緊急情報
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更新日:2025年12月5日

急病人や事故現場のところにいち早く駆けつけ、傷病者を医療機関に搬送する救急車。浜松市は、24台の救急車と401人の救急隊員を配備しており、24時間365日出動に備えています。
出動件数が年々増加する中、緊急度の低い119番通報が寄せられることもあります。救急隊員がすぐに現場に駆けつけ、かけがえのない命を救うことができるように、救急車の適正な利用について考えてみませんか。
浜松市内には7カ所の消防署と18カ所の出張所(以下、消防署)があります。
市内から119番通報をすると消防局(中央区下池川町)の消防指令センターにつながり、現場に一番早く到着できる救急車が出動します。
2024(令和6)年に救急車が出動した件数は、およそ4万4千件、1日当たり120回で、救急車が現場に到着するまでの所要時間は平均10分25秒でした。

「火事ですか、救急ですか」
「住所を教えてください」(※)
「どなたが、どうされましたか」
「あなたのお名前と電話番号を教えてください」
※固定電話からの通報の場合、通報場所を瞬時に特定できます
携帯電話からの通報は、位置情報に誤差が生じるため、住所か、近くの建物・バス停・橋・電柱番号などを教えてください
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hfdjoho/disaster/shobo/shirei/index.html
スマホからの119番通報の場合、消防指令センターからビデオ通話をお願いすることがあります。通話をしながら、応急手当の方法などをお伝えします。
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hfdjoho/20240101.html

位置が特定できたら、専用の端末で現場にいち早く到着できる救急車を探します。

救急隊員が待機している消防署に、「〇〇区〇〇町、〇〇付近で急病」などと放送が流れます。
それを聞いた瞬間、救急隊員は待機場所から駆け出し、ヘルメットやマスク、水色の感染防止着を身につけ、救急車に3人一組で乗り込みます。

病状や、けがの程度などを見て受け入れ可能な病院を選びます。
受け入れ先の病院が決まり次第、迅速に出発します。
通報から、現場到着まで
平均10分25秒
患者の症状や経過を医師に伝えます。
必要があれば、院内で患者をCT台に移すなどの手伝いをすることもあります。

戻る途中に、次の出動指令を受けることもあります。
日勤救急隊の隊員に、救急活動の実態や、仕事のやりがいについて聞きました。

市では、日中の出動要請が特に多いことを受けて、従来の24時間体制の救急隊に加えて、2024(令和6)年度から日勤救急隊を導入しました。
日勤救急隊は、日中の119番通報に、より早く対応することができるよう、8時30分から17時15分まで365日活動しています。また、子育てなどで24時間体制の勤務が難しい職員も活躍しています。
救急車を呼んだ患者さんとそのご家族は、とても不安な気持ちだと思います。現場では、一人一人に寄り添った対応を心がけています。
私たちはヘルメットとマスクで顔が見えにくいため、特に話し方や目線の高さには気をつけています。
患者さんやそのご家族から「ありがとう」と言ってもらった時はうれしいですね。自分の対応が患者さんやご家族の安心につながった、適切だったと確信を持つことができます。こういった経験を重ねることで、救急の技術をさらに高められます。
私たちは現場へ向かうおよそ10分の間に、通報内容から、搬送する病院や、患者の対応方法を話し合いながら向かっています。
救急車が着くまでに余裕があれば、保険証またはマイナ保険証(※)・お薬手帳の準備や、現場の外で救急車の道案内をしてもらえるとありがたいです。
いざという時は、ためらわずに救急車を呼んでください。私たちが駆けつけます。
※健康保険証利用登録がされたマイナンバーカード



急な病気やけがのとき、すぐに救急車が来てくれるという安心感は心強いもの。出動件数が年々増加する中、真に必要とする人の所へ救急車が駆けつけることができるように、適切な利用について考えてみましょう。
救急車の出動件数は年々増加しています。2024(令和6)年の出動件数は、2020(令和2)年に比べて1万件以上も増えています(グラフ1参照)。

グラフ1:浜松市の救急車出動件数の推移(過去5年間)
出動件数が増えると、通報を受けてから救急車が現場に到着するまでの所要時間が延びてしまいます。
2020(令和2)年は平均9分30秒で現場に到着していましたが、2024(令和6)年は10分25秒で55秒も遅くなっています(グラフ2参照)。

グラフ2:浜松市の119番通報を受けてから救急車が到着するまでの時間(過去5年間)
救急車の到着が遅くなると、必要な処置の開始も遅くなり、救える命を救えなくなることもあります。
呼吸と脈が止まった場合、何も処置をしないと、命が助かる可能性が1分ごとに7~10%も下がると言われています(グラフ3参照)。

グラフ3:呼吸と脈が止まった人の救命率
救急車が現場に到着するまでの時間(10分25秒)に応急手当をすると、およそ10%命が助かる可能性が上がります
現場に居合わせた人が心臓マッサージやAEDの使用など、適切な応急手当を行うことで、救命率を向上させることができますが、より多くの命を救うためには救急車のより迅速な現場到着が必要です。
冬は感染症の流行などの影響で、救急車の出動要請が増える時期です。1年前の年末年始は救急車の出動件数が過去最多となり、市内の救急車が現場に出ずっぱりの状況が続きました。
また、搬送先の病院が決まらず、現場で1~2時間待機をしなければならないこともありました。

市では、応急手当の方法を学ぶことができる救命講習を定期的に開催しています。
誰かの命を救う方法を学ぶために、参加してみませんか。
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hfdkeibo/e-shinsei/hfd/27kyumeiyotei.html
救急車の適正利用とは、むやみに119番通報を控えることではありません。「こんな症状はためらわずに救急車を!」で紹介したような症状がある時には、ためらわずに119番通報をしてください。
しかし、軽いけがや体調不良の場合など、明らかに緊急性が低い119番通報が増えると、命の危険がある人の元に救急車が駆けつけることができなくなってしまう可能性があります。
これからも皆さんの命を守るため、必要な時に救急車がすぐに駆けつけられるように、救急車の適切な利用へのご協力をお願いします。
グラフ1 資料:浜松市「令和6年救急・救助統計」、グラフ2 資料:浜松市消防局警防課、グラフ3 出典:Holmberg M et al. Effect of bystander cardiopulmonary resuscitation in out-of-hospital cardiac arrest patients in Sweden. Resuscitation47:59-70,2000. より、一部改変して引用
いざという時の判断は難しいもの。迷った時は電話相談窓口やアプリを活用しましょう!
救急安心電話相談窓口
ダイヤル電話、IP電話からは【電話】054-204-7119
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hfdkeibo/7119.html
静岡こども救急電話相談
ダイヤル電話、IP電話からは【電話】054-201-9910
https://www.pref.shizuoka.jp/kodomokyoiku/kodomokosodate/kodomokyukyu/1024067.html(別ウィンドウが開きます)
※15歳くらいまで
症状を選択するだけで、緊急度に応じてどのような対応をするべきか分かります。そのまま119番通報を行うことができるほか、医療機関やタクシー事業者の検索もできます。
いざという時のために、事前のダウンロードがおすすめです
https://www.fdma.go.jp/mission/enrichment/appropriate/appropriate003.html(別ウィンドウが開きます)

【×】救急車を呼べば、タクシー代がかからないし、優先的に診てもらえるはず!

【×】どこの病院に行ったら良いか分からないから救急車を呼んでしまおう!
診療時間外の場合は、夜間救急室・休日救急当番医を利用することも検討してください(詳細はコラムを参照)。
「深夜に子供が急に熱を出した」「休日に運動をしてけがをした」…。緊急で医師の診察を受けたい時は、夜間救急室と休日救急当番医を利用することができます。
救急車と同様、必要としている人が安心して診察を受けられるように、適正に利用しましょう。
夜間救急室・休日救急当番医では入院や手術を伴わない応急的な診療を行い、翌日以降にかかりつけ医の受診をお願いしています。
体調管理を心がけるとともに、平日の日中に「体調が悪いかもしれない…」と感じた時は、早めにかかりつけ医を受診しましょう。
冬は空気が乾燥し、インフルエンザなどの感染症が流行しやすくなります。さらに、年末年始は多くの診療所が休診するため、夜間救急室や休日救急当番医の混雑が予想されます。
駐車場が満車になる可能性もあるため、近隣の迷惑にならないように配慮をお願いします。
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/kyukyu/medical/shinryojo.html
診療日時:毎日20時~翌朝7時
※土曜日(年末年始と祝日を除く)は、14時~18時も診療を行います
場所:浜松市医師会館1階(中央区伝馬町311-2)
問合せ:夜間救急室(【電話】053-455-0099)
※受診するか迷った時も、上記問い合わせ先に電話をしてください。19時30分~翌朝7時まで、相談に応じます
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/iryou/kyujitsu-tobani.html
当日の新聞(静岡・中日)のほか、市ホームページで確認できます。
コラム「夜間救急室・休日救急当番医」に関する問合せは、健康医療課(【電話】053-453-6178)へ
この特集に関する問合せは、警防課(【電話】053-475-7562)へ。
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