更新日：2020年8月28日

第3章 第2章に掲げる事項を達成するために必要な措置の概要5

4　地域別の措置

(2)浜松郊外地域

＜地域の形成イメージ＞
浜松都心地域を取り囲み、市街地が拡大していった部分で、住宅や商工業等の都市的土地利用が、都心から広範囲に広がっている地域です。
このため、これら都市的機能と農用地との混在による相互の機能阻害が増大していることから、都市的土地利用は原則として市街化区域内に誘導し、市街化調整区域では農用地の集団的確保等により、既存集落地と田園環境の適切な「区分け」により、緩やかに集約します。
浜名区の中心部は、浜松都心地域を補完する市の副都心としての都市機能集積、都市環境形成を進めます。
商業機能は、中心市街地を補完する機能を副都心のほか一定の拠点に集積するよう誘導し、無秩序な拡散を避け、「秩序」ある美しい郊外生活・産業地域のイメージを形成します。
これらを通じて、居住のほか商業や工業、文教といった特色ある機能が集積した土地を有し、これらが田園環境と適切に「区分け」されて「ゆとり」を持って活動できる環境を形成します。

＜措置の概要＞

ア　市街化区域

• 都市基盤ストックを有効に活用しつつ、低未利用地の宅地化により低中層を基本とする住宅地の環境改善を図ります。特に、鉄道駅周辺は、法制度の適切な運用による都市基盤整備を進めながら、生活利便施設の充実と併せた都市型住宅の整備を促進します。
• 遠州鉄道鉄道線浜北駅周辺は、貴布祢地区及び小松地区の商業・業務施設を含め、交通施設との整合を図り、副都心にふさわしい多様な商業・業務施設の集積を図ります。
• 志都呂・堀出前地域は、道路の利便性を活かし広域的な集客力のある既存商業集積を今後とも維持・充実させます。
• 地域住民の日常生活に資する商業・業務地区は、既存商店街等を支援しながら地域住民にきめ細かなサービスを提供する商業施設の集積を図ります。
• 浜松地域テクノポリスの位置づけを担う郊外部の工業地は、研究開発や先端産業等の新たな産業を支える地区としてさらなる集積・高度化を図ります。
• 工業系用途地域以外の中小工場が多く点在している地域は、環境負荷の低減に努めながら住宅地との共存を可能とする工場等の立地が維持できるよう、法制度の適切な運用による操業環境と住環境との調和について検討します。
• 浜松インターチェンジ周辺については、東名高速道路の玄関口としての立地性を活かし、流通業務機能の既存集積とともにさらなる立地誘導を図ります。
• 市街化区域内農地は宅地化を促進するとともに、市街地内にゆとりや身近に食料生産に触れられる場を確保するため、営農意欲の高い農地は、都市の中の貴重なオープンスペースとして当面は生産緑地地区として活用します。
• 佐鳴湖周辺は、市街地に残るまとまった緑地・水辺空間として、湖水の水質汚濁の防止、浄化に努めるとともに、豊かな自然の保全・活用が図ることができるよう積極的に保全・整備します。

イ　市街化調整区域

• 新たな宅地等の開発は抑制し、法制度の厳格運用に努め、豊かな自然環境や農業環境に囲まれた郊外地としての特性を活かしながら、既存集落の生活基盤整備等によるゆとりある居住空間づくりを推進します。
• 生産性の高い優良農地は、高度利用ができるよう農業生産基盤の整備・充実を図り、今後とも維持・保全に努めます。
• 都田テクノポリス周辺地区は、保全すべき農用地を明確化し、計画的な土地利用を図りながら産業用地としての利用を検討していきます。そのほか、新たな産業用地は、既存工場の集積や交通条件等、周辺環境を十分に考慮した上で、適正な位置に確保することを検討します。
• 浜松西インターチェンジ周辺については、東名高速道路の玄関口としての立地性を活かし、流通業務機能の既存集積とともにさらなる立地誘導を図ります。
• 天竜川河岸段丘や三方原台地と平地部との境に残る斜面緑地は、施設内の緑や緑道・公園等の緑を育成するとともに、積極的に保全します。
• 天竜川や馬込川、安間川、新川等、流域が持つ保水・遊水機能や身近にある貴重な自然環境を保全するとともに、市民の憩いの場・交流と環境学習の場として整備の充実を図ります。
• 遺跡・史跡等文化財を保存するとともに、歴史・文化を活かしたまちづくりを進めます。

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