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入院したばあば

No.4998
小学校5年生

 夏休みに入って、ぼくのばあばが入院した。はいに病気ができたらしい。
 この前まで元気にトランプをしたり、テレビを見たりしていた。なのに、どうして入院するほどの病気になったのか分からなかった。
 ばあばが入院して3日経って、お父さんとお母さんとぼくの3人で、ばあばに会いに行った。大きな病院だったから、とても重い病気かと思って不安になった。とても暑い日で、ぼくも頭がいたくて、ズキズキした。病院の中は広くて、めい路みたいだった。色んな所を迷いながら、やっとの思いでばあばの入院している部屋までたどり着いた。
 ばあばはベッドの上にいた。いつものばあばじゃなかった。服もいつも着ている服じゃなく、入院用の服だった。鼻にさん素チューブをつけ、心ぱく数を計る機械もあった。そして、起きるとピコーン、ピコーンという音が鳴った。ぼくは、びっくりして声が出なかった。体も小さく見えて、顔も青白く、元気がなかった。弱々しい、小さな声で、「来てくれてありがとう。ごめんね。」と言ってくれた。ぼくは何を言っていいか分からなかった。こわいなと思った。もう何も言わないで目も合わせず、さっさと帰った。
 帰りの車で、お母さんにおこられた。ぼくは何も言えず、だまっていた。「病気になって一番不安でさみしいのは、ばあばだよ。」と言ってくれた。
 今まで元気でいることが当たり前だと思っていたけど、実は元気でいられるのは当たり前なことじゃなくて、とても幸せなこと、特別なことだと思った。

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