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正義のヒーロー

No.6964
小学校5年生

【ご案内】このページでは、浜松市内の小学5年生の方から「いのちの大切さについて考える」をテーマに募集した作品のうち、公開に同意をいただいたすべての作品を掲載しています。ぜひ他の作品もご覧ください。また、無断転載は固くお断りします。

 「生き地獄だ。」私はそうつぶやいた。
 3年生の時、『はだしのゲン』を読んだ。そこから私は、戦争について調べたいと思った。戦時中、生きたくても生きられない、何もやっていないのに殺される、ただ楽しく家族と暮らしたいだけなのに殺される、そんな人がたくさんいた。
 8月6日。広島に初めて原子爆弾が落とされた。そのたった1つの爆弾で、何十万人もの人が命を落とした。その人たちの姿は、人間とは言えなかった。そんな写真を見ながら私は、「生き地獄だ。」とつぶやいた。
 私は、こんな話を聞いたことがある。この話は、やなせたかしさんの話だ。やなせたかしさんは、終戦後、このような事を考えていた。戦争は殺し合いだから、戦争はなんの正義でもない。では、本当の正義とは何だろう?そんな時、やなせたかしさんは、道ばたで小さな兄弟が、おにぎりを分けて食べている所を見たそうだ。よごれた服を着ていたが、2人とも笑っていたそうだ。それを見たやなせたかしさんは、「本当の正義とは、おなかのすいている人に自分の食べ物を分けてあげることだ。」と言っている。
 だれかに自分の食べ物を分けたら、自分の食べ物がなくなる。それでも、相手を助けられたら、その人はヒーローなんだ。終戦後だけじゃない。10年前の東日本大震災の時も同じだ。どんなに苦しくても、つらくても、列にしっかりならんだり、ゆずり合ったり、はげまし合ったり、他の人のために動いたりしている人がたくさんいた。やなせたかしさんは、「このような人たちが、本当のヒーローなんだ。」と言っている。
 やなせたかしさんは、弱った自分の体の力をふりしぼり、人々のためにさまざまな事をしたそうだ。強くはないけれど、こまった人がいたら、自分の顔を食べさせてあげる。そんなアンパンマンは、たくさんの人に勇気をあたえたヒーローなのだ。
 生きたくても生きられない人、苦しんでいる人がいる。なのに、そんな人のことを見下したり、暴言をはいたり、見て見ぬふりをしたり、自分の命を自分で落とす人がいる。それでいいのだろうか?今の時期だからこそ、みんなが正義のヒーローになって、コロナというかべをのりこえて生きていく時なのだと私は思う。

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