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更新日:2025年4月28日

第1章 総論

総論1 計画策定の背景

本市はこれまで、2016年3月に策定(改訂)した「浜松市水道事業ビジョン(2015~2024年度)」及び「浜松市下水道ビジョン(2009~2024年度)」や2015年3月に策定した「水道事業中期財政計画(2015~2024年度)」及び「下水道事業中期財政計画(2015~2024年度)」のもと、計画的に事業を推進してきました。

この間にも上下水道事業を取り巻く環境は大きく変化しています。

  • 人口減少などにより料金収入等が減少する中、上下水道施設の老朽化が進み、今後の事業量も増加する見込みです。加えて、資材価格や労務費などが上昇しており、さらなる経営効率化や計画的な財政運営が必要になっています。
  • 自然災害の頻発化と激甚化が進んでおり、特に令和6年能登半島地震では上下水道施設に甚大な被害が生じました。この経験から、浄水場、浄化センター等の上下水道システムの急所施設や避難所等の重要施設に接続する上下水道管路等の耐震化を推進する必要があります。
  • デジタル技術の進展は、施設の運営や維持管理、業務管理などの事業運営において大きな変革をもたらすことが期待されており、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する必要があります。
  • 国目標の2050年のカーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向けて地球温暖化対策を推進する必要があります。
  • 2024年度から国の水道整備・管理行政が厚生労働省から国土交通省に移管され、上下水道行政が一元化されました。

このような中、今後10年間(2025~2034年度)で本市の上下水道事業が目指す方向や今後の取組などを示す上下水道一体の「浜松市上下水道基本計画」を策定しました。

 

上下水道部の計画の変遷

図表1.1.1 上下水道部の計画の変遷

 

給水人口・排水人口の減少

本市の総人口は、2008年度をピークに減少に転じ、その後も減少が続いています。市町村合併により80万人を超えた2005年度と比較して、2074年度(50年後)は3割以上減少する見込みです。

 

本市の総人口・給水人口・排水人口の見込み

  • 本市の総人口は、国勢調査の結果及び国立社会保障・人口問題研究所が公表する本市の将来推計人口(2023年度推計)を基に上下水道部で作成。
    2055年度以降は、2045年度から2050年度までの人口減少数を適用。
  • 給水人口は、総人口に給水人口普及率を乗じて算出。2025年度以降の給水人口普及率は、2023年度実績値(97.0%)を適用。
  • 排水人口は、総人口に排水人口普及率を乗じて算出。2025年度以降の排水人口普及率は、2025年度計画値※(82.3%)を適用。

※下水道の整備計画「浜松市汚水処理10年プラン」(2016~2025年度)に基づく排水人口普及率

 

図表1.1.2 本市の総人口・給水人口・排水人口の見込み

 

人口減少に伴い、給水人口と排水人口も減少していく結果、本市の上下水道事業における料金収入等も減少する見込みです。

事業量の増加

水道管路について、実耐用年数(P22参照)を超過する管路は、これまでの10年間(2015~2024年度)で181kmありました。

これに対して、今後10年間(2025~2034年度)では375km、その次の10年間(2035~2044年度)では442kmあり、これまでの10年間と比較して、それぞれ2.1倍、2.4倍の増加になります。

 

実耐用年数を超過する水道管路(事業量)実耐用年数を超過する水道管路

図表1.1.3 実耐用年数を超過する水道管路

 

下水道管路について、標準耐用年数(50年)を超過する管路は、これまでの10年間(2015~2024年度)で164kmありました。

これに対して、今後10年間(2025~2034年度)では341km、その次の10年間(2035~2044年度)では1,095kmあり、これまでの10年間と比較して、それぞれ2.1倍、6.7倍の増加になります。

 

標準耐用年数(50年)を超過する下水道管路(事業量)標準耐用年数(50年)を超過する下水道管路

図表1.1.4 標準耐用年数(50年)を超過する下水道管路

 

水道の実耐用年数と下水道の標準耐用年数を超過する管路の増加(事業量の増加)に加えて、資材価格や労務費などの上昇により、事業費も増加する見込みです。(過去5年間で資材単価は約19%、労務単価は約13%上昇)

総論2 10年後の理想の姿と基本方針

本計画では、本市の上下水道事業の目指す方向として10年後(2034年度)の理想の姿を「安全・安心な上下水道が地域社会の中で健全な水循環に貢献している。」と設定しています。これを実現するために、5つの基本方針に基づき、現状と課題を分析した上で今後の取組や財政収支見通しを示しています。

5つの基本方針としては、「1 施設強靭化等による防災・減災の推進」、「2 安全・安心なサービスの提供」、「3 環境負荷の低減」、「4 組織体制の強化」及び「5 持続可能な経営の推進」を掲げています。

 

 

10年後の理想の姿と基本方針

図表1.2.1 10年後の理想の姿と基本方針

 

総論3 計画の位置付け

本計画は、浜松市総合計画の個別計画に該当し、基本計画における分野別計画「安全・安心・快適」と整合が図られた上下水道事業の根幹に位置する計画です。

また、本計画と毎年度策定する浜松市上下水道実施計画を合わせて、国が策定を要請している「経営戦略」として位置付けます。

 

浜松市上下水道基本計画の位置付け

図表1.3.1 浜松市上下水道基本計画の位置付け

 

総論4 計画の構成

本計画は、第1章「総論」、第2章「現状と課題・今後の取組」及び第3章「財政収支見通し」から構成されています。

第3章「財政収支見通し」は、浜松市水道事業アセットマネジメント計画2025及び浜松市下水道事業アセットマネジメント計画2025(計画期間50年)の最初の10年間分を反映しています。アセットマネジメント計画2025では長期の投資計画を示しており、本計画における財政収支見通しの基礎となるものです。

 

浜松市上下水道基本計画の構成

図表1.4.1 浜松市上下水道基本計画の構成

 

総論5 計画の進捗管理

本計画実現のため、具体的な事業や指標などを示す浜松市上下水道実施計画を毎年度策定し、本計画における今後の取組の達成度などを進捗管理します。

浜松市上下水道実施計画を核としたPDCAサイクルによる経営の仕組みを確立することで、継続的な改善を実施し、本計画の実効性を高めます。

また、事業の進捗状況や社会情勢の変化に応じて5年以内に本計画の見直しを実施します。

 

浜松市上下水道基本計画の進捗管理

図表1.5.1 浜松市上下水道基本計画の進捗管理

 

 

 

次へ → 第2章 現状と課題・今後の取組

 

 

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第1章 総論
第2章 現状と課題・今後の取組

第3章 財政収支見通し

参考資料

用語説明

 

 

 

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お問い合わせ

浜松市役所上下水道部上下水道総務課

〒430-0906 浜松市中央区住吉五丁目13-1

電話番号:053-474-7019

ファクス番号:053-474-0247

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