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更新日:2026年3月6日

【特集】性的同意ってどういうこと?〜お互いの心と体を大切にして安心できる関係づくりを〜
【浜松市の取り組みを紹介】
2023年の刑法改正で性犯罪の規定が見直され、「性的同意がない状態」について考えることの重要性が示されました。性的同意とは、性的な行為をするときに、相手の意思を尊重し「Yes」か「No」かお互いの気持をきちんと確認し合うことです。人と人との関係の中で、「同意」はとても大切なもの。特に性に関わる場面では、相手の気持をきちんと理解し合うことが、安心できる関係づくりの土台になります。社会の意識が変わりつつある今、性的同意とは何かを理解し、自分にできることは何か考えてみましょう。
◇刑法改正の一部(2023年7月施行)※詳しくは法務省「性犯罪関係の法改正等Q&A」(別ウィンドウが開きます)を参照してください。
| 改正前 | 改正後 | 改正のポイント | |
|---|---|---|---|
| 罪名の変更 | 強制性交等罪 | 不同意性交等罪 |
「不同意」という言葉を明示することで、同意の有無が犯罪の判断基準であることを明確化 ※配偶者・パートナー間でも成立 |
| 性犯罪の構成要件 | 暴行・脅迫または心神喪失・抗拒不能 |
同意しない意思を 形成(Noと思うこと) 表明(Noと言うこと) 全うすること(Noを貫くこと) が難しい状態 |
暴行・脅迫・アルコール・薬物・フリーズ・虐待・立場による影響力など、抵抗できない状況であれば処罰対象に |
| 性交同意年齢 | 13歳未満 | 16歳未満に引き上げ |
16歳未満の子どもに性交等やわいせつな行為をすると、同意の有無に関わらず処罰対象に ※13歳以上16歳未満の者に対しては、行為者が5歳以上年長のとき |
性的な行為をするときに、YesかNoか、お互いの気持ちをきちんと確認し合うこと。
バウンダリー(境界線)
性的同意を考えるうえで大切なのが「バウンダリー(境界線)」という考え方です。私たちには「されてもいいこと」と「されたら嫌なこと」があります。その間にある見えない境界線を「バウンダリー」と言います。バウンダリーの範囲は人によってさまざまで、同じ人でも状況によって変わることがあります。相手のバウンダリーを越える前に「〇〇してもいい?}と聞いて「いいよ」と同意を得ることは、信頼関係を築くために欠かせません。
Q:夫妻(パートナー)なので、毎回同意は必要ないですよね?
A:夫妻やパートナーでも相手の気持ちや体調、精神状態によって気持ちが変わるので、毎回同意は必要です。しかし「No」と言われてもあなたのことを嫌いになったわけではありません。「今、この行為をしたくない」だけなのです。夫妻でも同意のない性行為は「性暴力」になることを知っておきましょう。
Q:職場の部下と二人きりで飲みにいったら、いい雰囲気になりました。「同意がある」ということですよね?
A:社会的な立場の上下関係があると、部下は「断ると評価に響くかも」「空気を悪くしたくない」と感じて、「No」と言いづらいことがあります。沈黙や受け入れは、同意とは限りません。同意を求める側は、断りやすい環境を作ってから、はっきりした言葉のやり取りで同意を得るようにしましょう。
*SRHR for JAPANは、国際NGOプラン・インターナショナルが、誰もが自分の未来を選べる社会を目指し展開しているキャンペーンです。
性的同意についての問題がチェック形式で出題されていて、解説を読みながら理解を深めることができます。
「Consent-it's simple as tea(日本語版)」
レイチェル・ブライアンさんが制作した、性行為を「紅茶を入れること」に例え、性的同意の重要性を説明している動画の日本語版。
◆女性だけじゃない◆男性の性被害
性暴力の被害者は女性と思われがちですが、男性も被害を受けています。内閣府「男女間における暴力に関する調査」(令和5年度)において、これまでに不同意性交等をされたことがあるか聞いたところ、被害経験がある男性は0.7%、女性は8.1%でした。被害経験のある人のうち、誰かに相談した男性は20.0%であり、女性40.8%に比べ約20%少なく、男性は性被害を受けても相談しにくい現実があります。

後藤美波さんインタビュー(映画「ブルーイマジン」脚本・プロデューサー/浜松市出身)

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性暴力やDV被害者を救済するシェアハウスを舞台とした映画「ブルーイマジン」の脚本家兼プロデューサーで浜松市出身の後藤美波さんに、性的同意の重要性や、社会の変化についてお話を聞きました。 |
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ー「ブルーイマジン」に関わることになったきっかけを教えてください。
「ブルーイマジン」は、監督の松林麗さんと親しくなったことがきっかけで、脚本家(兼プロデューサー)として携わることになりました。私はそれまで映画業界のハラスメントや性被害を日常的に耳にしていたので、性暴力に対する感覚が麻痺しかけていました。しかし、その問題を自分事として考えたいと思い、「ブルーイマジン」の制作に携わりました。制作中に、アイドル事務所に対する告発や自衛隊員の方が被害を訴えたりという形で問題が明るみになりました。社会の状況が大きく動いていったことは予想外でしたが、「ブルーイマジン」は海外の映画祭で、日本の映画業界に一石を投じる映画だと評価していただきました。
ー性的同意の重要性についてどのように考えますか?
相手も自分も自由な意思で性的な行為を了承「する」あるいは「しない」ことは、当たり前のことだと思っています。本来は当たり前なことが、広く意識されていないと感じます。2023年7月の刑法改正は、社会全体でその意識を共有するための大切な一歩だと思います。法改正が行われたことで、今までだったら潜在化し、認識もされていなかったケースが、性被害として届け出ることができる、声をあげられる、という風に変わっていったら良いなと思います。映画を制作するにあたって、性被害を受けた方の手記などを読みました。被害者は悪くない、しかし「実際は自分が悪い、自分は汚い、自分を消したい」という感情を抱えてしまっていると感じ、すごく辛かったです。同意のない性行為は、暴力であり、個人の一番大切な尊厳を奪うことだと思います。
ー社会の意識を高めていくためには、どんな事が必要でしょうか?
アメリカ留学時代、性的同意についてのビデオと簡単なテストを受けないと履修届を出せませんでした。強制的に全員必須で、やり過ぎだと当時は思いましたが、それくらいやって「性的同意ってやっぱり必要だよね、大切だよね。」という意識が根付いていくと思うようになりました。このようなことを社会の中で伝え続ける教育の重要性を感じています。
~映画のあらすじ~
俳優を目指す斉藤乃愛(のえる)は、かつて映画監督から性暴力を受けた経験があり、そのトラウマを誰にも話せずにいた。乃愛は性暴力やDV、ハラスメント被害を受けた女性たちを救うためのシェアハウス「ブルーイマジン」に入居する。心の痛みを抱えながらも個性豊かに生きる住人たちとの交流を通して、乃愛は、自分の心の傷と初めて向き合う。やがて彼女はブルーイマジンの住人たちとの連帯を深め、声をあげるための行動を起こすことを決意する。
※映画と配信予定の詳細は、映画「ブルーイマジン」公式インスタグラム(別ウィンドウが開きます)
| 相談窓口の紹介 | |
|---|---|
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静岡県性暴力被害者支援センターSORA(そら) 【電話相談】#8891 24時間365日相談対応 【チャット相談】月曜日から金曜日:14時から20時 (祝日、8月13日から8月15日、12月27日から1月5日は除く) |
Curetime(キュアタイム) 内閣府「性暴力に関するSNS相談支援促進事業」 性暴力に関するSNS相談 毎日17時から21時相談対応 ※詳しくはCuretime(キュアタイム)(別ウィンドウが開きます)
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ハラスメントや暴力が起きていたり、起きそうな場面に遭遇した時、戸惑ってしまったという経験はありませんか?第三者介入とは、ハラスメントや暴力・差別が起きている、または起こりそうな場面で第三者がそれを阻む行動をすることです。被害を未然に防いだり、最小限にとどめたりできます。
第三者介入にはさまざまな方法があります。必ずしも相手と直接対峙する必要はありません。状況に応じて安全にできる行動を選択することが大切です。一般的に「5D」と呼ばれる5つの行動を紹介します。もしも上手く介入出来なかったとしても大丈夫です。無理はせず自分の安全を第一に考え、できることから始めてみましょう。同僚や友人と話題にするだけでも誰かの被害を小さくできるかもしれません。無関心でないことが被害を減らすことに繋がります。
どんな場面でできる?第三者介入
【性教育YouTuber】シオリーヌYouTubeチャンネルより
#Active Bystander=行動する傍観者
第三者介入している具体的な事例を分かりやすく描いた動画です。

移住先として人気の浜松市ですが、若い女性の転出超過は浜松市も例外ではありません。そこで、浜松市では「女性に選ばれるまち」を目指すことで、若い女性の転出超過や人口減少を防ぐ取り組みを始めています。
転出する若い女性の人数が、転入する人数よりも多い状態。
若い女性が少ないと…
●人口減少
●働き手の不足
●地方経済の停滞
●地域社会の存立危機
などが生じると言われています
※参考:内閣府男女共同参画局ホームページ
| はじまりました「女性に選ばれるまちプロジェクト」 | |||
|---|---|---|---|
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女性が安心して活躍できる環境づくり のための事業費を補助 |
浜松市で活躍している女性による魅力 発信事業 |
市内公共施設の女性用トイレなどに 生理用ナプキンを設置 |
企業向け女性活躍推進セミナーを開催 |
※詳しくは「浜松市女性に選ばれるまちプロジェクト
【令和7年度男女共同参画フェスタ】
ジェンダーめがねで浜松を見てみれば~男女共同参画的はままつ会議~
2025年6月21日、あいホール(中央区幸)で男女共同参画フェスタが開かれました。
第1部の講演「ジェンダー視点で考える浜松の未来~誰もが暮らしやすく活躍できるまちへ~」では、講師の萩原なつ子さん(独立行政法人国立女性教育会館理事長)が、ジェンダー平等に向けた法制度の歴史を振り返り「多様な人が自分ごととして参画していくことや無意識の偏見の問題解決が重要である」と話されました。
第2部のワークショップでは、男女共同参画的はままつ会議として「女性の転出」を切り口に、様々な立場の参加者同士で意見交換をしました。新しい視点で浜松を見直し「誰もが豊かに暮らせる(ウェルビーイングな)地域づくり」へ向けた交流の場となりました。
これまで科学技術や医学の分野では、性差の視点が見過ごされていました。ジェンダード・イノベーションは性差の視点を意識的に取り入れ、新たな発見や技術革新につなげることで、利便性や安全性を高めようという取り組みです。私たちの日常生活に身近なジェンダード・イノベーションの事例を紹介します。
【ジェンダード・イノベーションの例】
| これまで | 取り組み後 | |
|---|---|---|
| シートベルト |
⇒女性の重傷率が高かった |
妊婦やこどもも想定した設計へ |
| 医薬品 |
⇒薬の効きかたや副作用に男女の差が出ることがある |
性差に合わせた投薬や治療法の確立へ |
| 病気 |
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性差を意識した研究により病気の発見や治療法の見直しへ |
※参考:お茶の水女子大学ジェンダード・イノベーション研究所
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第2期デジタル・スマートシティ構想にジェンダード・イノベーションの視点を追加 |
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人口減少・少子高齢化・インフラ老朽化・自然災害などの課題を抱える中、浜松市は「Well-Beingの向上」と「都市の最適化」を基本理念とし、デジタルを活用したまちづくりを推進しています。2025年4月には「デジタル・スマートシティ構想※」を改定し、新たにジェンダード・イノベーションの視点を取り入れ、多様性と包摂性のある住みやすい都市を目指しています。 ※「浜松市デジタルを活用したまちづくり推進条例」第6条第1項に定める基本指針 ※詳しくは「浜松市デジタル・スマートシティ構想」 |