緊急情報
ここから本文です。
更新日:2018年4月3日
平成28年2月11日(木曜日)、第八回「十湖賞」俳句大会表彰式が浜松市総合産業展示館北館4階1号ホールにて開催されました。
第八回の句題は「自然とともに生きる日々」で、全国各地からご応募いただいた16,883句の中から、厳正なる審査により選ばれた入選作品が発表されました。表彰式には十湖大賞から奨励賞まで各賞受賞者に、表彰状などが贈呈されました。表彰の後には、選者である高柳克弘氏のミニ講演会「日常に詩を探す」が行われました。

主催/東区俳句の里づくり事業実行委員会、浜松市
後援/静岡県教育委員会、浜松市教育委員会、静岡県俳句協会、中日新聞東海本社、静岡新聞社・静岡放送、NHK静岡放送局、テレビ静岡、静岡朝日テレビ、だいいちテレビ、K-mix、FmHaro!、ケーブルウィンディ
協力/浜松文芸館
東区では、郷土の俳人・松島十湖(まつしまじっこ)の業績を記念して「十湖賞」俳句大会を開催しています。
<松島十湖プロフィール>
嘉永2年(1849)、遠江国豊田郡中善地村(今の東区豊西町)の生まれ。幼い頃から国学や報徳を学ぶとともに、俳諧の道にも進みました。生涯8千を超える俳句を生み、全国に多くの門人を擁し、明治・大正時代には遠江を代表する旧派の俳人として大いに名を馳せました。
背泳ぎの動かざる雲動かせり 西村忠士(長野県佐久市)
|
十湖賞 |
|
|---|---|
| 背泳ぎの動かざる雲動かせり | 西村忠士(長野県佐久市) |
|
東区長賞 |
|
| 蛇よぎる草に鼓動の生まれけり | 稲津とし子(浜松市中区) |
|
特選 |
|
| けふだけの匂ひ新藁けふの青 | 太向住江(静岡県島田市) |
| 日の本の国の色なり秋茄子 | 下位桂子(浜松市南区) |
|
佳作 |
|
| 僚船の檣灯さ揺るたきや漁 | 中川正男(浜松市浜北区) |
| 畑を打つ仁王に勝る母の指 | 興呂木和朗(熊本県阿蘇郡阿蘇村) |
| 食む牛の居らぬ新藁匂ひけり | 杉浦鈴子(静岡県磐田市) |
| 芋虫の地球を摑みつつ進む | 安立由美子(浜松市中区) |
| 跡を継ぐ子と見回りの稲の花 | 西部稔(長崎県長崎市) |
| 虫の音や嫁ぐ娘と月9見る | 田中信昭(浜松市中区) |
|
奨励賞 |
|
| 朝夕に勝手口より富士涼し | 今井克己(静岡市葵区) |
| 芭蕉布に織り込んでゆく波の音 | 越川都(浜松市東区) |
| 代掻きて富士は威容を正しけり | 中村宏汀(東京都大田区) |
| 蟇啼いて真夜の棚田の水鏡 | 秋野三歩(鹿児島県霧島市) |
| 田仕舞の日暮の煙直立す | 平田きよし(静岡県焼津市) |
| 一ヶ所にこだはりつづく松手入 | 大須賀正(東京都杉並区) |
| つくづくと父よ刈田の蘖す | 杉本たつ子(浜松市南区) |
| 沢の水引きて山家の芋水車 | 杉山満寿(静岡県藤枝市) |
| 寂として一族の墓夏木立 | 尾崎照代(浜松市東区) |
| トランペットひびく湖畔や草萌ゆる | 伊藤たい(浜松市中区) |
| カブト虫摑めば森の匂いかな | 髙橋紘一(浜松市中区) |
| 撫子や晩年の見えゐてひとり | 小中命子(神戸市垂水区) |
| 海へ行く海の色した夏帽子 | 石橋朝子(浜松市東区) |
| 思ひきり曲がりて終の胡瓜かな | 能勢亜沙里(浜松市東区) |
| 木犀や全校体操背伸びから | 鈴木明寿(浜松市東区) |
| 落款の朱の浮く小夜のしぐれかな | 井上實(京都府亀岡市) |
| 早苗植う青空にまた青足して | 野口沙紀(新潟県村上市) |
| 誘ふは十湖の句碑か道をしへ | 伊藤和幸(千葉県松戸市) |
| 落ち着けぬ月下美人の開く夜 | 河村あさゑ(浜松市東区) |
| 秋簾基地に爆音ひびきたり | 伊藤サト江(浜松市中区) |
|
十湖賞 |
|
|---|---|
| 揺れ揺れて紅い鬼灯母が摘む | 山下ひかる(天竜高校春野校舎2年) |
|
県教育長賞 |
|
| 生きていく向日葵揺れる日の下で | 堀内俊佑(天竜高校3年) |
|
特選 |
|
| 赤とんぼ沈む夕日にかくれけり | 村井和樹(浜名高校3年) |
| 白息の行く手にかすむ星と月 | 内山知夏(天竜高校3年) |
|
佳作 |
|
| 禁断の林檎を囓り夜が明ける | 溝渕比奈子(浜松学芸高校2年) |
| 紫陽花に落ちる雫は空のいろ | 盛岡陽介(浜松東高校2年) |
| 鰯雲かえゆく形バスを待つ | 夏目真帆(浜松学芸高校2年) |
| ポテチ食べ一人眺める天の川 | 村松俊希(天竜高校3年) |
| 炎天下今日も一日走るのか | 岡松海知(浜松東高校2年) |
| コンビニにまちかまえてるカブト虫 | 宮下拓樹(天竜高校3年) |
|
奨励賞 |
|
| 紫のぶどうを食べる君の顔 | 河合未来(天竜高校3年) |
| 渡り鳥空を切り裂く風になる | 船見凌哉(天竜高校3年) |
| 吹きぬけるいぐさの香り家の中 | 大石明穂(浜松東高校1年) |
| 帰り道月の光と手をつなぐ | 大久保美月(浜松東高校2年) |
| 向日葵に目を奪われた登下校 | 会場日菜子(浜松東高校2年) |
| 向日葵と私と兄と背比べ | 髙林円花(浜松東高校2年) |
| 桜舞う巣立ちの時はすぐそこに | 金原和哉(浜松東高校2年) |
| 君だけと桜の花を見ていたい | 秋吉アマンダ(天竜高校3年) |
| ふくろうがやみにひそめるよるのぬし | 橋本賢一郎(静岡西高校3年) |
| 風吹いて私も揺れるコスモスと | 横田由衣(天竜高校3年) |
| 特別席蟋蟀のいる私の部屋 | 河合優希乃(天竜高校春野校舎2年) |
| オニは外大豆たくさん空を舞う | 渥美茉依子(天竜高校3年) |
| ザッザッザ雪を鳴らして東海道 | 渥美杏佳(浜名高校2年) |
| 夏休みひんやり冷たい武道場 | 小杉翔(浜松東高校2年) |
| 浴衣着た見返り美人目の前に | 杉浦萌香(浜松東高校2年) |
| 柵の上走るリス達冬仕度 | 宮崎奏一(浜名高校3年) |
|
十湖賞 |
|
|---|---|
| 夕焼けに重ねるようにボール打つ | 松本心(聖隷クリストファー中学校1年) |
|
市教育長賞 |
|
| いわし雲大海原を上りけり | 伊藤颯吾(丸塚中学校1年) |
|
特選 |
|
| 涙してごめんね言えたいわし雲 | 梶村悠宇(浜松聴覚特別支援学校3年) |
| 秋風の中をゴールへ一直線 | 関谷武(笠井中学校3年) |
|
佳作 |
|
| コスモスにふわりと色をのせる風 | 倉橋芹奈(与進中学校3年) |
| 虹が出るただそれだけで幸せで | 矢波真依(丸塚中学校1年) |
| 夕立や洗濯物へ母走る | 鈴木遥奈(笠井中学校3年) |
| 秋雨や小鳥育む屋根の中 | 永井歩武(与進中学校3年) |
| 静かな日終わらないでと百合を見る | 石島帆高(北浜東部中学校3年) |
| 球を追う僕の背を押すせみしぐれ | 一瀨大空(積志中学校1年) |
|
奨励賞 |
|
| ひまわりと同じ輝き友の顔 | 生川夏穂(与進中学校2年) |
| 美しく水にかがやく春の月 | 竹内裕弥(笠井中学校3年) |
| あせかいてコントラバスをひくわたし | 中津川莉乃(静岡県西遠女子学園中学校1年) |
| 柿の実をカラスがつつきどなる祖母 | 松島瑞希(笠井中学校2年) |
| 黄水仙どこか遠くを見つめてる | 宮崎麻矢(与進中学校3年) |
| ヒグラシの声を追いかけ弟よ | 中西ほのか(静岡県西遠女子学園中学校1年) |
| 見てみたいトンボのめがねで近未来 | 佐田崚太朗(積志中学校2年) |
| 天道虫君の体は赤信号 | 谷内信太朗(笠井中学校3年) |
| 思い出があふれでている年賀状 | 山田麻利亜(天竜中学校2年) |
| かあさんが本気で泣いた卒業式 | 川路秀虎(与進中学校2年) |
| あみを持ちひまわり畑かけまわる | 杉山心佳子(丸塚中学校2年) |
| 名月に照らされ歩く塾帰り | 袴田幸侑(丸塚中学校3年) |
| 縁側で団扇片手に祖母話す | 清水紀寿(笠井中学校3年) |
| 台風や新人戦が近いのに | 和田佳周(丸塚中学校1年) |
| 道路にはひらひら踊る陽炎が | 伊藤瑞希(丸塚中学校2年) |
| 森の中静かにひびく滝の音 | 渡邉百々美(聖隷クリストファー中学校1年) |
| 冷やかな夜空の下の一けん家 | 石戸そらね(丸塚中学校1年) |
| 読書の秋読んで気になる梨の味 | 間渕菜々海(与進中学校2年) |
| 一枚のかれ葉を流す川の音 | 鈴木沙月(与進中学校2年) |
| 恋猫が夜風に打たれあつくなる | 松野龍也(天竜中学校3年) |
|
十湖賞 |
|
|---|---|
| オクラのみどこをきってもおほしさま | 鈴木悠斗(神久呂小学校2年) |
|
市教育長賞 |
|
| 朝の鳥飛んで寒さをふっとばす | 斎藤啓夢(有玉小学校6年) |
|
特選 |
|
| はちの巣の部屋は全室うまってる | 佐田圭司郎(積志小学校5年) |
| プランターぼくのパセリが増えてきた | 中村信寛(鴨江小学校6年) |
|
佳作 |
|
| からっ風追いこせ追いぬけ持久走 | 村松泰輔(和田小学校6年) |
| 夏の川のぞけばそこは水族館 | 神谷一平(蒲小学校6年) |
| ぼくたちの夢がつまった桜かな | 青島周平(豊西小学校5年) |
| さわがにをとってにがしてまたとって | 市川一姫(大瀬小学校5年) |
| にげ水に近づくたびに遠くなる | 中道あかり(与進小学校6年) |
| ケンカしてすっきりしているもみじの下 | 井上桜輔(和田小学校6年) |
|
奨励賞 |
|
| ナスの牛祖父の笑顔を思い出す | 山橋麻央(大瀬小学校4年) |
| 土筆たち顔を出したら中学生 | 木戸佑(和田小学校6年) |
| 潮干がり固くあたった大きいぞ | 加藤真輝(積志小学校5年) |
| 十湖池自然いっぱい虫いっぱい | 松島修平(豊西小学校3年) |
| カブト虫夜なかになると元気だよ | 福地彩水(大瀬小学校2年) |
| 冬がんのごろりと一つ祖父の畑 | 坪井優波(大瀬小学校5年) |
| まちなかへおおすずめばちせめてくる | 秋山優樹(笠井小学校4年) |
| もーくもくたべてみたいな夏の雲 | 落合結南(大瀬小学校2年) |
| 青空を泳ぐ夢みた夏休み | 伊藤蘭(豊西小学校6年) |
| 木の鼓動ぼくの鼓動とおんなじだ | 東田臨太朗(蒲小学校6年) |
| リスのほほ何でも入るふくろかな | 遠藤拓海(笠井小学校6年) |
| ひまわりのせたけくらいになりたいな | 中井康輔(蒲小学校6年) |
| ひがん花時計はどこにあるのかな | 岡本紗和(豊西小学校4年) |
| 公園の地面がおち葉のカーペット | 中津川菜々弥(与進小学校6年) |
| からっ風干し芋いっぱいありがとう | 中道大貴(笠井小学校5年) |
| すいかわりすいかわれずに地球わる | 田島義鵬(鴨江小学校4年) |
| イルカショー色がいっしょのかきごおり | 植田雛羽(笠井小学校4年) |
| いねを切るガッガッガッと大合そう | 松島諒(豊西小学校5年) |
| 草原をかけぬく少年赤い夏 | 林田武叡(和田小学校6年) |
| 落ちてきたどんぐり池に船出した | 齋藤聖夏(大瀬小学校5年) |
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください