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更新日:2023年12月1日
浜松市は昨年のプラチナ大賞で、審査員特別賞を受賞し、プラチナシティに認定されました。プラチナとは、元東大総長の小宮山宏氏が命名されたもので、21世紀の人類が目指すべき、成熟した社会モデルのことを指します。
20世紀と21世紀の違いを、小宮山氏は、「膨張」と「飽和」で分析しています。
20世紀という時代は全てが膨張するという、人類史上極めて特殊な時代でした。人口の膨張、物質の膨張など、あらゆるものが急成長し、やがて飽和に向かいました。例えば、車は人口の半分、つまり2人に1人が保有する状態になると、飽和現象が起こるそうで、これはどの国にもあてはまる法則のようです。この状態に達すると、車の需要は、基本的に買い替えだけになります。日本では家電なども既に飽和状態が起こっています。確かにわが家を考えても、車や家電の購入は、買い替えの時だけです。
発展途上国でも、いずれ同様の現象が起こることが予測されていますので、2050年くらいには、世界全体が物の飽和状態に陥ると見られています。
鉱物の飽和も始まっています。鉄は鉄鉱石から作られる重要な素材ですが、ビルなどが解体されると鉄骨などの鉄材は、スクラップとして回収され、溶解されて再び社会に供給されます。従って廃棄された建物から供給される鉄が、新規の建物を造るために必要かつ十分な量に達すると、鉄鉱石から鉄をつくる必要はなくなります。既に数字上は、日本を含む先進国は新たな鉄鉱石を必要としない状況にあるそうで、やはり2050年くらいには、世界のほぼ全域がこうした状態に近づくといわれています。
つまり、まもなく人類は「飽和の時代」を迎え、成長型社会から循環型社会に向かうことになります。小宮山氏は、この新たな時代の価値観として「プラチナ社会」を提唱しています。プラチナ社会とは、これまで人類が追い求めてきた量的豊かさを維持しつつ、もっと質の高い生活を目指す社会のことです。
例えば、資源やエネルギーなどに不安がないこと、自然との共生ができること、健康で長生きできること、生涯社会参加の機会があること、希望すればいつまでも働けること、文化的にも豊かであること、等々の価値を実現することです。
これらの価値は、浜松市が総合計画を策定する時に考えた、目指すべき30年後の理想の未来に符合します。つまり私たちは、奇しくも小宮山氏の提唱する「プラチナ社会」を目指そうとしていたということになります。
言葉の響きとしても「プラチナ」はよいと思いますが、いかがでしょうか。
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