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更新日:2025年11月19日
1992年の「環境と開発に関する国際連合会議(地球サミット)」において、「気候変動に関する国際連合枠組条約」が採択され、本格的な気候変動対策が始まりました。
2015年には「第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)」において「パリ協定」が採択され、長期目標として「世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること」が掲げられました。この国際的な枠組みにより、加盟国すべてが目標達成に向け、温室効果ガスの排出削減に取り組むことが世界の潮流となっています。

図表1.5 世界の気候変動対策の動向
世界全体で排出された2023年の温室効果ガスは、57.1Gt-CO2(571億 t-CO2)であり、増加傾向は鈍化しているものの、排出量は増加しています。これに比例するように世界の年平均気温も上昇傾向にあり、世界全体で温暖化が進行しています。
世界の平均気温は、1850~1900年に比べて、2011~2020年で約1.09℃上昇しています。また、1850年以降の各10年平均の全ての気温偏差よりも、1980年以降は高温となっています。

出典 「Emissions Gap Report 2024」(国際連合環境計画(UNEP))より浜松市作成
図表1.6 世界の人為的な温室効果ガス総排出量

出典 気象庁
図表1.7 世界の年平均気温偏差
国内の地球温暖化対策は、1997年の「京都議定書採択」と、2015年の「パリ協定」採択を契機に加速しています。
さらに、2020年に「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を目指すことを宣言し、カーボンニュートラルの実現に向けた取組が始まりました。
2025年には、「地球温暖化対策計画」を改定、「第7次エネルギー基本計画」及び「GX2040ビジョン」を策定し、温暖化対策、エネルギー政策、経済成長を一体的に進める政策を示しています。

図表1.8 日本の気候変動対策の動向
国内で排出された2023年の温室効果ガスは、1,017百万t-CO2(10億1700万 t-CO2)であり、前年度比4.2%減、基準年度比27.1%減となり、過去最低となりました。国内の温室効果ガス排出量は着実に減少しているものの、世界全体の温暖化傾向により日本の年平均気温も上昇傾向にあります。

出典 環境省
図表1.9 日本の温室効果ガス排出・吸収量

出典 気象庁
図表1.10 日本の年平均気温偏差
本市においては、2009年に「浜松市地球温暖化対策地域推進計画」を策定し、市域における地球温暖化対策の取組を進めています。
また、本市のエネルギー政策は、2011年の東日本大震災を契機に、“エネルギーに対する不安のない強靭で低炭素な社会”の実現を目指し、地球温暖化対策と両輪で推進しており、2020年には2050年までの二酸化炭素排出実質ゼロに向けた「浜松市域“RE100”」とともに、「ゼロカーボンシティ」を宣言しています。
2022年には、エネルギー政策と温暖化対策を集約し、庁内一体として推進するための部局を組織しました。
今般、国の「地球温暖化対策計画」の改定、「第7次エネルギー基本計画」及び「GX2040ビジョン」の策定を受けて、本市の新たな削減目標と施策などを盛り込んだ「浜松市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)[2026]」を策定しました。

図表1.11 本市の気候変動対策の動向
本市域の温暖化傾向の実態を測る指標として、気象庁が公開している市内観測所における年平均気温があります。本市域の年平均気温は、浜松特別地域気象観測所の1883~2024年までの測定記録を100年あたりに換算すると、1.6℃上昇しています。
また、本市域の猛暑日(日最高気温35℃以上)、真夏日(日最高気温30℃以上)及び熱帯夜(日最低気温25℃以上)は増加傾向にある一方、冬日(日最低気温0℃未満)は減少傾向にあります。
「静岡県の気候変動※」によると、最も地球温暖化が進行した場合(RCP8.5シナリオ)、21世紀末(2076~2095年)の静岡県域の年平均気温は、20世紀末(1980~1999年)に比べて4.2℃上昇すると予測されています。また、20世紀末に比べて、猛暑日は年間18日程度、熱帯夜は60日程度増加すると予測されています。
さらに、21世紀末の東海地方の1時間降水量50mm以上の年間発生回数は、約2.3倍になると予測されている一方、無降水日は年間約11日増加すると予測されています。
※出典)令和7年3月 静岡地方気象台・東京管区気象台

出典 気象庁
図表1.12 浜松の年平均気温
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