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限りある命

No.4954
小学校5年生

 私は、家族や友達など、身近な人を亡くしたことはありません。でも、3年前にかっていた金魚を亡くして、死について考えたことがあります。
 その金魚は、お祭りの金魚すくいでとった金魚です。そういう金魚は、すぐに死んでしまうことが多いと聞いたけれど、私がとった金魚は強く、どんどん大きくなっていきました。げんかんに水そうをおいていて、えさをあげるのが私の仕事でした。私が近よると金魚もよってくるので、それがかわいく思っていました。でも、かい始めて2年がたったある日、金魚の泳ぎがふらつき始めました。するとお父さんが、
「病気かもしれない。」
と言って、その子を別の水そうにうつしました。しかし何日か経った朝、その金魚は死んでしまいました。昨日まで動いていた目も口もひれも止まっていて、横向きにプカプカとうかんでいるすがたが、私のかわいがっていた金魚だとは思えなくて、とてもこわいと感じてしまいました。
 このとき、私は「死」というものを初めて身近に感じました。体はそこにあるのに命はない、それは悲しみというよりきょうふでした。でも、しばらくするとかわいかった金魚に会いたくなって、とてもさびしくなりました。心にぽっかりあながあいたようでした。
 金魚は私に、生きている限り必ず死ぬということを教えてくれました。私にも家族にもいつか必ず最後の日がきます。考えたくないし、とてもこわいけど、いつかくるその日まで、くいが残らないようにせい一ぱい努力して生きたいです。

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