緊急情報
ここから本文です。
更新日:2022年3月31日
安心安全をご提供。いどばた会議の新たな形。(PDF:326KB)
温かな陽が差し込む佐久間地域。
細い路地の途中にある昔ながらの一軒の家に、地域の8人のお母さんたちが集まり、にぎやかにお菓子を作っている。
佐久間の名物の一つ「ごまちゃん」。水あめに絡み合った白や黒の胡麻たちが、優しいきな粉に包まれながら、今にも踊り出しそうなねじれた姿で、おぼんの上に重なり合っている。
誰に笑顔を届けようか…。そんなワクワク感が伝わってくるようなごまちゃんが、一つまた一つと出来上がっていく。
ごまちゃんを作っている女性グループ「佐久間パンプキンレディース」は、平成8年ごろに結成された。
「いろんな人に支えられて、ここまで来れた」そう語る代表の川添和枝(かわぞえかずえ)さんを含め、佐久間在住の元気なお母さんたち8人で活動している。
「佐久間の子供たちに安心安全なお菓子を食べてもらいたい」という想いをきっかけに、何度も試行錯誤を繰り返し、完成した手作りのお菓子ごまちゃん。
今では多くの人たちに愛されるお菓子で、多い時はひと月におよそ200袋も作っているとのこと。
「おいしかったよ!って言ってもらえるとうれしくてねぇ。何より、みんなで笑って楽しくやれるのが一番いいね」と、川添さんは嬉しそうに語る。
メンバーのみんなと同じ空間で同じ時間を過ごす事に楽しみを感じている川添さんにとって、パンプキンレディースはかけがえのない大切な居場所の一つ。
「川添さんは、私たちの持ち味を生かしてくれる。これも川添さんの人柄なんだなあと思います」
気が付けば川添さんに引き込まれている。どんな人でも温かく受け入れる川添さんの人柄を、メンバーはそっと語ってくれた。
このグループが長年継続しているのは、川添さんの人柄もあり、そして、メンバーがお互いを信頼し、尊敬し合っているからこそである。
「とても面白いグループ。いどばた会議の進化版みたいなものかなあ…。この地域に住んでいても知らない人もいる中で、このグループを通じてみんなと知り合えたことが嬉しいです」と語る一人の言葉に、全員がうなずいた。
まるで何かに導かれたかのように出会い、そして繋がった小さな絆。それは、この地域の大切な宝物の一つだ。
「このグループで、いろんなことができたらいい」
そんな願いを込めた言葉は、変化しながらも活動を続けていく、このグループの背中をそっと押しているようだった。
売上にこだわらない、何よりこの場が楽しければ、そしてごまちゃんがもっと多くの手に渡り、たくさんの笑顔を生んでくれるなら…。
メンバー一人一人の温かい思いと真心をふんだんに詰め込みながら出来上がっていくごまちゃん。
その思いが何よりも最高の調味料であるからこそ、多くの人に愛されているんだと感じた。
絶えることのない笑い声が、玄関を出てからも聞こえてくる。ごまちゃんが紡ぐ笑顔の先には、いつも楽しく語り合う、佐久間パンプキンレディースのお母さんたちの姿がある。
「安心安全に食べられるので、たくさん召し上がってください」(川添さんより)
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください