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更新日:2020年8月31日
それぞれの地域景観は、地域の自然や歴史の表情であり、これを背景として、そこに暮らす市民や企業の経済活動、公共事業などによって創られた表情です。
浜松市景観形成基本計画は、私たちが暮らす地域を心地よい景観にしていくための目標・方針・指針を示します。
<景観形成基本計画>
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第3章では、全市を対象とした目標・方針・指針を示し、これを踏まえた地域ごとの取組みは、第4章に示します。
(1)位置づけ
浜松市は恵まれた自然が多い中で、特に浜名湖・遠州灘・天竜川をはじめとする「水」、北部地域の山々や、農地・松林・公園に代表される「緑」、さらに合併前の12市町村それぞれの歴史と伝統に育まれた「まち並み」を有しています。
浜松市らしい景観形成の推進にあたっては、これらの特性を踏まえていくことが重要と考え、浜松市の景観形成の目標は、
水と緑とまち並みを はままつの心で織りなす 景観づくり とします。
私たちは、地域・郷土への愛着心や誇りを持って、はままつに暮らしています。
地域・郷土への愛着や誇りを持った私たちの心が、心地よい地域景観を守り、育み、創り、次代へ継承します。
私たちは、次代へ継承すべき地域景観をどのように守り、育み、創っていくのかに気遣い、浜松市民の心が伝わる景観をつくっていきます。
浜松市は、広大な市域で多様な景観を有していることから、「浜松市の顔となる景観づくり」に取組みます。広域交流圏の拠点にふさわしい顔づくりの対象として、JR浜松駅を中心とする都心の景観を対象とします。旧市町村の拠点市街地や企業の事業所なども、浜松市の顔づくりの対象としていきます。
広大な面積を占める自然地を対象として、「自然景観の保全や育成、多様な自然の魅力の活用」に取組みます。浜松市の特徴であり自然景観の魅力の代表である浜名湖などの湖や、森林、河川、海岸、農地や身近な里山などを対象とします。
拠点市街地の周辺で自然に抱かれて暮らすわたしたちの生活空間は、地域の生活文化や歴史の中で育まれ、それぞれが個性を持っています。住宅地や在来集落などのまち並みや地域の歴史的な資産などを対象として、次代へ継承する「生活空間の魅力的な景観づくり」に取組みます。
都市・自然・暮らしの分野ごとに多様な景観の魅力を高めるとともに「多様さをアピール」し、同時にひとつの浜松市としての「一体感の演出」にも取組んでいきます。
いずれの分野や対象における景観づくりにおいても、「市民・事業者・行政が協働」で取組んでいきます。
以上を踏まえ、基本方針は、以下のとおりとします。
各基本方針の内容は、以下のとおりとします。
1 はままつの顔となる 魅力的な市街地景観を形成する
浜松市の顔となる市街地では、誰もが誇れる魅力的な都市景観を形成します。
JR浜松駅周辺市街地においては、都心にふさわしい風格のある市街地景観を形成します。
企業の大規模な事業所やそれぞれの地域の主力産業に係る事業所などは、活力を表す各地域の顔、ひいては浜松市の顔となるように、魅力的な施設景観を形成します。
各地域の拠点地区においても、浜松市の多様な魅力が感じられるように、個性的な市街地景観を形成します。
都心や拠点の市街地においては、心地よい歩行者空間を確保・演出することにより、人々が集い、憩い、賑わいのある景観を形成します。
2 恵まれた自然景観を保全し 地域の魅力として活用する
多様な自然景観を保全・活用することによって、自然に恵まれた都市の豊かな表情をアピールしていきます。
特に浜名湖や佐鳴湖、北部森林、農地や身近な里山、河川や水路、遠州灘の砂丘や松林などは、積極的に保全・育成していきます。
それぞれの魅力を活かし楽しめるように、必要な環境整備やソフト事業を充実していきます。
3 地域の生活文化や歴史を反映した 暮らしの景観を保全・育成する
私たちの生活空間において、地域の中で大切にされていることや地域景観を育んできた作法を学び、時代を超えて守るべき景観の保全・育成に努め、時代にあわせて変化する地域のあり方を探りながら、地域の生活文化や歴史を反映した暮らしの景観を育んでいきます。
4 多様な地域景観を 美しく織り上げ 一体感を演出する
広い市域に展開する地域景観を、浜松市の多様な魅力としてアピールし、また、市全体で一体感のある演出などにより、美しく織り上げていきます。
多様な地域景観をむすぶルートを分かりやすく演出し、境界や節目ではメリハリのある演出をしていきます。
地域景観の特徴や魅力に大きな影響を与える施設などは、地域景観と調和するようにしていきます。
5 はままつの誇りをもって 市民・事業者・行政が協働で景観づくりを推進する
郷土浜松への愛着心と誇りをもって、地域景観の特徴や魅力について学び、気遣い、市民・事業者・行政は、それぞれの役割を自覚し協働して、次代へ継承すべき確かな価値観を発見していきます。
参考:
景観形成の指針は、各基本方針にそって地域や施設を対象とした景観形成への取組み方の基本的な考え方や方法を示すものです。
指針の体系(PDF:61KB)
解説 |
JR浜松駅周辺市街地は浜松市の玄関口であり、広域交流圏においても拠点となる市街地であることから、ここに立地する建築物や工作物においては、風格のあるランドマーク(目印・象徴)となり、心地よいスカイライン(高層建築物などの屋根並み・輪郭)を創出・演出し、遠くから、または周囲から見たときに、「中心市街地の場所が分かる」「象徴的、印象的に見える」「心地よい印象に見える」ようにする。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
高層建築物群としてのランドマークを創出する |
アクトタワーをはじめとした高層建築物「群」の景観を築き、ランドマーク(目印・象徴)を創出・演出する。 |
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高層建築物などの色彩を調和させる |
ランドマークとしてまとまりのある景観を演出するため、高層建築物などの色彩の調和を図る。 |
ランドマークへの見通しを確保する |
中心市街地への見通しを得られる幹線道路や眺望点においては、そこからの眺望を確保し、印象的な景観を演出する。 |
解説 |
中心市街地に立地する建築物や工作物、都市基盤施設においては、広域交流圏の拠点市街地にふさわしい風格と魅力のあるまち並み景観を形成する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
建築物や工作物などのデザインを調和させる |
まち並み景観を構成する建築物や工作物などは、周辺施設などとの調和に配慮したデザインとする。 |
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建築物や工作物などの色彩を調和させる |
建築物や工作物などの色彩は、周辺施設などとの調和を図る。 |
広告物などをまち並みと調和させる |
広告物などの掲出にあたっては、統一感を持たせるとともに、建築物デザインやまち並みと調和する質の高いデザインとし、中心市街地のイメージアップとなる演出をする。 |
公開空地を配置し、緑化する |
道路沿いなどに公開空地を配置するとともに、敷地周辺や建築物壁面などを緑化する。 |
賑わいを演出する |
都心の賑わいが感じられるように、花や緑、照明、モニュメントなどによりまち並み景観を演出する。 |
都市基盤施設の質を高める |
道路や広場などは、仕上げや設備などをユニバーサルデザインに配慮する中で高質化し、あわせて緑化する。 |
解説 |
浜松市の主力産業、あるいはそれぞれの地域の主産業である企業の施設(事務所ビル・工場施設・関連施設など)においては、各地域の顔となる景観となり、ひいては浜松市の顔となるように、地域景観と調和しながら魅力的な企業施設の景観を形成する。 |
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対象 |
企業の施設(事務所ビル・工場施設・関連施設など) |
景観形成への取り組み方
周囲からの見え方に配慮し、配置などを工夫する |
建築物や工作物などの建設にあたっては、周辺の市街地やまち並み景観、あるいは自然景観との調和に配慮した施設配置(空地のとり方など)とし、あわせて敷地周囲を緑化する。 |
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質の高い施設デザインとする |
建築物や工作物などは、国際ブランド、あるいは地域ブランド企業としての品格を表すデザインに努め、周辺の市街地やまち並み景観、あるいは自然景観との調和に配慮した形態や色彩とする。 |
広告物などのデザインの質を高める |
広告物などの掲出にあたっては、建築物デザインや周辺のまち並み景観、あるいは自然景観と調和する質の高いデザインとし、地域のイメージアップとなる演出をする。 |
解説 |
区役所周辺市街地や旧市町村の拠点市街地などにおいては、それぞれの地域の魅力が感じられる個性的な市街地景観を形成する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
建築物や工作物などのデザインを調和させる |
まち並み景観を構成する建築物や工作物などは、周辺施設などとの調和に配慮したデザインとする。 古くからの街の出入口や中心部、辻や道路線形、歴史的な建造物など、まちの形成の歴史が感じられる空間や施設を活かして、まち並み景観を形成する。 それぞれの地域の特徴的な工法や意匠を取り入れたデザインとする。 |
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建築物や工作物などの色彩を調和させる |
建築物や工作物などの色彩は、周辺施設などとの調和を図る。 |
広告物などをまち並みと調和させる |
広告物などの掲出にあたっては、統一感を持たせるとともに、建築物デザインやまち並みと調和する質の高いデザインとし、地域のイメージアップとなる演出をする。 |
公開空地を配置し、緑化する |
道路沿いなどに公開空地を配置するとともに、敷地周辺や建築物壁面などを緑化する。 |
賑わいを演出する |
まちの中心部や商店街は、地域コミュニティを支える公共空間を確保し、賑わいが感じられる演出をする。 |
都市基盤施設の質を高める |
道路や広場などは、仕上げや設備などをユニバーサルデザインに配慮する中で高質化し、あわせて緑化する。 |
解説 |
中心市街地や拠点市街地の公共空間においては、歩行者の利用や視点、スケールに配慮した空間演出とし、人々が集い、賑わうような魅力を形成する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
心地よい歩行者空間を形成する |
歩行者空間は、主動線と滞留空間を確保し、歩きやすさや居心地のよさを演出する。 |
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ユニバーサルデザイン化を進める |
段差や通路幅に配慮した歩道、分かりやすいサイン、誘導ブロックや音響信号など、誰にでも優しいユニバーサルデザインを導入する。 |
花と緑により演出する |
花と緑により、賑わいと憩いを演出する。 |
電柱や電線類を目立たないようにする |
電柱や電線類のうち、まち並み景観などを阻害するものは、極力目立たないようにする。 |
解説 |
浜松市の代表的な魅力要素である浜名湖や佐鳴湖などの湖においては、水質を保全・浄化し、自然の水辺を保全・育成するとともに、より魅力的な景観となるように美しい水辺空間を創出・演出し、産業、レクリエーションの場として活用する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
水質を保全・浄化する |
汚水の流入を防止し、雨水浸透などにより水源となる地下水を保全する。 |
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自然や生態系を保全する |
動植物の生態系に配慮し、豊かな水辺の自然環境や景観を保全する。 |
水辺空間を創出・活用する |
水辺レクリエーションの場、水辺の生物の生態や水辺の歴史を学べる場などの創出により、魅力的な湖の環境や景観に親しめるようにする。 湖面を眺める場所や散策路、水辺に親しめる場所などを創出し、湖岸の美化や修景を図る。 |
人工的な施設などを抑制する |
水辺への眺望や水辺から望む自然景観が卓越した区域においては、建築物・工作物・土木施設などの建設、広告物などの掲出を抑制する。 大規模な建築物・工作物・土木施設や新エネルギー関連施設などの建設、あるいはマリーナや港など水辺に接する建築物や工作物、土木施設などの建設にあたっては、壁面後退や緑化、形態や色彩などのデザイン、公開空地の配置や壁面緑化などにより、背景となる湖面、植生、湖や対岸から見た山並みなどの景観と調和させる。 広告物などを掲出する場合には、地域景観と調和させる。 |
解説 |
浜松市民の暮らしを守る水の保有地である北部山地・森林地域においては、水や空気の循環を担い、林業やエネルギー生産、森林レクリエーションなどの場として重要であることから、一団の緑の環境や景観を保全し、あわせて森林保養や都市と農山村交流の場として親しめるような空間を創出、演出する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
山頂や稜線を保全する |
山頂や稜線のスカイライン、斜面や渓谷など、自然地形の魅力を保全する。 |
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森林を維持・保全する |
持続可能な森林経営などにより、天竜美林などの森林の景観を保全する。 天然林、広葉樹林の景観を保全・育成・復元する。 動植物の生態系に配慮し、豊かな森や山の自然環境や景観を保全する。 |
森林空間を創出・活用する |
林間散策、都市と農山村交流、登山、ハイキングなど、山地や森林環境、景観を楽しめる環境整備やソフト事業を充実する。 |
人工的な施設などを抑制する |
山頂や稜線付近、森林景観が卓越した区域においては、建築物・工作物・土木施設などの建設、広告物などの掲出を抑制する。 大規模な建築物・工作物・土木施設や新エネルギー関連施設などの建設にあたっては、壁面後退や緑化、形態や色彩などのデザイン、公開空地の配置や壁面緑化などにより森林景観と調和させる。 広告物などを掲出する場合には、地域景観と調和させる。 |
解説 |
中心市街地や拠点市街地をはじめ、住宅地や在来集落の周辺に残されている農地や里山などにおいては、身近な自然環境や緑地景観として保全・育成し、それぞれの地域の魅力的な環境や景観として活用する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
農地や里山景観を保全する |
良好な農地景観は保全し、遊休農地を改善し、周囲の景観と調和させる。 里山の地形や緑地は保全する。 |
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自然や生態系を保全する |
動植物の生態系に配慮し、豊かな農地や里山の自然環境や景観を保全する。 |
里山空間を創出・活用する |
里山散策、都市と農山村交流、ハイキングなど、里山環境や景観を楽しめる環境整備やソフト事業を充実する。 |
人工的な施設などを抑制する |
一団の農地景観、里山や斜面の緑地などの自然景観が卓越した区域においては、建築物・工作物・土木施設などの建設、広告物などの掲出を抑制する。 大規模な建築物・工作物・土木施設や新エネルギー関連施設などの建設にあたっては、壁面後退や緑化、形態や色彩などのデザイン、公開空地の配置や壁面緑化などにより周辺の市街地やまち並み景観、あるいは自然景観と調和させる。 広告物などを掲出する場合には、地域景観と調和させる。 |
解説 |
河道や護岸、遊水池などにおいては、自然環境を復元・創出し、美しい水辺や親水空間を保全・育成・形成する。 |
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対象 |
天竜川、都田川、馬込川、安間川、御陣屋川、気田川、阿多古川、二俣川、大千瀬川、その他の河川・農業用水路、用水や湧水 |
景観形成への取り組み方
水質を保全し、流量を確保する |
汚水の流入を防止し、雨水浸透などにより水源となる地下水を保全する。 |
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自然や生態系を保全する |
渓流や渓谷、水源地などの自然景観を保全する。 動植物の生態系に配慮し、豊かな水辺の自然環境や景観を保全する。 |
親水空間を創出・活用する |
渓流や渓谷、水源地を眺める場所や散策路、水辺に親しめる場所など、地域住民が憩える河川空間を創出し、美化や修景を行う。 |
人工的な施設などを抑制する |
河川や水路などの自然景観が卓越した区域においては、建築物・工作物・土木施設などの建設、広告物などの掲出を抑制する。 大規模な建築物・工作物・土木施設や新エネルギー関連施設などの建設にあたっては、壁面後退や緑化、形態や色彩などのデザイン、公開空地の配置や壁面緑化などにより水辺への見通しを確保し、植生や地形を保全して対岸から見た山並みやまち並みなどと調和させる。 広告物などを掲出する場合には、地域景観と調和させる。 |
解説 |
浜松の原点である美しい「浜辺」と「松林」を保全・育成し、これと調和した都市景観やまち並み景観を形成する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
砂丘、松林を保全する |
美しい砂丘景観を保全・育成・美化する。 美しい松林景観を保全・育成・美化する。 |
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自然や生態系を保全する |
動植物の生態系に配慮し、豊かな海岸の自然環境や景観を保全する。 |
田畑を保全する |
松林に隣接する田畑や用水路の美しい景観を保全する。 |
海辺の景観に親しむ施設などを創出する |
水平線への眺望、砂丘や松林の景観を眺められる場や、風紋やアカウミガメの生態を学べる施設などの創出により、魅力的な海辺の環境や景観に親しめるようにする。 |
人工的な施設などを抑制する |
水平線への眺望、砂丘や松林の景観が卓越した区域においては、建築物・工作物・土木施設などの建設、広告物などの掲出を抑制する。 大規模な建築物・工作物・土木施設や新エネルギー関連施設などの建設にあたっては、壁面後退や緑化、形態や色彩などのデザイン、公開空地の配置や壁面緑化などにより、海岸や松林景観と調和させる。 広告物などを掲出する場合には、地域景観と調和させる。 |
解説 |
日常生活空間である住宅系市街地においては、生活環境の向上や魅力的な地域づくりとして、まち並み景観づくりに取組み、次代へ継承する暮らしの景観を形成する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
魅力資源を再認識する |
地域特有のまち並みの良さや意味について話し合い、継承していくべき魅力を見出していく。 |
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地域独自の作法を確認する |
防災や気候への対応を反映した地域独自の土地利用や施設づくりのルールを確認し、それを継承する。 |
伝統的様式を活用する |
まち並みに調和をもたらしている要素に学び、建築物や工作物や外構(庭木・生垣・門など)のデザイン(形態・意匠・色彩など)に活かす。 防風、防火生垣など地域独自の防災形態を継承する。 天竜杉、知波田石(ちばたいし)など地域の資源(木材・石材など)を多いに活用する。 |
大規模施設などの立地を抑制する |
水地域景観を阻害する大規模な建築物や工作物などの立地を抑制する。 |
広告物などのデザインを調和させる |
広告物などの掲出にあたっては、生活環境であるまち並みと調和させ、魅力ある地域景観を創出する。 |
解説 |
宅地の開発や住宅などの建築においては、地域から見える山並みやまち並み、河川などへの眺望などを阻害しないようにする。また、その地域を周囲から見たときのまち並みのまとまりなどの印象を阻害しないようにする。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
近隣地域の作法を確認する |
開発の計画や建築物などのデザインの際には、隣接する在来集落や近隣のまちの良さや意味について学ぶ。 |
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周辺景観と調和させる |
当該地域から見える印象的な眺望景観を活かし、その地域を周囲から見たときの一団の家並みを周辺景観と調和させる。 |
居心地のよいまち並みをつくる |
建築物のデザインの調和や緑化により、落着きや潤いのあるまち並み景観を形成する。 |
解説 |
それぞれの地域の特徴となり、地域の歴史を物語る施設などにおいては、地域の誇りや個性として保全し、これと調和した地域景観を創出、演出する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
景観上重要な建造物を保全する。 |
地域住民が誇りとする歴史的施設(寺社・古建築・遺跡・史跡・近代解散など)を保全する。あわせて施設へ導く歩行者動線を確保するとともに、その存在が感じられるように周辺景観を演出する。 |
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文化的な景観を維持・保全する |
生活文化を反映し、営みや生業に育まれた施設(棚田・生垣・防風林・養殖棚など)で、地域の個性を表す魅力的な景観は保全し、施設周辺を美しく演出する。 |
解説 |
それぞれの地域のシンボルとなっている施設や樹木などにおいては、地域の誇りや個性として保全・育成・創出し、これと調和した地域景観を創出、演出する。 |
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対象 |
古木や大木、修景樹木、並木など 主要公共施設など 上記施設などの周辺地区 |
景観形成への取り組み方
景観上重要な建造物や公共施設を維持・保全・創出する |
郷土への愛着心や誇りを育む施設(公園・地域コミュニティ施設など)は、しっかりと維持管理する。また、施設へ導く歩行者動線を確保するとともに、施設周辺を美しく演出し、地域の誇りを象徴するような景観を創出する。 |
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景観上重要な樹木を保全する |
古木や大木など地域の目印となる樹木や樹林は、地域の愛着が深いため、積極的に保存に努め、個性ある地域景観として保全し、周辺景観を演出する。 |
解説 |
各地域の個性を大切にした多様な景観づくりとともに、浜松市らしい景観を形成するために市全体の基調となる演出をする。もてなしの観点から、景観阻害要素を排除する、誰にでも分かりやすいなどユニバーサルデザインに配慮する、花と緑で演出する、五感に配慮した景観とする、色彩を調和させることなどに取組んでいく。 |
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対象 |
景観の対象となる全ての施設など |
景観形成への取り組み方
良好な景観に影響を与える要素などを改善する |
地域景観の中で、「汚い」「乱雑な印象を与える」「目立つ」などにより、多くの人が不快に感じる景観要素は排除することに努め、また、出現しないようにする。 |
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誰にでも優しい空間をつくる |
段差や通路幅などの移動面、トイレや窓口などの利用面、サインや案内などの情報面など、誰もが等しく社会参加できるように、分かりやすく優しいユニバーサルデザインとする。 |
花と緑により演出する |
拠点や地域の出入口など各地域の景観ポイントにおいては、花と緑により演出する。 |
色彩を調和させる |
建築物や工作物などの色彩について、市全体あるいは幾つかの地区別に基調色(推奨色または排除色)を定め、統一感を創出する。 |
環境共生への取組みにおいても景観に配慮する |
屋上緑化や壁面緑化、雨水浸透型駐車場など全市的な環境との共生への取組みにおいて、その景観は地域やまち並みと調和するようにする。 |
五感に配慮した景観をつくる |
多くの人が集まる場所や居心地のよい眺望場所、眺望の対象となる景観の区域などでは、音、かおり、光の保全や演出(自然の音を活かす・心地よいBGMを流す・その場所や対象の良いかおりを活かす・輝きや明るさや暗さなどの特徴を活かすなど)に努め、騒音、異臭や悪臭、光害などは排除する。 |
解説 |
広い市域を通る幹線道路や街道、散策ルートなどにおいては、多様な景観を楽しめる景観回廊として位置づけ、多様な景観を結ぶ要素として各地域の景観との調和しつつ、回廊ごとに基調となるデザインを導入するなど、イメージアップを図る。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
景観回廊を位置づけ、演出する |
広域幹線道路や環状幹線道路は、各路線の識別を分かりやすくするため、路線ごとに基調となるデザインを導入する。 連続的に変化する景観の演出、見通しや眺望場所の確保などにより、景観回廊を創出する。 歴史的な街道や散策ルートは、沿道の歴史や文化、自然環境などを活かした修景や歩行者空間の確保などにより景観回廊を創出する。 複数の地域に係る河川や稜線や緑の帯などは、関連する各地域で連携して維持・保全・育成し、水や緑の景観回廊を創出する。 |
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沿道や沿線景観を誘導する |
景観回廊沿道や鉄道沿線の市街地は、まち並み景観を整え、沿道や沿線の農地、緑地、水辺、松並木などは保全・育成する。 |
景観回廊を活用する |
水景観回廊をPRし、活用する。 |
解説 |
多様な地域景観の存在を認識できるように、隣接地域との境界付近(出入口)、それぞれの地域景観を印象的に望める場所や多くの視線が集まる主要交差点などにおいては、その場所の雰囲気を演出する修景とし、広い市域の景観にメリハリをつける。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
境界付近を演出する |
地域景観の境界(景観の変化点)では、異なる景観区域の境界(双方の出入口)であることが分かるように演出する。 |
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眺望場所を演出する |
アピールしたい特徴的な地域景観は、それを印象的に望める場所を確保し、その場所を保全・演出する。 |
主要交差点などを演出する |
水景観回廊の主要交差点など、多くの視線が集まる場所は、地域を象徴する景観として演出する。 |
広告物などのデザインを調和させる |
景観を阻害する広告物などの掲出を抑制し、掲出する場合には、地域景観と調和させる。 |
解説 |
地域景観の特徴や魅力に大きな影響を与える施設(大規模な建築物や工作物や土木施設、広告物、電柱や電線類など)においては、地域景観と調和し、心地よい景観となるように適切に誘導する。また、必要に応じ立地を抑制する。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
大規模施設などの景観を誘導する |
周囲からの見え方に配慮し、配置などを工夫する 質の高い施設デザインとする 公開空地を配置し、緑化する 立地を抑制する |
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広告物などのデザインを調和させる |
広告物などを掲出する場合には、地域景観と調和させる。 緑地や水辺景観、生態系など自然景観の保全が必要な区域においては、広告物などの掲出を抑制する。 |
柱や電線類を目立たないようにする |
電柱や電線類のうち、地域景観の基調をなす地形やスカイライン、緑地、まち並み景観などを阻害するものは、極力目立たないようにする。 |
解説 |
市民・事業者・行政は、「景観」や「地域景観の特徴や魅力」について、「見る、知る、語る、学ぶ」こと、心地よい地域景観を「守る、創る、伝える」ことに努め、郷土への愛着心と誇りを育んでいく。 |
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対象 |
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景観形成への取り組み方
景観を学ぶ |
「景観」や「地域景観の特徴や魅力」について、「見る、知る、語る、学ぶ」ことができる場を設ける。 |
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景観を守り、伝える |
地域景観の特徴や魅力に触れる機会を充実し、保全・創出する活動を実践する。 |
景観づくりのルールを検討する |
地域のまち並み景観づくりや自然景観の保全などのルールについて、市民・事業者・行政が話し合い、合意を形成する。 |
ルールを守るしくみをつくる |
当事者、関係者間の申合せや協定を締結する。 公共性に基づく行政主導の規制や誘導施策を導入する。 |
対象 |
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景観形成への取り組み方
景観を学ぶ |
景観を「見る、知る、語る、学ぶ」ことができる場に積極的に参加する。 |
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景観を守り、伝える |
地域景観の美観の維持管理や修景、美化の活動を推進する。 |
景観づくりのルールを検討する |
地地域のまち並み景観づくりや自然景観の保全などのルールについて、合意を形成する。 |
ルールを守る |
景観づくりのルールにそった土地利用や施設づくりとする。 |
対象 |
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景観形成への取り組み方
景観を学ぶ |
景観を「見る、知る、語る、学ぶ」ことができる場に積極的に参加し、地域のルールを理解する。 |
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景観を守り、伝える |
施設などの美観を維持管理し、地域景観の維持管理や修景、美化活動へ参加するとともに、これを支援する。 |
景観づくりのルールを提案する |
開発にあたっては、地域のルールを踏まえつつ、当該区域におけるより魅力的な景観づくりのルールを提案し、合意を形成する。 |
ルールを守る |
景観形成の指針や地域の景観づくりのルールにそって、また、より魅力的な地域景観の創出に役立つ土地利用や施設づくりを行う。 |
対象 |
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景観形成への取り組み方
景観を普及させる |
景観に関する情報の収集や発信を行い、普及・啓発する。 |
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景観のルールづくりを支援する |
心地よい地域景観づくりへの取組みを支援する。 |
ルールを守るしくみを支援する |
市民合意のもと、心地よい景観づくりに必要なルールを守るしくみを整える。 |
ルールを守り、規範を示す |
景観づくりのルールを守り、より良い景観を形成することにより、景観形成の先導的役割を担う。 |
公共性に基づく景観形成を推進する |
景観形成活動のバランス、公平性などを担保し、景観形成を体系的かつ有効に展開するしくみを整える。 |
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