更新日：2023年12月1日

ラジオ市長室（2013年10月）

インバウンド交流による観光促進～台北市との観光交流都市協定（2013年10月20日）

聞き手：

行楽の秋となりました。お出掛けされる方も多いと思いますが、国内外問わず観光地で貴重な体験をすることができたり、手厚いおもてなしを受けたりすると、その土地をもっと好きになってまた行きたいなと思うようになりますよね。
浜松市にも国内外、県内外問わず多くの方が訪れていますが、特に、海外からの観光客増加を目指した事業に力を入れているそうですね。

市長：

観光において、もちろん国内の皆さんをお呼びしたいとも思うのですが、国内ではかなりの激戦となっています。そこで、今海外からの誘客をいかに増やすかということに取り組んでいる自治体多くあります。特にアジアは経済発展が著しい地域なので、この需要を取り込んでいくことが有効です。

実は、浜松市は外国人の宿泊客数が多く、昨年度は12万人いらっしゃいました。一昨年に比べると4割も増加しています。これには、インバウンド事業という取り組みを進めている成果が現れていると思います。聞きなれない言葉かもしれませんが、簡単に言うと外国人の旅行客を誘客するということです。具体的には、アジア、特に、中国、韓国、台湾、タイなど経済が発展している都市をターゲットにインバウンド事業を展開しています。

また、一方で都市と都市との観光友好交流も進めています。平成22年には中国・瀋陽市という中国北東部の中心的な都市ですが、その瀋陽市と友好交流都市協定を結び、平成24年には静岡県が友好交流している浙江省の省都である杭州市と友好都市協定を結びました。

聞き手：

外国のお客さんが増えれば浜松市も活性化しますし、そのためにも浜松市ならではの「おもてなし」もしっかりしていきたいですね。
そんな海外からの観光客を増やそうという、この『インバウンド事業』に先日心強い後押しを得たということをうかがいました。どんな内容なんですか？

市長：

このインバウンド事業は国を挙げて推進していまして、平成22年から観光庁が「訪日外国人旅行者の受入環境整備事業」に取り組んでいます。この事業の中で、今後外国人観光客の拡大が見込まれる地域を「地方拠点」、すでに外国人観光客が多く、さらなる増加が見込まれる地域を「戦略拠点」として位置づけをして、指定しています。

この戦略拠点には横浜、京都、神戸などの有名な都市が17カ所が認定されています。このたび、18番目の戦略拠点に、静岡県内では初めて浜松市が選ばれました。選ばれた理由としては、サイクリングなどが盛んであり、台湾などでは国を挙げて盛り上がっていますが、サイクリングを含む『スポーツツーリズム』を打ち出し、スポーツを一つの資源にしてPRしてきたことが大きいと思います。

聞き手：

観光庁お墨付きの観光都市ということで、さらに多くの皆さんが期待を込めて来てくださると思います。数字にも実際に表れているわけですから、私たちも心して受け入れないといけないですね。

浜松市では海外への積極的なプロモーションも行っているということですが、先日、市長自ら“トップセールス”を行ってきたとうかがいました。どこへ行かれたんですか？

市長：

台北市を訪れ、「観光交流都市協定」を締結しました。なぜ台北市との関係ができたかと言うと、地方自治体の世界的な組織である都市自治体連合（UCLG）に日本では浜松市と静岡市のみが加盟しています。その中でいろいろなアジアの都市と交流をしており、特に台北市と積極的に交流を行っており、浜松モザイカルチャー世界博2009に台北市が出展してくれたり、台北国際花卉博覧会2010に浜松市が出展し相互出展するなど交流を続けてきました。今回、台北市からの申し出をいただきまして、今後両市の観光団体、観光産業間の協力や交流を促進していきたいですし、両市主催のイベントへの積極的な参加なども実施していきたいと思います。

また、台北市から浜松市への訪問客はとても増えていまして、前年比70％も増えました。台北市はこれから我々にとって有力な協力先になりますので、台北からぜひたくさんの観光客の方に来ていただきたいと思っています。

聞き手：

浜松には自慢すべきところがいっぱいありますし、台北市は世界各地から観光客が集まる大きな都市ですから、今回協定を結んだということで、浜松市をより知っていただければより活性化につながりそうですね。今後にぜひ期待しましょう。

さて、今日もお時間が近づいてまいりました。
最後に、市長から浜松市民の皆さんへメッセージをお願いします。

市長：

今、国を挙げて外国からの観光客に来てもらおうというインバウンド事業を進めていますが、浜松市でもインバンド事業に力を入れています。特にアジアの皆さん、中国、韓国、台湾、タイなど経済が急速に発展している国から旅行に行く人がどんどん増えていますので、そういった方に浜松に来てもらうため、インバウンド事業に取り組んでいます。

浜松は、ご承知の通り浜名湖をはじめとする素晴らしい自然がたくさんあり、食の宝庫でもあり、また、来年は花博もありますがそうしたイベントもあり、サイクリングなどスポーツにも非常に適した地域であり、さらに、産業もたくさんあるので産業観光も魅力です。浜松が持つさまざまな魅力・資源を活用して、今後たくさんのアジアの観光客を浜松にお呼びしたいと思っています。
せっかく来ていただくのであれば、ぜひ浜松を楽しんでいただき、気持ちよく帰国していただくためにも、おもてなしの気持ちで環境整備をしていかなくてはなりません。

市民の皆さんお一人お一人にも浜松の取り組みをご理解いただき、外国の方を温かく迎えていいただく空気を作っていきたいと思いますので、ご協力をお願いいたします。