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更新日:2023年12月1日
2015年12月22日
(鈴木市長コメント)
昨年11月に国会で成立した「まち・ひと・しごと創生法」に基づき、本市においても「浜松市“やらまいか”人口ビジョン」および「浜松市“やらまいか”総合戦略」を策定しましたのでご報告いたします。
人口ビジョンおよび総合戦略の策定につきましては、本年4月から、私が本部長を務める「浜松市地方創生推進本部会議」で検討を重ね、策定を進めてまいりました。また、この間には、市議会と協議を重ねるとともに、10月末には市内の有識者へのヒアリングを実施するなど、ご意見を伺ってまいりました。
その結果、人口ビジョンの中で示した展望としては、人口減少に歯止めをかけるため、本市の合計特殊出生率を2025年までに1.84、2035年までに2.07とし、また、2020年までに東京圏との社会移動を均衡させることで、2060年に66万人程度の人口を維持し、人口構成を最適化させるとしています。
そして、総合戦略では、人口ビジョンで掲げた将来展望を実現するため、「若者がチャレンジできるまち」、「子育て世代を全力で応援するまち」、「持続可能で創造性あふれるまち」の3点を基本目標に掲げ、今後5年間で進める政策・施策を掲載いたしました。
ものづくりのまちとして発展してきた本市の最大の強みである、産業力の強化による魅力的な雇用の創出を最重点に掲げ、本市の特色を活かした地方創生に取り組んでまいります。
今年の締めくくりにあたり、浜松市がどんな一年であったかを「主な出来事」として振り返りたいと思います。
まず、今年上半期一番の出来事といたしましては、30年後の未来の理想の姿を目標とした新総合計画を4月にスタートし、本年は「脱人口減少・少子化社会への挑戦」、「選ばれる浜松への挑戦」、「持続可能な社会への挑戦」の三つの「挑戦」を掲げ、市政運営に取り組んでまいりました。
また、今年は徳川家康公が亡くなってから400年という節目の年であり、県、静岡市、岡崎市、商工会議所とともに、さまざまな「徳川家康公顕彰四百年記念事業」を実施してまいりました。本市においては、29歳から45歳までの浜松時代の若々しく勇壮な姿を全国に発信してまいりました。
7月には、市制施行104周年記念式典におきまして、昨年ノーベル物理学賞を受賞された本市出身の天野浩さんを名誉市民に推挙させていただきました。
同じく、7月には、創業支援の総合窓口として、浜松地域イノベーション推進機構と浜松商工会議所、市との共同で「はままつ起業家カフェ」をオープンし、新産業の創出や創業の支援の取り組みを強化いたしました。
また、太陽光発電の導入量におきましては、昨年の導入件数に続き、日本一を獲得することができました。
11月には、教育と文化の振興に関する施策の方針となる「浜松市教育推進大綱」を策定いたしました。策定にあたり、4月に立ち上げた総合教育会議において議論を重ね、果敢に挑戦し続けるひとづくりに取り組んでまいります。
同じく、11月には、渚園で開催した「ゆるキャラ(R)グランプリ2015in出世の街浜松」に、7万7千人もの皆さまにお越しいただきました。そして、この「ゆるキャラ(R)グランプリ」において、出世大名家康くんが見事グランプリを獲得できましたことを、今年の最も大きな出来事にあげさせていただきます。市民応援団をはじめとする市民の皆さまのご支援のおかげで、念願のグランプリを獲得できたことを大変うれしく思います。
また、その他としまして、8月には、平成29年度のNHK大河ドラマに、「おんな城主直虎」の放送が決定したという、これも大変うれしいニュースが飛び込んでまいりました。放送を契機に、ゆかりの地としてのPRをしていくなど、市をあげて盛り上げてまいります。
以上、平成27年の「主な出来事」について、いくつかピックアップして報告させていただきました。
来年におきましても、市民の皆さまと力を合わせて、すべての人が安心して暮らせる豊かな地域社会の実現を目指してまいります。
医療奨励賞は、市内に所在する医療機関において医療に従事する医師、歯科医師のうち、浜松市の医療技術の向上をはじめ、保健・公衆衛生活動など市民の健康保持などに寄与したと認められる医師、歯科医師の個人または団体に対して授与するものです。
本制度は、多くの篤志家から医療の振興のためにと、いただいた寄付金を基金として積み立て、昭和50年度に制定した「浜松市医療奨励賞の授与に関する要綱」に基づいており、今回で41回目となります。
今年度の表彰につきましては、平成27年11月25日に学識経験者からなる選考審査会を開催し、審査した結果、4件を受賞者として決定いたしました。
なお、授与式につきましては、新年1月19日(火曜日)午後6時から全員協議会室にて行います。
私からの発表は以上です。
記者:産業力、ものづくりを重点に掲げていましたが、数値目標において浜松らしいというところがあればお教えください。
市長:数値目標としては、例えば創業件数などですね。新しい企業がどんどん生まれるような取り組みをしていきたいと思っています。
記者:全体としての出来栄えの評価について市長のお考えはいかがでしょうか?
市長:実は総合戦略の前に、我々は総合計画を策定していまして、総合計画の中でも産業力の強化や子育てのしやすいまちなどは重点項目にあげていました。それに基づいて作りましたので、浜松の中長期方針に基づいた総合戦略ができたと思います。
記者:産業力の強化の中で、特に力を入れていきたいところはありますか?
市長:今、輸送機器産業や楽器産業など基盤となる産業が地域経済を支えています。今後は、新たな産業をつくっていくということ、創業とも相関関係がありますが、そうしたところに力を入れていかなくてはいけないと思っています。
浜松は県庁があるわけでもなく、周りに大都市もない中で自力で発展をしてきた都市なので、産業力によって雇用を生み出し、人口を増やして地域を元気にしていくということが原点だと思っています。
産業にはもちろんものづくりもありますが、第1次産業や第3次産業など広く産業全体の活性化に努めていきたいと思います。今日、新国立競技場がA案に決まりましたが、天竜のFSC材の売り込みもしていきたいと思いますし、第1次産業についても強化・支援していきたいと考えています。
記者:改めて今年1年を振り返ってどんな年だったでしょうか?
市長:明るいニュースの多く、いろいろと成果をあげることのできた年だったと思います。また、中長期的には、今年は地方創生元年ということで、人口減少で厳しくなる自治体経営に対して持続可能な都市経営の必要性が全国的に認識された初年度でした。私自身は就任以来、これから厳しくなる自治体経営について持続可能な都市経営を行うために公会計改革や行財政改革、ファシリティマネジメントなどの先進的な取り組みを行ってきました。これらが先進的ではなくなってきて、すべての自治体がしなくてはいけない時代になってきたということです。我々も気を引き締めて一層しっかりと取り組んでいかなくてはいけないと感じた1年でもありました。
記者:市長が選ぶ今年のベスト3とその理由を教えてください。
市長:先ほどお話した理由で、まずは浜松市の新総合計画がスタートしたことです。国に先んじて中長期的な視点で人口減少に立ち向かっていこうということで、30年の計画を策定してきました。それが今年からスタートしたということが1つです。
そして、家康くんがグランプリをとったということが1つです。さらに、大河ドラマに「おんな城主直虎」が決まったということ。あえて挙げるとするとこの3つです。
記者:今年の漢字は「安」でしたが、市長はこの1年を漢字で表すと?
市長:今年は「天」です。家康くんが“天”下をとり、“天”下人になった家康公の400年の顕彰事業を行ってきました。また、餃子も日本一に返り咲きましたし、太陽光発電も日本一になりました。そして、ノーベル賞受賞者の“天”野浩さんを名誉市民に推挙いたしました。
記者:今年を振り返るといいことばかりではなくて、関東では9月の台風による大きな被害などもあり、浜松でも被害がありましたが、市長にとってこの台風18号にはどのような印象がありますか?
市長:ここ数年来、気候変動によって、浜松のみならず全国各地で豪雨災害が頻繁に発生しています。これはこれからも大きなリスクだと思っています。
これまでは東日本大震災を機に、地震・津波対策に力点を置いてきましたが、今後は豪雨や大雨への対策にも力を入れ、ハード、ソフト両面で取り組んでいきたいということで、浜松の防災に関する方針にも位置付けています。
記者:あの台風の日は印象深い1日でしたか?
市長:そうですね、浸水の範囲がかなり広かったので。道路冠水などは多かったですが、幸いなことに床上浸水などの大きな被害につながるものは比較的少なかったということと人的被害がなかったことにはほっとしております。ただ、今後もこうしたリスクは起こりますので、我々としては事前の対策をしっかりとしなくてはいけないと感じました。
記者:新年に向けて、2月13日に新東名の浜松いなさから豊田までが開通しますが、改めてこれによる一体感についてどう感じていますか?
市長:これは浜松にとっては大きなことだと思っています。浜松に流入する人は観光客も含めて西から、特に中京圏から来る人が多いので、新東名が豊田まで開通することは観光振興などにも相当プラスに働くのではないかと思います。また、大河が1年後に放映されますので、来年あたりから観光客が増加することが予想されますし、そうした追い風と相まって、産業振興と言う面でも非常に大きな波及効果が見込まれますので、大変期待しています。
記者:三遠南信との兼ね合いも含めて期待感は強いですか?
市長:そうですね、新東名と三遠南信の連携は今でも大きな効果を出していますが、豊田までつながることによって三遠南信道路もさらに生きてくると思いますので、整備についてもしっかりと取り組んでいかなくてはいけないと思います。
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