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ぼくが体験した命のこと

No.5603
小学校5年生

 ぼくが1年生のとき、父といっしょに赤ちゃんがうまれる場に立ち会った。母は、分べん台に横になり、とてもいたそうだった。たくさん汗をかいていた。助産しさんが、母に大きな声をかけていた。「お母さん、息を大きくすってくださぁい。」そのとき、ぼくは、「助産しさんは、無事に生まれてくるように声をかけてくれている。赤ちゃんもいっしょに息をすっているんだ。」と思った。そして、もうじき生まれてくることを感じた。
 しばらくして、赤ちゃんに会わせてもらえた。弟だった。真っ赤な顔をして、すやすやねむっていた。その顔を見て、「弟が生まれた。生きているんだ。よくがんばった。」と思った。
 ぼくは、自分が生まれてきたときのことは知らない。だから、弟が生まれてきたときの周りの人たちのすがたや声、そして弟の泣き声におどろいた。1つの命が生まれてくるために、母は命がけでがんばり、たくさんの人たちの力が働いていた。
 ぼくは、昆虫が好きだ。昆虫はたまごで生まれる。世の中に出るのは大変。例えば、セミは何度もだっ皮をくり返し、地上に出てくる。だけど、羽化のとちゅうに死んでしまい、アリにたかられているのを見たことがある。みんながみんな、生まれてくるわけではないのだ。「命」をつなぐのは、命がけだ。
 弟が生まれた。「生まれた、生まれた。」と泣いているように聞こえた。みんなが生まれてきてほしかった。ぼくは、お母さんが大切、お父さんが大切。そして、2人の弟も大切。命をつなぐのは、愛したり愛されたりすること。わすれてはいけない。

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