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たから物

No.4523
小学校5年生

 死んじゃうということは、よくわからない。でも、もう笑ったり、話したり、ないたりできないということ。もういつものように、朝起きたり、ごはんを食べたりというあたり前の事ができなくなるのだ。みんな同じように時が流れ、時間が過ぎてゆく。人は、この世に生まれて、この世で死んでいく。死んだらもうわからない。もう、その人の思っていることはわからない。でも、その死んでしまった人が、この世を頑張って生きぬいたことはわかる。自分のやりたいことを成し遂げたに違いない。そう思ってほしいという願いもこめて。この世を去って遠い空の上で見守ってくれているだろう。1つ1つの雲になって。
 人生は1度きり。生まれてきただけでも奇跡なんだから。
 私はこの世に生まれて10年だ。おじいちゃんは82年。82才だ。元気に楽しそうに生活している。数年前大きな病気をしたという。お兄ちゃんが生まれるときだったそうだ。お兄ちゃんに会うのが楽しみで、病を克服した話をおばあちゃんからよく聞く。だから、1日1日を大切にしていると思う。
 おじいちゃんは、お兄ちゃんと私のことをとても大切にしてくれる。いつの日だってそうだ。おじいちゃんは、少しドジで、忘れっぽいけど、大きな声で笑って失敗を吹き飛ばしている。私が悲しいとき、話を聞いてくれる。頭をなでてくれる。それでわたしは、優しい気持ちに包まれる。あの大きな手と、優しい目で私をほっとさせてくれる。おじいちゃんは、わたしたちの大切な宝物。そして、わたしとお兄ちゃんは、おじいちゃんの大切な宝物。
 おじいちゃん、これからも、わたしたちの元気を分けてあげるね。そう、おじいちゃんがそうしてくれたように。

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