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更新日:2023年12月1日
先月、浜松商工会議所1階に、「はままつ起業家カフェ」を開設しました。この施設は、新たに会社を立ち上げたい、事業を起こしたいという希望を持つ人々を支援する総合窓口です。
今までも、商工会議所、商工会、産業支援機関、金融機関などが、それぞれ相談業務や各種セミナーなどを通じ、創業支援を行ってきましたが、平成26年10月に、これらの組織の連携により、地域一丸となって、より強力に創業支援を行う「はままつスタートアップ」という新体制を立ち上げました。そして具体的に、相談やセミナー、勉強会や交流会などを実施する総合窓口として開設したのが、「はままつ起業家カフェ」です。
もともと、浜松を中心とする遠州地域は、「やらまいか精神」という進取(しんしゅ)の気性により、企業が次々と生まれ、その中からスズキ、ホンダ、ヤマハ、カワイ、浜松ホトニクスなどの世界的な企業も誕生しました。こうして出来上がった分厚い産業集積により、浜松はものづくりのメッカとなり、政令指定都市の仲間入りを果たすまでに成長しました。
政令指定都市は全国に20ありますが、その内の15は県庁所在地です。県庁のある都市は県の中心として、人、もの、お金が自然と集まって発展が約束されています。県庁所在地でない5つの政令指定都市の内、3つは東京、大阪といった大都市の近郊都市で、こちらも恵まれた環境にあるといえます。こうした環境頼みではなく、自力で発展して政令指定都市になったのは、北九州市と浜松市だけであり、両者に共通しているのは、いずれも産業都市であるということです。ただし、決定的な違いは、官主導か、民主導かという点にあり、北九州市の場合、「殖産興業」の方針の下、明治政府によってつくられた官営八幡製鉄所を中心に、鉄のまちとして発展を遂げましたが、浜松市の場合、完全に民間の力で発展してきました。私はこうした浜松の自立的な発展の歴史を、大変誇りに感じています。
しかし最近の浜松は、新しい企業を興す「開業」が減っていて、開業率は全国平均を下回るという状態に陥っています。これは由々しきことです。これまで述べてきたように、県庁所在地でもない浜松市にとって、今後も産業は大切な発展の推進力であり、産業力を抜きにして浜松の将来は考えられません。
そこで再び、新しい会社や事業が次々と生まれてくるように、創業支援の体制として整備したのが、「はままつスタートアップ」であり、「はままつ起業家カフェ」です。産学官金、オール浜松体制の中で、再び「やらまいか精神」が目覚めることを、念願しています。
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