更新日：2023年12月1日

平成25年市長事務部局役職者辞令式

2013年4月1日

本日から新しい役職に就任された幹部の皆さまには心機一転、しっかりと職責を全うしていただきまして、職務を執行していただくことを心から期待するものであります。

東日本の震災から丸2年が過ぎました。この間、被災地の支援でありますとか、がれき処理でありますとか、あるいは震災を受けまして浜松市の防災対策とか皆さまにいろいろとご尽力をいただきました。厚くお礼を申し上げたいと思います。

特に防災につきましては、今年も重要な施策の一つとなっております。今年はいよいよ一条工務店の寄附をベースにした防潮堤の整備が本格化いたしますし、まもなく県の第4次被害想定も発表されます。これに基づきまして、私どもとしても一層の防災対策に努めていかなければなりません。防災につきましては危機管理課だけが対応するものではなくて、子どもたちに関することは教育関係も関わりますし、あるいは高齢者、障がい者に関することは福祉の分野も関わりますし、広範囲にいろいろな部署が関わってくる問題であります。よく連携をして対応していただきたいと思います。

そしてまた今年度は新しい総合計画を策定していくことになります。今度は少し長期スパンで考えていくという方針で臨んでまいります。国がこれからどうなっていくかしっかりと長期的な趨勢を分析しながら、浜松市の長期ビジョンを作っていきたいと思います。

本格的な人口減少社会に突入いたしまして、これから大きな経済成長というのは望むべくもない時代に入りました。一方でそうしたことから増税でもない限り、税収の大きな伸びも期待できないわけであります。さらに、高齢化の進展によりまして社会保障関係費は増えていきますし、あるいは今、全国的な問題になっておりますけれども、インフラの更新もこれから本格的に出てくるということで、ちょっと油断すると市の財政もすぐ悪化してしまうという状況にございます。

そんな中で、今年の施政方針の中でも浜松市は2つの「じりつ」（自ら立つ「自立」と自らを律する「自律」）をキーワードに市政運営に取り組むということを公表いたしました。少し長期的な視点にたって、ぜひ、こうした認識を共有していただきまして、市政運営に当たっていただきたいと思います。

また、国では新政権がスタートし上々の滑り出しだと思います。久々に明るいムードが漂っていますけれども、実際に本当に景気が回復していくためには、雇用がもっともっと増えて、あるいは個々の所得が増えていく、これが結果として達成されないと、どこかで破綻してしまうという心配をしています。また、成長戦略が動き出して軌道に乗らないと経済成長の工程にも乗れないということでございます。一方で円安による価格の上昇でありますとか、あるいは金融政策によって物価上昇が推定されますけれども、物価の上昇と金利の上昇だけということになりますと大きなリスクでもございます。こうしたこともわれわれはよく注視をしていかなければいけないと思います。

こうした新政権の経済運営だけではなくて、今、国土強靭化計画でありますとかあるいは税や社会保障の改革等のこれからいろいろ大きな施策が動いてまいります。これはわれわれにとっても非常に大きな影響が出てまいりますので、ぜひそれぞれの部署においてアンテナを高くしていただきまして、迅速に国の動向に対応していただく、こういう姿勢で臨んでいただきたいと思います。一つの事業をやるのでも、国のいろいろな制度を活用するということはわれわれにとっても大きなプラスとなってまいりますので、ぜひ機敏に対応していただきたいと思います。基本的には毎年の戦略計画に基づいて粛々と市政運営をしてまいりますけれども、こういう時期でもございますので、状況の変化によっては臨機応変に対応していくという心構えでもって幹部の皆さまには市政に臨んでいただきたいと思います。

今年一年も厳しい状況が続くと思いますけれども、ぜひ一丸となって市政の発展に向けてがんばってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

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