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更新日:2023年12月1日

ラジオ市長室(2014年8月)

命を守るために~防災~(2014年8月22日)

聞き手:
9月1日は「防災の日」ですね。災害への備えについて改めて考えるきっかけになる日ですが、浜松市は防災を最重要課題として取り組んでいるそうですね。どのような取り組みをされてきたのか、また、どのような取り組みが浜松に必要なのか教えていただけますか?

市長:
日本で2番目に広い面積を持つ広大な浜松市には、海に面したところから山までいろいろな地域がありますので、それぞれの地域に合わせた災害対策が必要になってきます。
特に、東日本大震災以降は、災害に対する意識が高まっています。東海地震や南海トラフ地震などの巨大地震が想定される地域ですので、地震や津波がへの対策が重要課題となっています。
昨年県が南海トラフの巨大地震にあわせた「静岡県第4次地震被害想定」を発表しました。一次報告では、地震の大きさ、人的被害といったものが示され、二次報告では、ライフラインの被害の規模などが示されました。かなり衝撃的な想定になっていますが、これを受けて、浜松市地域防災計画などの見直しを図っていまして、しっかりと対策を講じていこうと市民の皆さんの協力を得ながら取り組んでいるところです。

聞き手:
浜松市は、地震、津波対策について急ピッチで取り組んでいるということですが、特に注目したいのが、浜松市の沿岸部にすでに建設が始まっている防潮堤なんですが、この防潮堤について、詳しいお話を聞かせてください。

市長:
東日本大震災で皆さんお分かりのように、津波は大変大きな被害を及ぼします。沿岸部だけではなく、市全体に大きな影響を及ぼすので、まさに市を挙げて取り組んでいかなくてはいけません。
そんな中で注目されているのが防潮堤です。一条工務店という民間企業から300億にも及ぶ寄附をいただきまして、それをベースに整備をしていきます。昨年、試験施工をしまして、本年度から本格施行に移行しました。
防潮堤が完成すると、浸水面積が70パーセント減り、2メートル以上浸水する宅地が97パーセント減ります。2メートル未満であれば、家が流出するようなことがなくなりますので、家の2階などの高いところに避難をした場合でも、命が助かる可能性が高くなります。
一日も早い防潮堤完成を目指し、今年4月には「みんなでつくろう防潮堤市民の会」が発足しました。これは、市民・企業・行政などが連携・協力し、「自分たちの地域は自分たちで守る」という意識のもと、オール浜松体制で取り組んでいこうとするものです。
市民の会では、試験施工が完了した部分の見学会なども行い、多くの方に実際の様子をご覧いただきました。
ほかにも、「浜松市津波対策事業基金」を創設し、防潮堤や津波避難施設建設などのため、民間企業や自治会などから多くの寄附をいただいています。基金への協力は8月1日現在で1,403件、5億円を超え、市民の皆さんの関心が非常に高いことが分かりますし、いろいろなところからご協力いただいているということで、その熱意に我々も非常に感謝しています。

聞き手:
防潮堤のような大きなプロジェクト以外にも、防災に関する身近で重要な決定がなされるとうかがいました。どのようなことですか?

市長:
災害が起きた時には、まず自助、自ら行動していただかなくてはいけません。逃げるということが基本になりますが、東日本大震災の時には、避難所に避難して津波の被害に遭って亡くなってしまった方が多くいました。
実は、「避難所」と「緊急避難場所」というのは分けて考えなくてはいけないんです。
「避難所」というのは、命が助かったあとに、自宅などでの生活が困難な場合に、一時的に生活するための場所です。「緊急避難場所」とは災害から身を守る場所です。そこを分けて、市民の皆さんに誤解がないようにしていただかなくてはいけませんので、「避難所」と「緊急避難場所」を明確に区別することにしました。

聞き手:
それはいつから始まるんですか?

市長:
9月から運用が開始されます。我々もしっかりと市民の皆さんにお知らせをしてきますので、皆さんも判断をしていただきたいと思います。
また、緊急避難場所については、災害によって場所が少しづつ異なります。例えば津波の場合は、津波避難ビルやタワーもあり、いろいろと逃げる場所があります。ゲリラ豪雨などに遭った時は、学校施設などが緊急避難場所になったりと、災害によっても場所が異なりますので、まずは、緊急避難場所がどこになるかということをそれぞれのご家庭で普段から決めておいていただくと、スムーズに避難できると思います。

聞き手:
さて、今日もお時間が近づいてまいりました。
最後に、市長から浜松市民の皆さんへメッセージをお願いします。

市長:
大きな地震や津波、あるいは最近よく起こるゲリラ豪雨のような風水害に対しては、日ごろからの備えや意識が重要だということは以前から言われてきました。
行政としても、常に状況の変化に応じながら最善の策を取ろうと取り組みを進めているところです。
特に、東日本大震災以降は、この地域は南海トラフ大地震に伴う大津波の被害が懸念される地域です。これに対する決定的な対策として、防潮堤があり、1000年に一度起こると言われているような津波に対してもかなり大きな減災効果を発揮できるもので、民間からの大きなご寄附がベースになっており、一日も早い完成を目指して県とともに取り組んでいきたいと思います。
また、こうした大きな構造物だけではなく、災害から身を守るには、まずは自らの命を守るという自助が基本となりますので、市民の皆さんも日ごろから防災意識を高く持っていただき、こういう災害の時にはこうするんだというシュミレーションをしていただきたいと思います。
特に、東日本の震災の時に、緊急避難場所と避難所を取り違えて、津波に流されてしまうという悲惨なことも起こりました。そうしたことを教訓として、災害が起きた時にまず身を守るために避難する場所である緊急避難場所と、生活の場所として一時的に提供される避難所をしっかりと区別していただきたいと思います。
そうした情報に敏感になっていただきまして、皆さんには、日ごろからそれぞれの災害の時にどこにどういう形で避難するのかということを意識していただきたいと思います。自助、共助、公助の3つの組み合わせで浜松の防災対策を行っていきたいと思います。

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