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No.6488
小学校5年生
私が2年生の時に、おじいちゃんが亡くなりました。母から聞いた時、私は悲しみよりも先に、しょうげきがはしりました。いつも二人で遊んでいた時は、おじいちゃんが死ぬことなんて、考えてもいませんでした。
おそう式の前に、私とおじいちゃんが遊んでいる絵をたくさんかきました。そのたくさんの絵を、おじいちゃんがねむっているひつぎに何枚もいれました。火そうの時間が終わり、骨と灰になったおじいちゃんを見て、私は人生で初めて人の死というものを実感しました。
耳が遠くなったおじいちゃんに、ついイライラして強く言ってしまった時があって、「もっとやさしくすればよかったなぁ。」と、後悔しました。3年たった今でも、そのことをよく考えています。
でもある日、不思議なことがおこりました。おぼんに、庭に大きなゆりの花が咲きました。「どっかから種でも飛んできたのかなぁ?まぁ、来年にはかれちゃうかなあ?」と思っていました。
しかし、次の年にも庭にゆりの花が咲いたのです。それを見た母がポツリと言いました。
「おじいちゃんが帰ってきたのかなぁ?」
それを聞いて私も、帰ってきたんだと思いました。父も母の言葉を聞きながら、だまってゆりの花を見つめていました。
私は不思議に思いながらも、うれしく思いました。何だか、おじいちゃんがゆりの花に生まれ変わったみたいで、いつも私達を見守っているように咲いていました。
今はゆりの花もだいぶ大きくなっています。今年もそろそろ、ゆりの花が咲きそうです。
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