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一生分の2年間

No.5933
小学校5年生

 わたしの母は生まれてすぐ病気が見つかりました。すぐに手術をしましたが、完治しませんでした。だから、母は生まれてからずっと病気とたたかい続けています。
 母は自分にできることをしたいと、同じ病気で生まれてきた子のお母さん達とやりとりをするようになりました。子どものこれからのことを話したり、お母さん達が今かかえているざい悪感や苦しさが、少しでも軽くなるのならそれでいいという気持ちで話し相手になっているだけだと言っていました。
 2年前、1才の男の子のお母さんと知り合いました。男の子は2才になって半年ほどでなくなりました。男の子のお母さんは、
「もういたいことも苦しいこともない世界で、楽しいことをたくさんしてほしい。」
と最後に言っていました。
「たった2年の命だったかもしれないけれど、お母さんの愛していた気持ちは、2年でも10年でも同じだよ。代わってあげられるのなら、わたしが病気とたたかってあげたい。お母さん達はみんなそう言うの。自分の命と同じか、それ以上に大切な命。そんな命を失って悲しくないはずがないし、わすれられるはずもない。ずっとお母さんは覚えているよ。生まれてきてくれた時のこと、かわいかった表情も、生きていてほしいと願った気持ちも。」
そう母は言っていました。男の子は、2年という時間にたくさんの幸せをあたえてくれたと思います。
 命は平等かと聞かれたら、わたしは理不じんに思うこともあるけれど、みんなだれかに愛されているからこそ生まれ、想われながら生きているんだと感じました。

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