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更新日:2025年4月28日
本市はこれまで、2016年3月に策定(改訂)した「浜松市水道事業ビジョン(2015~2024年度)」及び「浜松市下水道ビジョン(2009~2024年度)」や2015年3月に策定した「水道事業中期財政計画(2015~2024年度)」及び「下水道事業中期財政計画(2015~2024年度)」のもと、計画的に事業を推進してきました。
この間にも上下水道事業を取り巻く環境は大きく変化しています。
このような中、今後10年間(2025~2034年度)で本市の上下水道事業が目指す方向や今後の取組などを示す上下水道一体の「浜松市上下水道基本計画」を策定しました。
図表1.1.1 上下水道部の計画の変遷
本市の総人口は、2008年度をピークに減少に転じ、その後も減少が続いています。市町村合併により80万人を超えた2005年度と比較して、2074年度(50年後)は3割以上減少する見込みです。
※下水道の整備計画「浜松市汚水処理10年プラン」(2016~2025年度)に基づく排水人口普及率
図表1.1.2 本市の総人口・給水人口・排水人口の見込み
人口減少に伴い、給水人口と排水人口も減少していく結果、本市の上下水道事業における料金収入等も減少する見込みです。
水道管路について、実耐用年数(P22参照)を超過する管路は、これまでの10年間(2015~2024年度)で181kmありました。
これに対して、今後10年間(2025~2034年度)では375km、その次の10年間(2035~2044年度)では442kmあり、これまでの10年間と比較して、それぞれ2.1倍、2.4倍の増加になります。
図表1.1.3 実耐用年数を超過する水道管路
下水道管路について、標準耐用年数(50年)を超過する管路は、これまでの10年間(2015~2024年度)で164kmありました。
これに対して、今後10年間(2025~2034年度)では341km、その次の10年間(2035~2044年度)では1,095kmあり、これまでの10年間と比較して、それぞれ2.1倍、6.7倍の増加になります。
図表1.1.4 標準耐用年数(50年)を超過する下水道管路
水道の実耐用年数と下水道の標準耐用年数を超過する管路の増加(事業量の増加)に加えて、資材価格や労務費などの上昇により、事業費も増加する見込みです。(過去5年間で資材単価は約19%、労務単価は約13%上昇)
本計画では、本市の上下水道事業の目指す方向として10年後(2034年度)の理想の姿を「安全・安心な上下水道が地域社会の中で健全な水循環に貢献している。」と設定しています。これを実現するために、5つの基本方針に基づき、現状と課題を分析した上で今後の取組や財政収支見通しを示しています。
5つの基本方針としては、「1 施設強靭化等による防災・減災の推進」、「2 安全・安心なサービスの提供」、「3 環境負荷の低減」、「4 組織体制の強化」及び「5 持続可能な経営の推進」を掲げています。
図表1.2.1 10年後の理想の姿と基本方針
本計画は、浜松市総合計画の個別計画に該当し、基本計画における分野別計画「安全・安心・快適」と整合が図られた上下水道事業の根幹に位置する計画です。
また、本計画と毎年度策定する浜松市上下水道実施計画を合わせて、国が策定を要請している「経営戦略」として位置付けます。
図表1.3.1 浜松市上下水道基本計画の位置付け