中期財政計画平成23年度～平成26年度 3

3　中期財政計画策定の考え方

(1) 総括的事項

ア　第2次浜松市総合計画（計画期間：平成23年度～26年度）と連動して策定
イ　本市の中長期にわたる財政運営の指針として活用
ウ　予算規模、市債残高等については、市を一つの経営体として一般会計、特別会計、企業会計を総合的に捉え、全会計合計額ベースを基本とする。
エ　平成22年度は2月補正後の決算見込、平成23年度は当初予算とする。

(2) 総会計

ア　市を一つの経営体として一般会計、特別会計、企業会計を総合的に捉え、予算規模は、総会計で示した。
イ　総会計は、全会計合計額から会計間相互の負担、繰出等や公営企業会計における現金支出を伴わない予算等を控除した純計である。
ウ　特別会計・企業会計は各会計の事業内容、年次計画の精査及び繰出基準を確認し、計画年次の収支調整を行った。

(3) 一般会計

<総括>

ア　財政の根幹となる市税や地方交付税など一般財源を見込み、事業に付帯する特定財源と合算した歳入額の範囲内に事業費を見積もることを基本とし、年度別の事業費を投資的経費、扶助費のほか、主要事業を中心に精査した。
イ　健全な財政運営を維持するため、市債はできる限り抑制するよう留意した。
ウ　大規模プロジェクトや重点戦略に必要な事業費は計画的に確保する一方、定員適正化による人件費の削減など、経費節減も反映した。

<歳入>

ア市税(※詳細は【参考】市税収入の推計について参照)
- 市民税は、個人所得や企業利益の見通し、税制改正の影響等を基に推計
- 法人市民税は政府の名目経済成長率（年+3.0％）と同率で見込む。
- 固定資産税は地価の動向、評価替え、大型店舗出店等の見込みに伴う影響等を反映
イ 地方交付税
- 23年度は22年度並みの200億円を見込む。
- 24年度以降は市税収入など基準財政収入額の増加を見込み、年々縮小の方向で見込む。
- 特別交付税は、23年度以降20億円で推移すると見込む。
ウ 国・県支出金
- 投資的経費及び扶助費に係るものは、各事業費の推計から積み上げ、算出した。
エ 繰越金
- 実績を勘案し、各年度決算不用を含め30億円と見込む。
オ 繰入金
- 特定目的基金は、原則として未充当。
- 財政調整基金は、収支不足分を充当。
カ 地方債
- 投資的経費に充当する地方債は、投資的経費の精査とプライマリーバランスを考慮し、借入額を見込む。
- 臨時財政対策債は24年度以降、130億～150億円程度を見込む。
キ その他
- 宝くじ収益金は、22年度並みの約21億円で見込む。
- 24年度に都田北ブロック、25年度に都田南ブロックの土地売払収入を見込む。

<歳出>

ア人件費
- 職員数は、定員適正化計画に基づき、22年度の定数5,825人から300人を超える職員数を5年間で削減。
- 定員適正化計画の推進、時間外勤務の縮減などにより、平成26年度の給料等(退職手当を除く)は平成22年度の給料等と比較して12億円程度の減を見込む。
- 退職手当は、各年度の見込み数により所要額を見込む。
- 平成26年度の退職手当等を含む人件費総額は、平成22年度と比較して、29億円の削減を見込む。
イ扶助費
- 扶助費の伸び率は、個々の扶助費について、対象者数の伸び率3％を基本として算出した。
- 子ども手当については、23年度（192億円）と同制度として算出した。
ウ公債費
- 過去の発行分は償還計画による。
- 22年度以降の新規発行分については、利率を2.4％で見込む。
- 新規発行分は市場公募債100億円、残額を政府系資金（3年据置・25年償還）と縁故債（据置なし・10年償還）それぞれ2:8で借入れると想定。
エ投資的経費
- 道路、街路事業費等土木事業は、23年度以降について同規模で見込む。
- 平成25年度末に予定している浜松市土地開発公社の解散に向け、計画的に公社保有土地の取得を実施。
- 厳しい財政状況においても浜松市民にとって必要な事業にかかる予算として計画期間を通じて450億円程度で調整。