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更新日:2025年4月28日
下水道の役割は多岐にわたります。公衆衛生の維持と水環境の保全に加えて、市街地に降った雨水を河川等に排除や地下等に貯留・浸透させることで浸水を防ぐなど、雨水対策においても重要な役割を担っています。具体的には、下水道事業において、雨水を河川に排除するための雨水管路や雨水ポンプ場、雨水を一時的に貯めておくための雨水貯留施設の整備や維持管理などを行っています。
近年は、日本各地で観測史上最大や計画規模を上回る豪雨により、深刻な水害や土砂災害が発生しています。本市においても、時間雨量50mm以上の降雨の発生回数(5年間平均)が約40年前に比べて2.5倍に増加しています。
図表2.1.22 時間雨量50mm以上の降雨の発生回数 [浜松市]
令和4年台風第15号による道路冠水
[中央区曳馬一丁目(左) 中央区天王町(右)]
水害等の発生が増加する中で、全国的に河川流域全体のあらゆる関係者が協働し、流域全体で水害を軽減させる治水対策として「流域治水」の取り組みが進んでいます。
本市でも大型台風や集中豪雨による浸水リスクの増加などの問題に対して流域治水を推進させるため、関係部局が連携して、選択と集中により効果的かつ戦略的に雨水対策を進めることができるよう体制を整えています。
2024年度には、「浜松市総合雨水対策計画」(2019年度策定)を関係部局で見直し、「浜松市総合雨水対策計画2024」(2024~2033年度)を策定しました。この計画では、特に重点的に雨水対策を実施すべきエリアを重点対策エリアと設定しており、そのうちの5エリア(高塚川、堀留川上流、曳馬川・新川、安間川中流、狢川)については、対策メニューに下水道施設の整備を位置付けています。このうち、高塚川エリアでは公園の地下に10,000m3の雨水貯留施設を整備済みです。残る4エリアのうち、堀留川上流エリアについては、2024年度に雨水貯留施設整備を前提とした施工性の確認などの基本調査を行い、今後はこの結果を踏まえた雨水対策を進めていく必要があります。
新たに整備した天王雨水ポンプ場(2022年度 供用開始)
[中央区天王町(安間川中流エリア)]
※安間川中流エリアではこのほかに市野雨水ポンプ場あり
公園の地下に整備した雨水貯留施設(2019年度 供用開始)
[可美地区(高塚川エリア)]
※写真は建設当時
また、想定される最大規模の降雨により排水施設が機能しなくなった場合に浸水が想定される区域や浸水の深さなどを示した「雨水出水浸水想定区域図」を2024年度に作成し、公表しました。この内容を内水ハザードマップへ反映することで、市民へ浸水リスクをより分かりやすく伝え、防災意識の向上と適切な避難行動の促進を図ることが期待できます。
堀留川上流エリアに関する基本計画の策定(2025年度)
堀留川上流エリアの基本計画に基づく雨水対策の実施
その他のエリア(曳馬川・新川、安間川中流、狢川)に関する雨水対策の検討
次へ → (5)災害等へのソフト対策
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