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更新日:2025年11月19日

第4章 2050年カーボンニュートラル実現に向けた取組

1 浜松版グリーントランスフォーメーション

本市では、“企業の成長”、“市民の暮らしの向上”、“都市の持続的発展”を実現するための手段として“脱炭素”に取り組んでいます。

こうした取組を「浜松版グリーントランスフォーメーション」として、オール浜松・官民連携で推進することで、“まち”“ひと”“しごと”の「地方創生」につなげていきます。

本計画においては、市民や事業者が自主的に「浜松版グリーントランスフォーメーション」を進めるための方策を示すことで、脱炭素経営や脱炭素型ライフスタイルへの転換が進み、地域産業の競争力強化や市民の生活の質が向上し、持続的発展が可能な都市を目指します。

4_1浜松版グリーントランスフォーメーション

図表4.1 浜松版グリーントランスフォーメーション

2 脱炭素経営とデコ活

「浜松版グリーントランスフォーメーション」を進める上で、企業の「脱炭素経営」と市民の「デコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)」は、特に重要です。

 脱炭素経営は、事業活動において省エネや再エネの導入、燃料転換などの脱炭素化に取組むことで、企業の競争力や価値の向上、経費削減、新たな事業機会の創出などにつながります。

また、近年では、サプライチェーン全体における排出削減も重要視されてきており、サプライチェーンを構成する多くの中小企業にも、脱炭素経営が求められています。

一方、デコ活は、住宅の断熱化や省エネ化、公共交通機関の利用やテレワークなどへのライフスタイルの転換などに取り組むことで、生活の質の向上や光熱費の削減にも寄与します。

これら企業と市民における2つの取組を主軸に、市域全体で環境と経済の好循環を生み出し、持続的発展が可能な地域社会の実現を目指します。

「脱炭素経営」に向けた3つのステップ

脱炭素経営とは、気候変動対策(≒脱炭素)の視点を織り込んだ企業経営のことです。

エネルギー価格などの世界的な物価高騰により経営が圧迫される中、中小企業にとってカーボンニュートラルに向けた取組は、多くの資金が必要と思われ、敬遠されやすい傾向にあります。

しかし実態は、脱炭素経営に取り組むことで、脱炭素化を進める大手企業に選ばれる可能性が上がることに加え、「光熱費・燃料費の低減」や「知名度・認知度の向上」、「社員のモチベーション・人材獲得力向上」、「好条件での資金調達」など、様々なメリットが見込まれます。

脱炭素経営の実践・推進にあたり、環境省は「知る」・「測る」・「減らす」の3つのステップを推奨しています。まずは脱炭素経営について「知る」ことから始め、次に自社・サプライチェーンの温室効果ガス排出量を「測る」ことが重要です。排出量の算定により、削減余地の特定ができるため、対策を立てて効果的に「減らす」ことができます。

4_2_1脱炭素経営のメリット

4_2_2脱炭素経営の3ステップ

サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量と「Scope3」

「知る」「測る」「減らす」の「測る」に該当する温室効果ガス排出量の算定は、近年、サプライチェーン全体(原材料調達・製造・物流・販売・使用・廃棄など)で発生する排出量の算定が特に重要視されています。

温室効果ガスの排出方法や排出者などによって、「Scope1」、「Scope2」、「Scope3」の3つに分類され、各排出量の合計がサプライチェーン全体の排出量となります。

Scope1は燃料の燃焼など事業者自らによる温室効果ガスの直接排出を指し、Scope2は他社から供給された電気・熱などの使用に伴う間接排出を指します。

Scope3は事業者の活動に関連する他社による排出を指し、Scope1・Scope2以外の全ての間接排出がScope3となります。

Scope1、Scope2については、自社が使用するエネルギーに起因するため先行して削減が進んでいましたが、Scope3の削減に向けた取組も進められています。

2027年からは、東京証券取引所のプライム市場に上場する、時価総額3兆円以上の企業を対象に、気候変動に関する指標や目標、Scope3を含む温室効果ガスの排出量など、気候関連情報の開示が義務化されます。

この影響は、サプライチェーン全体にも及ぶことから、段階的に、すべての企業に算定が求められていきます。

4_3スコープ3

「デコ活」(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)

デコ活とは、2022年10月から国主導で実施されている「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」の愛称で、二酸化炭素(CO2)を減らす脱炭素(Decarbonization)と、環境に良いエコ(Eco)を含む“デコ”と活動・生活を組み合わせた言葉です。4_4_1デコ活ロゴ

この活動は、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしの実現に向けた国民・消費者の行動変容、ライフスタイル転換のうねり・ムーブメントを起こすことを目的としています。約10年後に生活がより豊かになり、より自分らしく快適・健康に生活することができ、2030年温室効果ガス削減目標も同時に達成する、新しい暮らしを提案するものです。

暮らしが豊かになり、脱炭素などに貢献していく取組は、すべてデコ活アクションとなります。

4_4_2デコ活イメージ図


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浜松市役所産業部カーボンニュートラル推進課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2503

ファクス番号:050-3730-8104

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