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家族を失った日

No.6725
小学校5年生

【ご案内】このページでは、浜松市内の小学5年生の方から「いのちの大切さについて考える」をテーマに募集した作品のうち、公開に同意をいただいたすべての作品を掲載しています。ぜひ他の作品もご覧ください。また、無断転載は固くお断りします。

 ぼくには、わすれられない悲しい思い出があります。
 ぼくが小さいころ、犬を飼いたいということを両親にたのんで飼ってもらいました。その犬は子どもを5ひき産み、そのうちの3びきは友達の家に引き取ってもらい、他の2ひきはぼくの家で育てることになりました。子犬の名前は「こん」と「ゆき」と名付け、家族といっしょに大切に育てました。
 ある日、こんが病気にかかり、亡くなってしまいました。ぼくはその日初めて、家族が命を落とすということがこんなにも悲しいことなのだと信じられず、自分もこんのいる天国に行ってしまいたいと思うほど悲しい気持ちになりました。ぼくだけでなく、家族も親犬も、何日も元気をなくしていました。
 その後、約1年が経ち、こんのことでの悲しみが少し晴れてきたころ、また悲しい出来事が起こりました。夏休み、ぼくは習い事でやっていたサッカーの行事があり、支度をしていました。すると、道路の方から「キュー、ドドドドキャン」という大きな音が聞こえました。あわてて外に出てみると、ゆきが動かないままたおれているすがたが見えました。道路を走っていた車とぶつかってしまったのです。家族も全員、急いで家から出てきて、お兄ちゃんが泣きながらゆきに向かって、
「まだ生きていて。絶対に死んじゃだめだ。」
と言いました。目の前で動かなくなってしまったゆきを見て、こんのことも頭の中で重なり、さらに悲しく、そして守ってあげられなかったことをくやしく思いました。
 2匹の愛犬の死を経験して、家族が命を落とすことで、他の家族がどれだけ悲しむかが分かりました。命の大きさは、人間も動物も同じです。家族のためにも、ぼくは自分や周りの人、動物の命を絶対に大切にしていこうと心に決めました。

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