更新日：2023年12月1日

ラジオ市長室(2014年6月)

音楽の都(2014年6月27日)

聞き手：
浜松市は、これまでも音楽文化や観光分野で、世界の諸都市との交流を活発に行っていて、市長ご自身もこれまで積極的に交流をしてこられたと思うのですが、先日はイタリアに行かれたそうですね。今回はどんな目的で出掛けられたのですか？

市長：
4月にイタリアのボローニャ市を訪問しまして、音楽文化都市交流を進める覚書を締結しました。浜松市は「音楽の都」づくりということで、音楽文化の振興に取り組んでいるわけですが、今年の大きな目玉の一つが「ユネスコ創造都市ネットワーク」という世界的な都市間のネットワークの音楽分野での加盟をしようという取り組みです。
現在、ユネスコ創造都市ネットワーク音楽分野に加盟しているのは6都市なんですが、アジアでは加盟している都市は一つもないんです。もし浜松が加盟すれば、日本で初というだけでなくアジアで初となります。ですので、国内外に音楽文化都市として大いに発信していくことができるのです。
実は、ボローニャ市と浜松市は似ているところがあります。
楽器博物館があり音楽文化が盛んで、また、世界的に有名なバイク「ドゥカティ」の本社があり、車の「マセラッティ」の発祥の地であるなどオートバイ・自動車産業が盛んであり、浜松市と非常によく似ています。
そうしたことも含めて、これから音楽文化の交流、人材の交流や広く産業の交流などもしていこうということで非常に今盛り上がっているんです。
ぜひこのボローニャ市との交流を大切にして、ユネスコ創造都市ネットワーク音楽分野への加盟も果たしていきたいと思っています。

聞き手：
この交流がいい弾みになるといいですよね。
そんな浜松市は、国際的な音楽コンクールが開催されるなど、「音楽の都　浜松」の名にふさわしく、年間を通じてコンサートや合唱祭など音楽イベントが盛んに行われていますよね。
具体的に「音楽の都　浜松」を推進するために、どのような事業を行っているのでしょうか？

市長：
浜松市では、世界的なピアニストを多く輩出している「浜松国際ピアノコンクール」や「全日本高等学校選抜吹奏楽大会」といった大きな音楽イベントを開催するほか、市民の皆さんが企画運営する「やらまいかミュージックフェスティバル」など“音楽のあふれる街”として官民一体となって取り組んでいます。
また、ハード分野だけでなく、音楽文化というソフトの拡充にも力を入れていて、人材育成などにも取り組んでいます。

聞き手：
若手を育てるための取り組みも積極的に行っているということですね。

市長：
そうですね。また、ご存じのとおり、もともと浜松市は、ヤマハ、カワイ、ローランドといった楽器メーカーが集積する都市で、メイドイン浜松の楽器は世界の多くの演奏家、音楽家に愛用されており、その活動を支えています。
浜松のメーカーの一角を担っているローランドの創業者である梯郁太郎氏は2013年に、その業績が評価されグラミー賞を受賞しました。また、ヤマハの開発した「ボーカロイド」から生まれた初音ミクが世界的なキャラクターへ進化していくなど、世界の音楽文化の発展にも大きく貢献しているんです。

聞き手：
まさに「音楽の都　浜松」ですね！
そしてもう一つ注目したいのが、JR浜松駅近くにあるアクトシティ浜松。こちらには、大ホール、中ホール、楽器博物館などがあり、浜松市の音楽文化を支える一つの拠点になっていますが、このアクトシティが今年20周年を迎えるそうですね。注目すべき音楽イベントが続々と企画されているとうかがいました。いくつかご紹介いただけますか？

市長：
8月に「第20回浜松国際管楽器アカデミー＆フェスティヴァル」と、「浜松世界青少年音楽祭2014」がアクトシティなどで開催されます。
「国際管楽器アカデミー＆フェスティヴァル」は毎年開催されていますが、今回は20周年の節目となる記念イベントとして注目されています。世界トップレベルの演奏者が一同に会して、オープニングコンサートをやっていただきます。あるいは、そうした皆さんと浜松市の楽団や中・高校生が一緒になって演奏するドリームコンサートも企画されています。
また5年に一度開催されている「世界青少年音楽祭」は合唱を中心としたイベントなんですが、今回は海外のさまざま団体に参加していただきます。また、覚書を交わしたボローニャ市からも児童合唱団が参加していだたくことになっています。

聞き手：
8月というと、夏休み期間中でもありますから、ぜひ多くの皆さんに楽しんでいただきたいですね。私も楽しみにしています！
さて、今日もお時間が近づいてまいりました。
最後に、市長から浜松市民の皆さんへメッセージをお願いします。

市長：
浜松市はご存じのとおり「楽器のまち」として発展してきました。その基盤を生かしてさまざまな音楽文化の振興に努めてきた結果、「音楽の都」としても大きく成長してまいりました。
その浜松市にとって今年最大の取り組みと言えば、ユネスコ創造都市ネットワークの音楽分野での加盟です。現在、世界では6都市が音楽分野で加盟していますが、アジアには1都市もありません。もし、浜松が加盟すれば、日本で初となるだけではなく、アジアで初となりますので、浜松が音楽文化都市であるということを国内だけでなく、全世界に発信することができます。