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更新日:2026年2月19日

令和7年度2月補正予算案および令和8年度当初予算案発表記者会見

2026年2月12日

(中野市長コメント)

令和7年度2月補正予算について

令和7年度2月補正予算の総括

会計別の補正額としては、一般会計補正額が47億3,000万円の追加、特別会計が10億5,700万円の減額、企業会計が10億7,100万円余りの減額です。一般会計・特別会計・企業会計の合計の補正額が、26億150万2千円の追加となります。また、それぞれの会計において、債務負担行為の設定・変更などを予定しています。

令和7年度2月補正予算編成の基本方針

2月補正予算は、国の令和7年度補正予算(第1号)への対応として、危機管理投資・成長投資による強い経済の実現や、生活の安全保障・物価高への対応などに要する経費を追加するほか、今年度予算の執行状況や国からの内示の状況などに応じた事業費の整理を行うものです。また、令和8年度の事業執行に向けて準備が必要な事業などについて、債務負担行為の設定を行うこととしています。

令和7年度2月補正予算案の概要

補正予算の主なものについて、ポイントを絞ってご説明します。

(1)国の補正予算への対応

【1】危機管理投資・成長投資による強い経済の実現
道路・橋梁・河川の対策や、農業共同利用施設の新設に対する支援、学校施設の長寿命化、さらにはトイレカーや組立式仮設トイレの配備、駅南地下駐車場浸水センサーの設置など、これらの事業を国の補助金を活用して着実に進めます。

【2】生活の安全保障・物価高への対応
平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決を踏まえた生活保護費の追加給付を実施するほか、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、物価高騰の影響を踏まえた指定管理施設の安定的な運営のための対応を図ります。また、公立・私立の保育所などに性被害を防止するための設備の設置も進めます。

(2)その他

【1】災害救助基金積立金
災害救助法に基づく救助実施市の指定に向けた災害救助基金の積み立てを行うものです。

【2】国庫支出金等精算返還金
過年度に実施した新型コロナウイルス感染症対策貸付金利子助成事業の実績確定に伴い、超過受入額の返還等を行うものです。

【3】馬込川河口部水門整備事業負担金
静岡県が実施する馬込川河口部の水門整備に関し、本市の負担分を計上するものです。

【4】扶助費
追加と減額の両方がございます。主に障害者自立支援給付事業において想定を上回る給付が見込まれること、また、私立保育所等助成事業において公定価格の改定があったことから、所要の事業費を追加し、扶助費全体で40億7,000万円の追加となるものです。

(3)一般会計歳入の主なもの
市税や地方交付税等の増額などが予定されています。

令和8年第1回市議会定例会で提案する議案等

令和7年度関係については41件、令和8年度関係については37件、合計78件の提案を予定しています。

(1)令和7年度関係の議案
補正予算のほか、条例の一部改正・制定が7件あります。このうち主なものとして、「浜松市都市公園条例の一部改正」については、江之島ビーチコートの改修に伴い、利用形態の見直しや利用料金の改定を行うものです。
そのほか、アクトシティ浜松Aゾーンの改修や三遠南信自動車道の関連事業などの契約に関する議案を12件、指定管理者の指定に関する議案を5件予定しているところです。

(2)令和8年度関係議案
当初予算のほか、条例の一部改正・廃止・制定に関する議案として20件予定しています。このうち主なものとして、「浜松市自転車等駐車場条例の一部改正」については、浜松駅周辺の自転車等駐車場に対し、新たに指定管理者制度を導入するとともに、利用料金の有料化に伴う規定の整備を行うものです。
そのほか、諸般の報告として、専決処分の承認などを予定しています。

 

【資料】

令和8年度当初予算について

令和8年度は、今年度スタートした「浜松市総合計画基本計画」の2年目にあたります。引き続き、この総合計画の着実な実施に向けて、市民一人一人が幸福を実感できる「元気なまち・浜松」を実現すべく取り組むこととしています。それに当たり、来年度の当初予算に向けては「2026年度市政運営の基本方針」を定めたところであり、重点化施策に資する事業に重きを置いた編成としました。予算規模としては、一般会計で4,401億円の規模となっており、令和7年度と比較して241億円の増、これは一般会計当初予算として過去最大規模となります。

ここからは基本計画の「7つの柱」に従い、重点的に取り組むまたは新たに取り組む事業などの主な事業についてご説明します。

産業経済

この分野は今回かなり重点的に取り組んだ分野の一つです。はじめに中心市街地の活性化に関する新たな予算についてご説明します。

現在、中心市街地では民間投資が大きく動き出そうとしています。これまでしばらく止まっていた投資が、次々と新たな計画として動き出しているところです。こうした動きを市としても予算面で大きく後押ししたいと考えています。中心市街地の活性化に向けて現在大きな課題となっているのは、市内・県内、さらには東京をはじめとする県外からの新たな投資を呼び込もうとした際に、オフィス物件が足りない状況が生じていることです。一般的には、自然空室率が5%程度あるのが普通と言われていますが、現在の浜松のオフィス空室率はこれを大きく下回る水準で推移しており、進出したくても物件がないという状況にあります。これを解消するため、供給不足を補う新たな賃貸オフィス投資をしていただける事業者に対し、賃貸オフィス新設については最大10億円の補助を行う新たな制度を設けることとしました。これによって投資を促進し、物件への入居促進を進めることで、まちなかのにぎわいを大きく創出していきます。

あわせて、これまでも東京などからのオフィス進出に対し、賃料補助などの制度を設けてきましたが、大きく拡充したいと考えています。特に本社機能を中心市街地に移転する動きに対し、自社オフィスの投資についても新たに補助制度を設けることといたしました。これにより、各地域からの物件の投資、東京23区などからの新たなオフィス投資を呼び込むことを目指していきます。

また、特に大きな動きがある駅南地区について、新たなまちづくり指針の策定にも取り組んでいきます。2月11日には常葉大学浜松新キャンパスの工事安全祈願祭も行われましたが、これを皮切りに、駅南地区にも新たなオフィスや企業の進出が見込まれています。それらをしっかりと受け入れることができ、快適な経済・商業活動、そして周辺に住む方も快適であるよう、地区のまちづくり指針を作っていきたいと思っています。

ハード面からの整備とともにソフト面からも、まちなかのにぎわい創出を行っていきます。例えば、スマートフォンの位置情報を活用して人の流れをうまくキャッチするような来街促進イベントなども積極的に行っていきたいと考えているところです。

浜松は「ものづくりのまち」です。特に数多くの中小企業の層の厚さが浜松の強みですので、中小企業のさらなる成長促進についてもより一層後押しをしていきたいと考えています。今年度もパッケージとして中小企業支援策を打ち出しましたが、来年度も「経営基盤・競争力強化支援パッケージ2026」として、持続的な成長支援を行っていきます。今回の特徴の一つは「サービスロボット導入支援」です。人手不足が進む中で、人に頼らない経営による生産性の向上を後押しします。また、目覚ましく進化しているAIを活用し「AIエージェントの導入促進」についても、中小企業の取り組みを後押ししていきます。これらにより、経営基盤と競争力の強化につなげていきたいと考えているところです。

海外との関係については、引き続き海外展開や外国人材の受け入れに積極的に支援を行っていきます。現在、中国マーケットが非常に冷え込んでいますが、それに代わる新しいマーケットの開拓を支援するとともに、高度人材や専門人材を海外から招致します。インドだけでなく、インドネシア、フィリピンなどの専門人材・高度人材を受け入れることにより、人手不足の解消と地域企業の成長につなげていきたいと思っています。

次に観光です。今年度は、先日まで市役所1階ロビーに「エヴァンゲリオン初号機」の6メートルの立像を設置し、多くの方にご来場いただきました。この流れを引き継ぎ、来年度は花とエヴァンゲリオンのコラボレーションとして、浜松フラワーパークにモザイカルチャーでのエヴァンゲリオンを新たに設置します。これにより観光振興を進めていきたいと思っています。そのほかにもさまざまなコラボレーションにより、全国・世界から浜松を訪れていただくきっかけづくりをしていきます。

1次産業(農林水産業)についても新たな取り組みを進めます。多様な担い手確保については、小規模な面積から農業に関わりはじめる市民の支援を行い、農業が身近にある暮らしを推進します。

生産性・販売力の強化については、「付加価値向上推進事業」として、パパイヤやマンゴーなど地球温暖化を踏まえた新しい品目の試験栽培などを支援します。また、浜松の強みである「FSC認証」についても、木材関連イベントへの出展などを行っていきます。

地域資源の保全・活用については、令和8年度は「全国棚田サミット」を浜松で開催します。サミットを通じて、ものづくりだけでなく1次産業のポテンシャルや魅力を広く全国に伝えていきたいと考えています。

こども・教育

子育て世代の経済的負担をできるだけ軽くすることを、より一層進めていきたいと思っています。その一つの柱が「こども医療費助成事業」です。就任以来、まず乳幼児の通院無償化を実施しましたが、それに加え、小・中学生の通院についても無償化を図っていきたいと考えています。時間外救急の逼迫を防ぐ必要があるため、時間外診療については対象外とさせていただきますが、通常の通院は小・中学生の自己負担を無償化したいと思っています。あわせて、入院についてはこれまでも無償化していましたが、入院時の食事療養費についても無償化していきたいと考えています。国においては高校教育無償化が図られ、高校世代の保護者の負担軽減が進んでいますが、その下の世代である義務教育世代までの子育て世代の軽減を図ろうということで、今回の取り組みを進めることとしました。システム改修等が必要なため秋からの実施となりますが、これを通じて経済的負担の軽減を図っていきます。

あわせて、学校給食についても負担軽減を図ります。小学校については、無償化に向けて、国や県から一人当たり月額5,200円の補助がありますが、本市においては、十分な栄養とカロリーを確保するため食材費の全体的な見直しを行った上で、市立小学校の給食費については、完全無償化を図ります。また、市立の中学校、幼稚園、保育所などについても保護者負担の軽減を図ります。市立中学校については、生徒一人当たり年間2万5千円相当の支援を市独自に行い、保護者の負担軽減を図っていきます。

地産地消給食の推進としては、浜松ゆかりの給食を提供するため、うなぎを年1回食べられるよう支援を行いたいと思います。「浜松の給食はうなぎが出るぞ」と子供たちに自慢してもらえるような給食を提供していきたいと考えているところです。また、経済的に苦労されているお子さんが、夏休みなどの長期休暇中に満足な食事が摂れないお子さんがいるという事例もあると聞いています。こうした長期休暇を含めた子供たちの食事の環境づくりとして、社会福祉協議会と連携し、子ども食堂をはじめとする支援を併せて行っていきたいと考えています。

安全・安心な保育環境の整備についても充実を図ります。1歳児に関する保育士の配置促進事業を市独自に進めることで、子供たちにとっては安全・安心な保育環境を、保育士の方々には保育に関わる負担軽減を提供し、保育現場に入りやすい環境をつくります。また、「保育士・保育所支援センター」を新たに設置・運営し、保育士の確保と安全な保育環境の確保を図っていきます。

教育環境の整備については、今後学校の老朽改修が相次ぐタイミングとなります。その対策として、佐鳴台小学校・佐鳴台中学校および佐鳴台小学校の放課後児童会について、一体的に整備を行います。さらに佐鳴台協働センターや「子どものこころの診療所」なども含め、一つの施設に合築します。これにより、将来の学校更新需要を抑制しつつ、より良い施設を整備する施設複合化のモデルとして進めていきたいと考えています。投資を抑えつつ、子供たちにとっても地域にとっても良い施設が出来上がれば、こういった取り組みを広く横展開していきたいと思っているところです。

安全・安心・快適

リスクがより高まっている南海トラフ巨大地震への備えとして、避難施設の充実や「ファーストミッションボックス」を避難所に配置することで、避難所開設を迅速かつスムーズに行えるよう支援します。

快適の分野では、公園の整備を進めます。浜松城公園については、昔からさくらの名所といわれていますが、さくらの木の老木化を踏まえ、さくらの名所再生に向けた取り組みを本格的に開始します。また、可美公園への相撲場の整備に向けた動きを進めます。いずれも民間からの支援をいただきながら進める予定であり、民間との連携によるまちづくりをモデル的に実施していきたいと考えています。

安全・安心の分野では、災害に強いネットワーク強化として緊急輸送道路の整備や、西ヶ崎駅付近での浜松環状線の立体交差化に向けた動きを進めます。これ以外にもさまざまな安全対策を進めていきます。

交通事故については、残念ながら政令指定都市の中でワーストが続いている状況です。ここからの脱出に向けて、交通安全対策の投資を積極的に行います。ゾーン30プラスといった物理的な整備や、信号がなくても安全に行き来ができるような小型のラウンドアバウトの設置に新たに取り組んでいきたいと思っています。

治水の面からは、流域治水事業として、排水機場の新設や下水道を含めた管きょの工事を進め、併せて上下水道の強靭化も進めていきます。

環境・くらし

カーボンニュートラルの実現に向け、市内中小企業の脱炭素化やグリーンイノベーションにつながる技術開発モデル事業を新たに支援します。併せて、中小企業によるEVをはじめとする次世代自動車の導入も積極的に支援します。市民の皆さま一人一人のライフスタイルの転換に向けて、「スマート省エネスタイル推進」へのインセンティブ付与に取り組みます。

自治会向けには、集会所への省エネ設備導入支援を行い、エネルギー価格高騰への対応とカーボンニュートラルを推進します。また、新たに「みんなで応援地域活性化事業」を始めます。これはガバメントクラウドファンディングを活用し、地域のイベントなどを支援する仕組みです。これまでも、例えば地域の花火大会などに対し、市から負担金など一定の支援をしてきましたが、人件費の高騰などにより、さらなる支援を求める声が多く寄せられています。しかし、税金での支援を一律に増やすことは市民の理解を得るのが難しい側面もあります。そこで、ふるさと納税の仕組みを通じて、市へ寄付を募り、そのお金を直接イベントに拠出できればと思っています。これにより、花火大会を応援したい市民の皆さまや元々この地域に住んでいて現在は市外にいらっしゃる方々などが、負担を感じすぎることなく支援できるようになります。寄付金を原資とすることで、税金ではない形の支援が可能となります。みんなで地域の活性化を応援する仕組みを構築することによって、みんなにとってハッピーな資金の流れを作り出していきたいと思っています。花火大会を例に出しましたが、地域のさまざまな伝統的なイベントや公園整備などにも応用が可能だと思っています。この仕組みをうまく活用することによって、これからさまざまな分野にも支援の輪を広げていきたいと考えています。

そのほか、県立浜松湖北高等学校佐久間分校の支援も行います。静岡県教育委員会のご配慮により、来年度も新規入学者を募集することとなりました。仮に佐久間分校がなくなると、北遠地域で高校まで卒業できない環境になり、子育て世代の流出につながります。高校まで地域で卒業できる環境を残すため、市外・地域外から通学しようとする生徒を市として支援し、佐久間分校の入学希望者を少しでも増やすことで、佐久間分校の持続性を高めていきたいと思っています。

健康・福祉

一つには老人福祉施設の整備です。全国的に高齢者数がピークアウトし始めている地域も出てきていますが、本市においては高齢者数がまだまだ増えていく見込みです。お年寄りが安心して暮らせるよう、特別養護老人ホームの整備支援に加え、新たに特別養護老人ホームの大規模修繕についても支援を講じることとしました。それによって地域の高齢者の皆さまが安心して暮らし続けられるような環境をつくっていきたいと思います。

高齢者の皆さま向けの支援としては、補聴器の購入支援を新たに行います。相談医を受診し、加齢性難聴と診断された方を対象に、先着100名にモニター登録をしていただき、補聴器装用の効果や購入助成の在り方を検証する実証事業を始めます。聞こえづらいことは認知症につながりかねないといわれている中、聞こえをよくすることによって、いつまでもウェルビーイングを重視した暮らしができる体制を築いていきたいと考えています。

また、健康という点では、母子予防接種事業として、RSウイルスワクチンの接種費用を妊婦の皆さまを対象に全額公費助成します。これによって子育ての心配を少しでも取り除き、子育てがしやすいまちにしていきたいと思っています。

文化・スポーツ

文化面では、文化の中心拠点であるアクトシティ浜松の大規模改修に向け、順次閉鎖して改修を進めていきます。すでに楽器博物館と研修交流センターについては閉館して改修中ですが、今後は展示イベントホールがあるCゾーンや大ホールなどがあるAゾーンについても具体的な動きを進めていきます。また、新美術館の整備に向け、基本構想の策定を来年度から進めていきます。

スポーツ面では、三ヶ日のマリンスポーツ拠点整備に加え、遠州灘海浜公園篠原地区において新武道館の整備に向けた具体的な動きを進めていきます。現在あるToBiOと新武道館、併せて当地区に道の駅を一体として整備することで、当地区のにぎわいをつくり、県にお願いしている多目的ドーム型スタジアムの具体的な事業推進の後押しをしていきたいと考えています。

地方自治

来年度、教育・若者連携推進事業を新たに実施します。大学や若者との連携を進める新たな組織を立ち上げ、地域の大学と連携した地域課題の解決や大学生の地域活動の支援、市内大学間の連携プラットフォームの設立などを進め、大学の力を地域のまちづくりに生かしていく環境をつくりたいと思っています。

令和8年度当初予算の主な内容は以上のとおりです。このほか、国との連携については、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、昨年の12月に可決された38億円規模の主に生活者支援についてはすでに構築を行いました。それに加え、補正予算では指定管理者支援、当初予算では17億円強の生活者支援として給食費や水道料金の減免、医療費の負担軽減、省エネ住宅支援などを行います。事業者支援としては、社会福祉施設の食材費支援、自治会集会所支援、サービスロボット導入支援、農林水産業機器導入支援、AIエージェント導入支援、中小企業次世代自動車導入支援、そのほか二次救急病院支援を20億円規模で行います。国からの交付金が当初想定の50億円を上回り62億円規模となったことに加え、市独自の上乗せを行い、合計78億円規模の積極的な経済対策を講じました。これにより物価高騰を乗り越え、物価の緩やかな上昇と賃金水準上昇の好循環を構築し、地域の経済・産業の発展、地域のくらしの向上につなげていきたいと考えています。

 

【資料】

 

質疑応答

令和8年度当初予算について

記者:主要事業をご説明いただきましたが、市長の思い入れの強い事業や、特に注目してほしい事業があれば教えてください。
市長:大きくさまざまなものが動き出していると感じていまして、そのタイミングを逃すことなく、その動きをうまく生かせるように、市として最大限の予算措置を講じたいという思いで編成しました。産業経済やこども・教育の分野で民間や国で大きな動きがありましたので、歩調を合わせることで、中心市街地の活性化や高校をはじめとする子供・子育て支援、子育て世代への支援拡充など、あらゆる取り組みが一体となって市民の皆さまや市内の経済界の皆さまに届くよう、市としても後押ししていきたいと思っています。

記者:予算編成にあたって、今回から財源配分方式に切り替えられたとのことですが、それによるメリットや効果について感じられたことがあれば教えてください。
市長:財源配分方式は、一般財源の枠を各部局長に配分し、各部署で責任を持って予算を組んでもらう仕組みです。併せて、一般財源以外の財源を見つけてくれば、さらに多くのことができるような仕組みです。今回、各部局長が所掌の分野について何が必要か、何を積極的にすべきかを前向きに考え、提案してもらいました。加えて、さまざまな財源を見つけてくるという行動様式の転換につながったと思っています。そのようなこともあり、過去最大規模の予算となりました。活用できるものを取り込むことができたことによって、これまで以上に積極的な予算編成となり、既定の財源だけにとらわれることなく、一歩踏み出せるような予算編成につながったと思います。

記者:企業の労働力関連に対する施策が目立つように思いますが、改めて市長の人手不足問題に関するご認識や課題感を教えてください。また、ガバメントクラウドファンディングや企業版ふるさと納税など、新しい資金調達手段の確保と財源の多様化の背景や狙いについて教えてください。
市長:人手不足対策について、浜松の最大の課題は人口減少であると一貫して申し上げてきました。地域そのものを支える人が少なくなることによって、浜松のポテンシャルを生かしきれなくなることが、地域にとっても日本全体にとっても損失であると思います。だからこそ人口減少の局面を転換する、浜松の地域の経済・産業を多くの人に支えてもらうことによって、地域や地域産業も発展する、日本全体が発展することにつながるようにということで、今年度からの総合計画基本計画を作り上げています。人手不足が制約となって、増産やサービス供給拡大のチャンスを逃している現状があります。これを解消するため、労働力の確保、労働生産性の向上を支援しようということで、サービスロボットやAIエージェント、外国人材の活用などの支援を予算に盛り込みました。デフレ経済から脱却して、緩やかなインフレと賃金上昇によって経済の拡大に向けた好循環が生まれつつあると思っています。そういった中で、せっかくのビジネスチャンスを逃さないよう、労働力が制約とならないよう、経済界・産業界と一体となって応援していきたいと思っています。財源確保については、旧浜松市は、一時は不交付団体ということで、地方交付税に頼らずに自立してやっていけるくらいの財力がありました。今、財政力指数としては0.8くらいで、平均的な市町村と比べたら豊かな方だと思いますが、地方交付税や国の財政支援に頼らなければいけない財政構造にあります。そうした中で、限られた経営資源(人と財源)をいかに有効に活用するかという感覚を職員全員が持つことが極めて重要だと思っています。かつて豊かだった延長線上で、あまり積極的にいろいろなものを取りにいくという文化がなかったようなきらいもありますが、使えるものは使うのが市民や企業の皆さまにとっても一番望むところだと思いますので、国や県の支援策を積極的に取りにいくのはもちろん、市民や企業の皆さまの善意による応援を呼び込めるような魅力的な取り組みを行うことも各部局のリーダーをはじめとする職員の役割だと考えています。

記者:昨年は「地方創生2.0実行予算」といったキャッチーなフレーズがありましたが、今回はありますか。また、可美公園に土俵を設置する件について、伊勢ヶ濱部屋が支援してくださるということですが、期待感をお聞かせください。
市長:予算の名前については、あまり文才がなくてしゃれた名前は思いつかないのですが、令和8年度予算の特徴を表すフレーズとしては、「動」や「ムーブ」になるかと思います。浜松中心部の民間投資が動き出すタイミングを逃さず、一気に前へ進めたいと思っています。また、給食費の無償化や国の高校教育の無償化など、国の制度が動いています。これと一緒になって、国が進める子育て世代の負担軽減を市としてもしっかりやっていきます。フレーズとしては、「ムーブ8年度予算」になるかなと思います。そのほかにも大きく動き出すものがありますので、「これは浜松が動き出すな」と実感していただけるのではないかと思います。可美公園の相撲場については、伊勢ヶ濱部屋から土俵を寄付していただけるという大変ありがたいオファーをいただきました。なぜ伊勢ヶ濱部屋からかというと、伊勢ヶ濱部屋には浜松出身の鈴ノ富士が所属していることからご縁がありました。浜松は昔から遠州灘海浜公園の相撲場をベースに浜松JCの皆さまが「わんぱく相撲」を実施していたり、天方産業の相撲部は社会人相撲の中では名門であったりと、実は浜松は相撲にゆかりの深いまちということもあって、伊勢ヶ濱部屋から土俵を寄付していただけることになりました。いただけるのは土俵なので、屋根の設置や更衣室の設置など、周辺環境整備は市で行います。相撲という点でも、「する」「みる」「ささえる」がそろったスポーツの振興を図ることができたらと思います。

記者:「可美公園の相撲場から浜松出身の関取が誕生してくれたら」という期待もあるのでしょうか。
市長:そこまでいったら本当にうれしいですね。菊川市は、市をあげて菊川茶を懸賞としていると聞いた記憶がありますので、浜松から関取が誕生するようなことがあれば、大々的に「相撲のまち・浜松」を売り出していきたいと思います。

記者:財政の豊かさについて伺います。税収は過去最大になっていますが、自主財源の比率が10年前と比べて10ポイント近く減っています。現状の財政健全度についての認識はいかがでしょうか。
市長:自主財源は一つの指標になりますが、我が国の地方財政は、地方交付税制度をはじめとしたさまざまな制度でできあがっていますので、自主財源が下がったことによって、直ちに立ち行かなくなるわけではありません。あまり心配しすぎることはないと思っています。全国統一の基準である「財政健全化法に基づく4指標」で見れば、本市は非常に健全な水準を保っていますので、心配はいらないと思っています。 ただ本来、地方自治は住民の皆さまからいただいた税金で成り立たせることが大原則ですので、税をしっかりと納めていただき、税を一番のベースとして行政を運営していくことが最も重要です。自主財源としての税が多いと、財政運営上の余裕が増すので、いかに自前の税収を増やしていくかが大きなテーマだと思っています。先ほども少し触れましたが、旧浜松市は不交付団体だった時期もありまして、そこまで一足飛びにというわけにはいきませんが、少しでも自前の税収を増やし、余裕度を増やすことによって、よりこまやかなサービスを構築できる、それによって経済活動もしやすい暮らしになる、人が集まる、さらに税収が増えるといった好循環をつくることが重要です。そういったこともあって、以前から工場誘致など積極的な支援をしていますし、中心市街地へのオフィス機能の誘致や市外流出を防止することもやっていきたいと思っています。それによって企業税収が増えれば、給与を通じて住民税収が増えることにもつながってくると思いますので、そういった好循環をつくっていきたいと思っています。

記者:令和8年度は中野市長の任期最後の年となります。当選以来、「まち・ひと・しごとの創生」を掲げて取り組んでこられましたが、最後の年でどれをどこまで実現できたのかを踏まえ、今回の予算編成をどのように評価されていますか。
市長:来年度の当初予算は、統一地方選挙を控えた骨格予算になると思っています。フルスペックで当初予算として編成するのは、現任期中はこれが最後となります。私が公約に掲げた内容はすべて着手となるよう必要なものを盛り込みました。加えて、「具体的な動きが見えない」といわれてきましたが、さまざまな動きとあわせて、これまで取り組んできたことが「見える」予算になったと思っています。予算の内容や予算の全体像を見ていただいて、「浜松がこれから動き出すぞ」ということを市民の皆さまに実感していただきたいと思っています。

記者:財源配分方式を導入した背景を教えてください。また、中学生までのこども医療費無償化をこのタイミングで行う背景と今後高校生まで対象を広げる考えがあるか教えてください。
市長:これまでの予算編成の仕方は、一つ一つの事業をすべて査定していくもので、最終的な査定をするのは私となります。この方法では、私の思いは反映されますが、各部局の思いをそいでしまう可能性があります。財源配分方式のように一般財源の一定の枠を渡すことで、より現場の実態に近い予算が組めるのではないかと思い、今回財源配分方式を取らせていただきました。融通が利く形で財源を渡すことによって、実際の執行の場面で、ある程度柔軟に対応できるようになってくると思っていまして、より動きやすい予算になったと思っています。もちろん主だったものは私も目を通しますが、部局の判断を尊重するよう心がけました。こども医療費については、国においても子育て世代の負担軽減について真剣に取り組んでいて、昨年の補正予算でも児童手当2万円を配分するということで、1月末には配分が完了しています。当初予算では、高校教育の無償化など、高校生のお子さんがいる家庭では非常に負担軽減となる施策を国で実施しています。学校給食の無償化については小学生だけということで、中学生が一連の恩恵を受けられないことになります。そこで、中学生のお子さんがいる家庭の支援を組み合わせて行う必要があると思い、中学生のこども医療費無償化を実施することとしました。ただ、小学生は500円で中学生は無料というのは少し変な話ですので、小学生・中学生の医療費を無償化することにしました。国の施策と市の施策が相まって、少しでも市内の子育て世代の応援ができればと思います。高校生世代への拡大については、これから子育て世代の負担軽減策としてどのようなものが打ち出されていくのか、実際の負担感はどうなっているのか、市の財政状況はどうかなど、さまざまなことを勘案しながら、引き続き検討していきたいと思っています。

記者:当初予算における物価高対策として一番力を入れているところを教えてください。
市長:12月の補正予算の際は、生活者支援を先行して行いました。というのも、事業者の支援は令和7年度の当初予算の段階でさまざまな支援施策を予算に計上しており、年度内は対応しきれるからです。令和8年度当初予算の特徴としては、事業者支援の観点から、さまざまな公定価格制度などがあって、どうしても物価高騰分を企業努力では吸収しきれない企業もありますので、物価高騰対応として支援をすることにしています。それ以外については、単なる対処療法ではなく、おそらく緩やかなインフレの基調は今後しばらく変わらないので、緩やかに物価が上がっていく前提で、そこを勝ち抜けるような生産性の向上や人手に頼らない省力化などの取り組みを行う企業を重点的に支援します。また、事業者支援と併せて生活者支援についても、給食費や医療費の負担軽減、水道料金の減免延長などを組み合わせ、国の支援の効果を最大化し、これまで行っている支援策が切れ目なくつながるようにするという観点から計上しました。

記者:篠原地区の開発について、先行して道の駅の整備に向けていろいろと動き出すと思いますが、野球場建設については、静岡県知事が会見で、財政状況が厳しいことから大型プロジェクトを見直す方針を示しています。過去と比べると、県としてはややトーンダウンしている印象ですが、野球場建設について市長としてはどう受け止めていますか。
市長:明日、改めて県知事へ要望に行く予定ですが、今回協議会を通じて、民間へ投資意向調査をしたところ、非常に関心を持っていただいているところが多数あることが分かりました。一方で、県の財政状況を考えると、県としても全て県費でというのは相当厳しい状況にあるのも承知しています。そういったことを考えると、市としては「できるだけ早く県で作ってください」と言い続けていましたけれども、もう少し民間の力を引き出すことを真剣に考えるべきではないかと思っています。先ほど、財政という点からの本市の今回の予算の組み方について、応援していただける皆さまの力を目一杯取り込むと説明しましたが、まさに遠州灘海浜公園篠原地区の多目的ドーム型スタジアムについても、民間が投資をしたいと思わせるような環境づくりも必要になると思っています。今のところ篠原地区は市の施設としてToBiOがあり、今度の夏には、アジア大会のアーティスティックスイミングの会場になりますので、素晴らしい施設だと多くの皆さまに気づいていただけるきっかけにもなると思います。それだけではなくて、周辺のにぎわいづくりやスポーツの観点からの集積を市としてもやっていきたいと思っています。そういうこともあり、道の駅については、先行して整備に向けた取り組みを進めていきます。また武道館についても、長らく建て替えが課題となっていましたので、篠原地区で建設を考えていきたいと思っています。それによって、「にぎわいが集まる、スポーツが集まる篠原地域であれば投資するよ」と言っていただける方をうまく誘導して、県財政だけに頼らない早期の多目的ドーム型スタジアム整備につなげていけたらと思っています。

衆議院議員総選挙の結果について

記者:衆議院議員総選挙の結果について、自民党が大勝し、これから当初予算という流れですが、結果についての受け止めと国への期待や注文はありますか。
市長:衆議院議員総選挙で自民党が圧勝ということで、高市人気がすごいと改めて実感したところです。高市総理が掲げる経済・財政政策のスタンスは、多くの国民の皆さまに支持をされたのだろうと思います。高市内閣の経済・財政政策の方針は、「責任ある積極財政」ですので、積極財政という点では、市としても非常に期待をしています。あわせて「責任ある」というところも重要なポイントです。年末の状況も見れば、自動車関係の税制の見直し、燃料税制の見直しに伴う穴の補填はしっかりやっていただきましたので、そういう点で信頼はしていますけれども、ぜひ現場のことも十分ご理解いただいた上で、「責任ある積極財政」ということで進めていただければと期待しているところです。

記者:消費税がゼロになると地方税収に影響があるというお話もありますが、その点についての受け止めやお考えがあれば教えてください。
市長:おそらくこれから具体的な制度設計に動くと思いますので、今の時点で何とも申し上げにくいところはありますけれども、消費税は結構な部分が地方の財源となっていますので、国の政策として2年間限定であるのか、食料品限定であるのか分かりませんけれども、国の政策として減税を打ち出すのであれば、国の責任において地方における財源の手当をしっかりしていただくようお願いしたいと思っています。

 

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浜松市役所市長公室広聴広報課

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