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更新日:2020年8月31日
(1)位置づけ
本計画は、浜松市景観条例第6条に基づく計画であり、浜松市の景観形成に関する取組みの体系や基本的な方向性を示すものです。また、景観法第8条に基づく景観計画の指針となるものです。
計画の内容は、「第1次浜松市総合計画」を上位計画とし、土地利用計画や環境基本計画などの計画と連携するものです。
本計画は、景観形成施策の進捗状況、あるいは上位計画や関連計画の改訂などにともない計画内容を検証し、必要に応じ見直しをおこなうものです。
(1)構成
浜松市景観形成基本計画の構成を、下図に示します。
<第1章>:景観形成基本計画の位置づけと役割 |
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<第2章>:景観の概況と課題 |
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<第3章>:景観形成基本計画
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<第4章>:地域別景観形成方針
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<第5章>:景観形成推進方策 |
(1)景観は地域の表情
◆人々の営みが育んできた地域の表情
山に、地域の表情があります。
凛とした稜線、新緑や紅葉の山肌に、人々が仰ぎ守り続けてきた山の表情があります。植林地として利用し、手を入れ続けてきた深緑の山の表情があります。山肌の傾斜にならい、時には果敢に克服した段々畑の表情、山道の起伏や蛇行にならった集落の個性的なまち並みがあります。
里に、地域の表情があります。
暴れ天竜の扇状地、わずかな起伏にならって築かれた街道、集落、冬風に耐えるホソバ垣に抱かれた民家のたたずまい、台地の斜面に残された新緑、台地の上にはからっ風から畑や家々を守る松林など、様々な里の表情があります。
水辺に、地域の表情があります。
水運が支えた暮らしを語る村々の港や水路、遠浅の漁場に燈るたきやの火、水辺の背景となっている緑地、河川敷を利用した開放的な緑地広場、海風から田畑や家々を守る松林など、様々な水辺の表情があります。
まちに、地域の表情があります。
旧街道の松並木、宿場の面影、秋葉信仰を伝える燈篭など、歴史を物語る表情があります。
国際ブランドの企業の工場、事業所とニュータウンが共生する新都市、都市の成長にあわせ、成長を象徴するように築き続ける都心空間など、活力や風格を感じさせる表情があります。
◆様々な表情の中に「心地よい景観」がある
地域ごとに地形や植生、気候などの自然があり、人々が自然や土地を守り、利用し、街を築き、生活を豊かにしてきた地域の営みの結果が、その地域の表情となっています。
様々な表情の中に、「心地よい景観」があります。
表情にこだわって地域を築いてきたわけではなくても心地よいと感じるとき、その向こうから、地域の人々の心が伝わってきます。
地域の表情の変化を上手に受け入れ、あるいは拒んできた地域の心が伝わってきます。
(2)地域の人々の心が伝わる心地よい景観
◆それぞれの地域の表情を見てみよう
経済性や効率化などに気を配りながら地域の活力を高める中で、地域の表情が変化し、心地よい景観が失われていることもあります。気遣わない間に、地域の表情を悪くしているものが入り込んでいることもあります。
私たちは、地域の表情などには、気遣っていられなかった時を過ごしていたかもしれません。地域の心地よさを見落としてはいなかったでしょうか。それぞれの地域の表情を見てみる必要があります。
◆地域の心が伝わる心地よい景観
私たちは、多くの地域が「心地よい景観」でありたいと思います。
心地よい景観は、地域をアピールするものであり、来訪者へのもてなしであり、交流の活性化や地域の活性化の一翼を担うものでもあります。心地よい景観を築くには、それぞれの地域で、郷土への愛着心や誇りをもてる生活空間づくり、自然環境との共生への取組みが必要です。
私たちは、先代の心が築いた地域を託されているのですから、地域にもっと気を配り、次代に、誇りのもてる心地よい景観をのこしていきたいと思います。
(3)心地よい景観づくりのために
広大な市域を有する浜松市においては、それぞれの地域における「地域景観」づくりへの取組みが、浜松市全体の心地よい景観づくりにつながるようにしていく必要があります。
地域の心地よい景観づくりのためには、それぞれの地域の歴史や文化、自然景観などの潜在的な魅力を再確認し、保全・育成・再生し、新たな魅力を築き、また、阻害要因を改善していく必要があります。
そのためには、心地よい景観を築くことへの意義や価値を確認し共有したうえで、選択して取組んでいく必要があります。
浜松市景観形成基本計画は、それぞれの地域で心地よい景観を築き、次代に継承していくための目標・方針・指針などを示すものです。
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