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限りある命

No.5654
小学校5年生

 「さようなら、ごめんね。」
そう言って、ぼくはかぶと虫をうら庭にそっとうめた。4年生の夏の出来事だった。
 夏休みに、宮崎のそ母の家に帰省した時、父と妹と林の中をかき分け、ひっしにさがしたオスのかぶと虫が、今日死んでしまった。毎日エサをあげ、話しかけ、とてもかわいがっていたかぶと虫がとつぜん死んでしまい、ぼくの心に大きな穴が空いてしまった。ポツンとエサだけが残された虫かごを見て、さみしさと、申しわけない気持ちでいっぱいになった。
「自然の中で生きていたら、もっと長生きできていたのかな.。」
ぼくは自分をせめた。じゅ命だったのかもしれないが、答えは分からない。生き物を飼うという事は、命をあずかるという事なんだとぼくはかぶと虫に教えてもらった。
 ぼくにもやがて、死が訪れる。でも、今は死についてあまり深く考えたくはない。限りある命を、けん命に生きようと思う。

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