更新日：2023年12月1日

ラジオ市長室（2013年11月）

鴨江アートセンターとあいホール始動（2013年11月17日）

聞き手：

市長も浜松生まれ浜松育ちで、少年のころはジュニアクワイヤに所属されていたりと音楽に親しまれていましたよね。
私も周りに音楽が溢れていて、少し目を転じればコンサートや舞台が上演されるホールもたくさんあったりと、浜松は文化芸術に対する懐が深いように実感します。
そんな浜松の文化芸術に関する目指す姿というのはあるのでしょうか？

市長：

浜松は、新しい目指す都市像として「創造都市」を掲げています。これは世界的な概念で、市民の皆さんが地域固有の文化や資源を活用しながら創造的活動を行うことによって新しい文化や価値を生みだし、それが生活を豊かにしたりまちの活力を押し上げていくという概念です。
創造都市を実現するためにはさまざまな取り組みを行っていく必要がありますが、その一つが「みんなのはままつ創造プロジェクト」。これは、市民活動団体や企業等の皆さんが企画実施する創造的な活動を支援するもので、本年度は39事業を採択しました。
その中にはアートに関する取り組みもたくさんあり、地元の学生による「はままつ駅前地下道アートペイント」やアーティストとの交流の場を設けた「まちなかキャンプ」などがあります。

聞き手：

浜松市には芸術関係の学校も多くあり、若者が伸びる場となりますよね。また、市民一人一人がそれぞれにもった文化芸術の種を育む環境が整っているということですね。

市長：

そうですね。我々が作り出すというよりはそういった環境や場を提供するということが行政の役割です。その中で創造性を発揮していただくことは、市民の皆さんの力ということになると思います。

聞き手：

そんな市民の皆さんが、日ごろから文化芸術に触れられるためには、身近な場所に発信拠点があることも重要だと思いますが、先日、その拠点が新たにオープンしたとうかがいました。詳しく教えてください。

市長：

11月1日に「鴨江アートセンター」という新しい拠点施設がオープンしました。元の施設は「鴨江別館」という昭和初期に建てられたもので、もともとは警察署の施設として作られました。歴史的な建物ですので、保存していくのと同時にアートの拠点施設として整備をしたものです。
ここの特徴は、単にアート作品を展示するだけではなく、全体を一つの芸術として市民の皆さんに公開しようということで、創作活動のプロセスもアートとして全て市民の皆さんに見ていただきます。
また、アーティストとのトークセッションやワークショップなどで市民の皆さんが芸術家の考えに直接触れることができ、さらに、芸術活動の拠点としてアートイベントの情報を発信してまいります。つまり芸術の創作活動・交流・発信の一大拠点となるのが「鴨江アートセンター」です。
アーティストの皆さんには工房を使っていただき、創作活動の場を提供するとともに”アートコーディネーター”という専門職を配置して、市民が参加できるワークショップ開催や展示会なども積極的に企画していく予定です。

聞き手：

プロのアーティストの作品に触れられるだけでもアーティストの卵や市民には非常に貴重な機会だと思うのですが、活動・交流・発信もできるということで本当に素晴らしい場になりそうですね。
そして、もう一つ、同じ日に、文化芸術の新たな拠点が誕生したということですが、詳しく教えてください。

市長：

中区幸に「浜松市男女共同参画・文化芸術活動推進センター」通称“あいホール”が11月1日にオープンしました。あいホールは以前から市民の皆さまに親しまれていましたが、耐震化を図るためにいったん取り壊し、新たな施設として誕生しました。
施設の名称にあるように“男女共同参画”の事業だけでなく、“文化芸術活動”を推進する拠点として活用していただけるようになりました。例えば、音楽の活動などは周りへの配慮から週に1回程度しか練習に利用できなかったのですが、防音性を高めたことで、常時音楽活動に活用できるようになりました。また、音楽だけでなく、演劇などさまざまな活動団体の皆さんに場を提供できるようになりました。

 

聞き手：

あいホールは昔から本当に親しまれていた方が多かったと思いますので、オープンを心待ちにされていた皆さんも多いでしょうね。

市長：

そうですね。非常に多くの方に活用していただいていたので、整備中はご不便をお掛けしましたが、新しくリニューアルしてより一層活用していただけるのではないかと思います。

聞き手：

そろそろお時間が近づいてまいりました。
最後に、市長から浜松市民の皆さんへメッセージをお願いします。

市長：

今日は文化芸術をテーマにお話をさせていただきました。
浜松市は今「市民協働で築く『未来へ輝く創造都市』」を都市の一つの将来ビジョンに掲げてまちづくりを行っています。市民の皆さま、活動団体、企業などいろいろな団体の皆さんがさまざまな創造的活動を行うことによって新しい文化・価値を生みだし、それが浜松の都市の活力に結びつくという概念です。私たち行政としては、そうした活動ができる場や機会を提供していこうということで取り組んでいます。

その一環として、11月1日に2つの拠点施設がにオープンしました。
一つは美術や芸術の拠点として鴨江アートセンターがオープンし、作品の展示だけではなくさまざまな芸術活動やプロセスまで共有できる施設です。また、今まで皆さんに親しんでいただいていたあいホールも文化芸術を推進する活動拠点としてバージョンアップをし、主に音楽や演劇、ダンスといった活動をしやすいように防音設備をはじめとする施設整備を行いました。以前よりも使いやすくなったと思います。
市民の皆さまと市民活動団体の皆さまにはこの両施設を大いにご活用いただきまして、どんどん創造的な活動に励んでいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。