更新日：2023年12月1日

ラジオ市長室(2014年9月)

人と動物を愛するまち　はままつ(2014年9月26日)

聞き手：
9月20日～26日は「動物愛護週間」です。市長ご自身は、犬や猫などとのふれあいで心が癒された経験はありませんか？ペットは家族の一員だと感じている方がいらっしゃる一方で、飼育放棄など、さまざまな問題もあるようです。動物愛護週間に改めて見つめなおしてみるといいかもしれませんね。
ところで、浜松市は「人と動物を愛するまち」として、動物愛護に対する取り組みを日ごろから積極的に行っているそうですね。それはどういった考えからで、どういった取り組みなんですか？

市長：
いのちを大切にする心優しい市民の皆さんが暮らすまちづくりのために、動物を通じて命の尊さや大切さを学んでいこうという取り組みを行っています。
これまでも動物愛護に関して積極的に取り組んでいましたが、今年4月に拠点施設として「浜松市動物愛護教育センター」を動物園に併設する形で設置しました。ここでは、動物愛護の活動あるいは命の教育などを実施します。
愛護施設というと人里離れたところに設置されているイメージがありますが、できるだけ多くの人に来ていただかなくてはいけません。動物園に来ていただいた方はもちろん、この施設だけに来ていただくこともできます。一人でも多くの皆さんに活用していただき、命の大切さを伝えていきたいと思います。

聞き手：
この動物愛護教育センターには、具体的にどのような役割があり、どのようなことをしているのでしょうか？

市長：
施設名称の動物愛護教育センターが意味する通り、「愛護事業」と「教育事業」が大きな役割です。
愛護事業では犬、猫のしつけ教室や各種セミナーを実施し、ペットを最後まで責任を持って飼育するための啓発を行います。
また、不幸な犬、猫を新たな飼い主に譲渡し、一匹でも多くの命を救う事業にも力を入れており、センター開設前と比較して、譲渡率は非常に高くなっています。犬の場合は、78パーセントから93パーセントに、猫は16パーセントから46パーセントになっています。これをもっともっと高めて、いずれは殺処分をしなくていいようにしていきたいと思っています。

聞き手：
命の大切さを身をもって実感できる場所ということで、さっそくセンターの開設による成果が出ているんですね。
もう一つの役割の教育事業とはどのようなものですか？

市長：
全国に数ある動物愛護センターの中でも教育という名がついているのは、浜松だけです。
教育事業が浜松の特徴で、いのちの尊さを学べる教育プログラムを作り、学校教育へも活用していこうと考えています。
また、このセンターの大きな特徴は、なんといっても動物園に併設されているということです。市民が動物愛護に関心を持つためには、より身近で開かれた施設であるということが重要です。動物園に来た親子連れの皆さんに気軽に立ち寄っていただき、自然に命の大切さを学んでいただきたいと思います。
また、動物園では従来から「地球のいのちの教室」を開催しており、そのノウハウを生かしながら、動物愛護、いのちの教育事業が行われています。
そのほかにも、毎週、犬や猫との触れ合いを行っていて、動物への理解や知識を深める機会が設けられています。ペットとの付き合い方、飼育の不安などを窓口や電話で相談することもできます。

聞き手：
実際に飼っていらっしゃる方には、飼育の仕方や動物との付き合い方で不安を感じていてもなかなか人に相談できないということもあるかもしれませんので、こうしたところに気軽にご相談いただきたいですよね。

市長：
そのための拠点施設なので、不安や疑問があれば気軽にご相談いただきたいです。

聞き手：
動物園に併設されていることで、より訪れやすい施設になっていますし、外観も動物が描かれていたりととても親しみやすいので、ぜひ身近な存在として活躍してほしいと思います。
さて、そろそろお時間が近づいてまいりました。最後に、市長から浜松市民の皆さんへメッセージをお願いします。

市長：
浜松市は「いのちを大切にする心豊かな子どもと優しい市民の暮らすまち」を目指しています。
その根幹をなす動物愛護と教育事業の拠点施設が、4月に開設されました。できるだけ多くの方に訪れていただきたいということで、動物園に併設する形で作りました。
この施設では、飼育の仕方やしつけの方法をはじめ、不幸にも放棄された犬や猫とのマッチングも行われるようになっています。できるだけ多くの皆さんに訪れていただき、この子と感じた犬や猫がいたら新たな飼い主として引き取っていただきたいと思います。1匹でも多くの不幸な犬や猫がいなくなるように、最終的には殺処分がなくなるように取り組みを進めていきたいと思います。
そのためにも市民の皆さんには、一層のご理解とご協力をお願いしたいと思います。