更新日：2023年12月1日

退職者辞令式

平成28年3月31日

本日をもって退職される皆さま、本当に長い間、浜松市職員として市政の発展に貢献をしてくださり厚く御礼申し上げます。長い方ですと40年以上の間、いろいろなことがあったと思いますし、ご苦労もあったと思います。本当にお疲れさまでした。

皆さまが入庁した頃を振り返ってみますと、ちょうど黄金の80年代と呼ばれた時代の直前だったと思います。当時、私はまだ大学生でしたが、ユーミンが全盛期だったり、サザンがデビューしたりと、世の中が明るく将来に希望を持てる良い時代だったと思います。その後にバブルが起こり絶頂期を迎え、バブルが崩壊してから長い低迷期に入り、社会の環境が大きく変わりました。市役所を取り巻く環境も大きく変わったと思います。

それに加えまして90年代からは、地方分権の大きな流れが出てきて、国や県からさまざまな権限・役割が移譲され、市の責任も大きくなり、皆さまもいろいろと変化への対応に苦慮されたものと思います。また、浜松市にとっても12市町村の大合併を経て、政令市に移行するという大事業を成し遂げました。こうした数々の動きや流れに対応しながら、しっかりと市政を支えていただいた皆さまのこれまでの努力に対しまして心から敬意を表します。

昨年は、地方創生元年といわれ、いよいよ日本は人口減少・高齢化社会に突入するということで、それに真正面から向き合いながら、私たちも対応していかなくてはならない時代となりました。これまではあまり遠くのことを考えることもなく、日々の業務を進めればよかった時代でしたが、これからはしっかりと将来を意識しながら先手先手でいろいろな取り組みをしていかなくてはならない時代になりました。

浜松市ではそういったことに早くから気がつき、先手先手で取り組みを行ってまいりましたが、皆さまのご努力によりさまざまな成果を得ることができました。浜松市が行ってきた行財政改革を始めとした取り組みを、これからは全国の自治体がやっていかなくてはならない時代であると思います。浜松市はこれからも先手先手で課題を見つけ、それに対応していく先進型都市としてしっかりと市政を推進していきたいと思います。また、国土縮図型都市といわれるように、全国のモデルになれるような都市だと思っています。市役所がしっかりと先導しながら、さらなる将来の発展に向けてがんばってまいりたいと思います。

さて、皆さまこれからは第二の人生を歩まれることと思います。新しい仕事に就かれる方、引退される方さまざまだと思われますが、これからが新たな人生の始まりだと思います。皆さまも日野原重明先生をご存じのことと思いますが、私も時々お会いします。現在104歳でいらっしゃいますが、かくしゃくとされておりまして30分くらいの講演でありましたら、いまだに立ったまま講演されるくらいお元気でいらっしゃいます。その先生が提唱されました「新老人」という概念がございまして、75歳からが本当の意味での高齢者であり、それまではまさに現役であるということであります。つまり60歳から75歳まではまだ15年もありますので、まだまだ皆さまにとっては活躍の場がたくさんあるということです。さまざまな分野でこれからも輝いていただきたいと思いますし、市に関わる仕事をされる皆さまもいらっしゃると思いますので、ぜひ引き続き市政を温かくお見守りいただきたいと思います。

これからの第二の人生、健康にご留意いただきまして皆さまが大いに活躍されることを心から期待いたします。皆さまのこれからのご健勝とご多幸、ご活躍を心から祈念いたしましてごあいさつとさせていただきます。本当に長い間、ありがとうございました。