリードする先進都市として取り組んでまいりました。浜松は国土縮図型都市と言われています。全国の都市が抱える構造的な問題をすべて集約している、そんな都市です。そういう浜松だからこそ一つ一つにしっかり対応していくことで、全国をリードする都市としての気概と誇りをもって、今後も皆さんに支えてもらいながら運営していかなければならないと思います。

いよいよ皆さんは第二の人生をスタートすることになります。もはや人生60年の時代ではございません。人生80年90年の時代に突入して、今から隠居するというのは少しもったいないかなと思います。まして優秀な浜松市職員であった皆さんにはこれからも地域の発展のためにご尽力をいただきたいと思います。

これからの皆さんの第二の人生が充実したものであるよう、そしてご活躍とご健勝を祈念いたしましてあいさつとさせていただきます。本当に長い間ありがとうございました。

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