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命を飼う

No.5443
小学校5年生

 この夏休みに、家の近くで迷子の子猫を拾った。まだ歩くのもやっとの子猫で、目も開いていなかった。このままでは死んでしまう。そう思いながらも、母親が来るのを待とうと思い、様子をみていた。ただ生きていてほしいという思いで、頭がいっぱいだった。一晩待っても母猫が来なかったので、次の日、動物病院に連れて行き、きれいにしてもらった。子猫は生後2週間で、ミルクを飲めば生きられると聞いたので、哺乳瓶とミルクを買い、子猫にあげた。最初は飲まなかったが、時間をおいてミルクをあげると、本当に少しだけ飲んだ。それだけでも、これで子猫が生きられる!と思っただけで飛びあがるほどうれしかった。その日の夕方に、子猫が鳴いていたので、だっこしたり、遊んだりした。すると、ゴロゴロとのどを鳴らし、うれしそうにしていた。生きているとは、こういう事かぁ、と思った。ご飯を食べる、遊ぶ、オシッコやウンチをする。これは、最初は周りから支えてもらわないとできない。一つのものが生きるために、多くのものが支える。これは、どの動物、人間でも同じなんだという事に気付いた。生き物を飼うのは、「姿がかわいいから」、「飼いたい」という気持ちだけでは飼えない。「命」というかけがえのない物だから、大切に、優しく、責任を持つ、という重みがある。
 これは、今から2年前の下校中に、友達と赤ちゃんのいる猫を保護して、命を守れなかった経験から学んだ事だ。その時は、母猫とその赤ちゃん達の命を1匹も救えなくて、とても悔しかった。私と友達は、猫を保護したという事で表彰されたが、気持ちは晴れなかった。
 私はこの子猫を、責任を持って飼えるか、お世話できる環境であるかを考えて、飼う事にした。動物を飼う事は、「命」を飼う事。「命」を飼う事は、動物を大切にし、責任を持つことだ。子猫が来て、「命」の大切さを改めて感じた。

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