緊急情報
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更新日:2023年4月1日
豊かで美しい自然環境と、活発な経済・市民活動が行なわれている都市的環境を併せ持つ浜松市は、開発と保全のバランスを重視し、「都市の成長と環境の保全が両立する持続可能な都市づくり」を目指すとともに、「本市の均衡ある発展と地域の良さを活かすクラスター型の都市づくり」を進めます。
このため、市民生活を支える産業の維持・発展を基本としながらも、市街地の無秩序な拡大を抑制し、JR浜松駅を中心とした中心市街地や旧11市町村の中心部、交通結節点など、各拠点の特性に応じて都市機能の集積を進めるとともに、各拠点相互のネットワークを構築することで、常に新しい価値を創造し、補完し合う「浜松型コンパクトシティ」を都市空間形成の基本目標とします。
そして、浜松型コンパクトシティを具体化するため、「技術と文化の世界都市・浜松」の顔となる市中心部、地域特性に応じた市民生活や経済活動が営まれる各地域の中心地を「都市の拠点」として設定します。
拠点の考え方を踏まえた浜松型コンパクトシティの概念図
拠点の形成
拠点の形成に当たっては、拠点ごとの特性に応じて、各中心部における商業・業務機能や居住機能、行政機能などの機能集積を目指す一方で、拠点ごとの一律の整備には、多大な投資が必要となり、結果として本市全体の市益を損なうことから、本市の現在の財政状況に合わせた堅実な政策誘導が求められます。
各拠点の整備に当たっては、既存のストックを活用することを基本とし、必要性や発展可能性に応じて、効果的かつ効率的に投資するとともに、民間の活発な投資を誘引します。また、市税確保に向けた企業立地などの新たな可能性についても検討を進めます。
拠点 |
基本的考え方 |
対象地域 |
---|---|---|
都心(1) |
政令指定都市の顔であり、拠点性の最も高い地域 |
JR浜松駅を中心とした中心市街地 |
副都心(1) |
都心に次ぐ高い拠点性を有する地域 |
遠州鉄道浜北駅周辺 |
交流拠点(6) |
広域交流の拠点となる交通結節点 |
東名高速道路浜松IC周辺地域 |
生活拠点(12) |
域特性に応じた各地域の中心地 |
東区役所周辺地域 |
(1)都心
都心は、政令指定都市の顔として、国内外から多くの人々が集まる都市の玄関であるとともに、本市における中心拠点としてのハブ機能を有し、市内外から人、もの、資本、情報が集まり、発信する都市の中心となる地域です。
このため、浜松都市圏の中枢的な役割を担い、民間投資の誘発と活発な市民活動が展開される地域として、商業・業務、学術・文化、情報、アミューズメント、行政など高次な都市機能の集積を図り、世界を視野に入れた交流や賑わい、文化的で豊かな都市生活などが展開される魅力あふれる空間を形成します。
また、ユニバーサルデザインによる都市づくりを進める本市の象徴として、歩きやすいまちづくりを進めるとともに、魅力的な都市景観の形成を進めます。あわせて、保健・医療・福祉などの都市機能を充実することで、利便性の高い都市型居住空間を創出し、都心の定住人口の確保とにぎわいを創出します。
(2)副都心
副都心は、商業・業務機能や生活・文化機能、行政機能などにおいて、都心を補完する拠点であるとともに、都心に次いで人・もの・資本・情報が集まる地域であり、交通の利便性に優れ、広域的な交流活動が展開される地域です。
このため、浜北地域の特性を活かしつつ既存施設の有効利用を進め、職住の近接に向けた商業・業務機能の強化と遠州鉄道浜北駅を中心とするアクセス利便性など交通結節機能の充実により、副都心としての賑わいを創出します。
また、ハードとソフト事業の効果的な展開により、歩きやすいまちづくりを推進し、生活支援サービス機能の充実と合わせて、生活利便性の高い都市型居住空間を形成します。
(3)交流拠点
交流拠点は、道路や公共交通における交通結節機能が高く、経済や市民活動の交流が生まれる、広域的な交流活動の拠点となる地域です。
このため、広域的な交流活動の中心となる高規格道路のインターチェンジ周辺では、流通機能の充実や市内交通と連結するアクセス機能の更なる強化を図ります。
また、新たに設置が予定される第二東名高速道路IC周辺では、物流機能を中心とした企業立地が見込まれるほか、三遠南信地域などからの玄関口となることから、周辺地域の開発可能性について検討を進めます。
このほか、郊外型大型商業施設が進出している志都呂周辺地域においては、道路整備の進展に伴い、郊外型の商業施設の集積や居住人口の拡大が進んでいることから、都心とのバランスをとりつつ広域交流の重点地域として、都心と連携して本市の発展を支える地域として、その環境整備を進めます。
(4)生活拠点
生活拠点は、各地域の特性に応じたまちづくりが進められ、生活基盤がある程度整った地域です。
このため、各地域のこれまでのまちづくり方針を引き継ぎ、各地域の中心地において魅力ある個性的なまちづくりを進めるとともに、地域住民の日常生活に身近な商業・医療などのサービス機能や、生活支援サービス機能の集積により、コンパクトなまちづくりを進めます。
また、自然環境との共生を重視し、都市景観の保全に配慮しながら、地域固有の歴史や風土、文化の継承に努め、快適な居住空間として整備します。
このほか、新たに区役所が設置される東区役所周辺地域や南区役所周辺地域においては、区役所を中心として、市民サービスや防災など住民に身近な行政機能の充実と区の個性発揮に努めます。
都市拠点、都市軸のイメージ
(1)基本目的
(2)土地利用の方針(商業地)
(1)基本的方向
ア 商店街の活性化(魅力ある個店づくり)
郊外型大型商業施設と個店・商店街の共生を図るため、商業施設については、郊外も含めた市内全域での最寄品等の生活利便の向上に留意しながら、広域的な集客が見込まれる商業施設は都心への誘導を優先し、過度な郊外への出店は抑制していきます。このことにより、市民の利便性が高く、質の高い商業機能を市内にバランスよく配置していきます。
また、個店・商店街における魅力の向上を図るため、意欲ある個店や商業者の育成・強化をはじめ、新規開業に対する支援を実施します。さらに、面的な広がりをもった商業集積・商業空間の一体的な魅力向上を図るため、商業集積全体の共同イベントや共同事業等の取り組みを支援するとともに、実施主体の育成を図ります。
イ 多様な消費者ニーズに対応した商業地の形成
商業地は、消費者に対して、選択の多様性に富んだ、質の高い購買機会を提供し、消費者が求める業態、商品、サービスの開発・提供を的確に行っていくことが求められています。このため、本市の「顔」であり中枢的都市機能が集積するJR浜松駅を中心とした中心市街地については、市民が求める高次な商業・サービス機能の集積を高めるとともに、幅広い年代に対応した回遊性の高い魅力ある商業空間の形成を推進します。
また、各地域の生活を支える商店街については、地域住民の生活ニーズに対応した商業・サービス機能の集積を図るとともに、地域特性に即した魅力ある商業空間の形成を推進します。
ウ 地域コミュニティと一体となった商業地の活性化
小売業や商店街においては、近年、地域社会の課題へのきめ細かな対応を図っていくことがますます強く求められています。中でも、高齢者等の交通弱者に対する購買機会の提供や、従来担っていた、地域コミュニティの中核としての役割の再生が求められています。
このため、交流の場の提供や地域コミュニティと一体となったイベント等の開催を支援するとともに、商業者や商店街に対して、商店街が地域と一体となって地域課題の解決に取り組んでいく意識の醸成を図っていきます。
(2)中心市街地活性化策
平成18年8月22日付けで国会成立した中心市街地の活性化に関する法の改正を受けて、新法に基づく認定を受けるべく平成19年度から23年度までに取り組むべき事業を中心とした第2次浜松市中心市街地活性化基本計画の策定作成を進めている。
新たな基本計画では、その目標像を「政令指定都市・浜松の顔にふさわしい中心市街地の形成」と定め、本格的な高齢社会や人口減少社会の到来に備え、これまでの都市の拡大成長を前提としたまちづくりから転換し、長い歴史の中で蓄積されてきた中心市街地の既存ストックや都市機能を有効に再活用しながら効率の良い行政を推進し、本市のみならず県西部100万都市圏、そして、三遠南信地域の発展を牽引するにふさわしい中心市街地を形成する考えである。
都市間競争に対応し、市全体の発展を牽引する魅力ある都心を形成するためには、郊外の開発を抑制するとともに、都心への投資誘導を図る必要があります。
また、一方では、市民の買物利便性の向上や、高齢者等の交通弱者へのきめ細かなサービスの提供、安全で暮らしやすい地域コミュニティの形成を図るためには、各地域における商業機能の充実を図る必要があります。
このため、都心と郊外における商業集積のバランスを図りつつ、浜松型コンパクトシティに対応し、既存の社会資本を活かした効率的な都市経営を実現する合理的な土地利用を促進する観点から、商業集積ガイドラインを策定するものです。
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