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更新日:2021年5月25日
東日本大震災による災害廃棄物の試験焼却に向け、廃棄物処理施設周辺で行なった住民説明会にご参加頂いた方からの質問と回答を掲載します。
質問 |
災害廃棄物を600km離れたところに持ってきて処分することに合理性はあるのか。木質チップとしてきれいに分別されているのなら現地で堆肥等に利用できるのではないか。 |
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回答 |
少量であれば堆肥に使うことも可能ですが、東日本大震災で発生したがれきの量が膨大であるため、処理が遅れています。国の復興計画では発災から3年での災害廃棄物処理を目標としており、残り約2年で処理を完了するため、広域処理が必要となっています。 |
質問 |
岩手にはどの程度処理能力があるのか。 |
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回答 |
災害廃棄物処理のために建設した仮設の焼却炉を稼動し、1282トン/日の焼却能力があります。しかし未だ約130万トンの災害廃棄物があり、このペースで燃やし続けても後4年かかります。 |
質問 |
仮置き場に置かれている災害廃棄物はどのように、どれくらい復興の妨げになっているか。 |
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回答 |
例えば山田町は観光地の1つですが、博物館や公園だった場所を仮置き場としており観光客が来ても仮置場しか見るものが無い状態です。被災地の産業を再興し、地域を復興するために1日も早い災害廃棄物の処理が必要となっています。 |
質問 |
放射性物質は消えるのか。 |
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回答 |
セシウムの半減期は約30年と言われており、30年で半分、60年で4分の1になります。完全に放射能が消えるまでには非常に長い期間が必要ですが、人や環境への被害を考える場合には、放射線に着目する必要があります。静岡県では放射線による健康被害が発生しないよう、災害廃棄物を安全に処理するための受入基準を定めています。 |
質問 |
焼却灰を大量に埋め立てた場合に、少量埋め立てた場合と比べて周辺住民への影響が大きくなるのではないか。 |
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回答 |
量により放射線量が増えることが考えられますが、埋立地における基準は40万立方メートルの処分場に8000Bq/kgの廃棄物55万トンを埋め立てたと仮定した場合に周辺住民の被ばく線量が0.01mSv/h以下となるものです。実際に埋立てる廃棄物の放射能物質濃度は基準値の8000Bq/kgより圧倒的に低く、現在浜松市で焼却しているものと同程度であるため、より安全であるといえます。 |
質問 |
バックグラウンドの放射線量より災害廃棄物の放射線量が低い理由は。 |
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回答 |
放射線量は様々な要因により影響されるため、離れた場所で線量が違うということや、同じ場所でも測定値に変動が起こることがあります。例えば関東のように火山灰が降り積もった土地は線量が低く、逆に岩盤が露出した土地では線量が高くなる傾向があります。そのため、実際の放射線測定では測定場所の状態や廃棄物の構成物質等によって、バックグラウンド値よりも低くなる場合があります。 |
質問 |
焼却灰の基準について、現状と同程度というあいまいな表現であった。放射線の限度については厳密に値を示すべきでは。 |
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回答 |
国の基準である8000Bq/kgにこだわることなく浜松市の現状と同程度という基準で広域処理に取り組むという意味です。同程度というあいまいな表現になっておりますが、浜松市の廃棄物からもセシウムが観測されていることから、継続して線量を測定し、測定値の動向から判断し国の基準より厳しく対処するということをご理解ください。 |
質問 |
バグフィルターとはどのようなものなのか。本当に放射性物質を除去できるのか。 |
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回答 |
バグフィルターは濾布で排ガスを濾過し微粒子を除去するものです。福島県で行われた焼却試験で、バグフィルターはセシウムを含む煤塵を99.9%除去することが確認されています。 |
質問 |
絶対大丈夫とは言い切れないはず。どのように対応していくか。 |
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回答 |
継続して放射線量等のモニタリングを行い、安全を確認していきます。また、溶融飛灰固化物(廃棄物を焼却した後の飛灰を固化したもの)を最終処分場に埋め立てる際には、埋め立てる場所をすべて把握しているので、万が一にも問題が発生した場合には疑いのある部分を後になって掘り起こし除去するということ等も含め、原因の究明、解決を行う予定です。 |
質問 |
今後本格受入れを検討する段階になったら、どのように住民の理解を得るつもりか。 |
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回答 |
試験焼却により得られる結果を公表するとともに、内容を分析し、本格受入れを判断していきます。情報を誠実に公開することで理解を得ていく方針です。そのために、試験焼却によって災害廃棄物の本格受け入れが安全であるかを確実に確認します。 |
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