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更新日:2023年12月1日

市長コラム(平成26年2月)

高齢者の定義

写真:第8回浜松シティマラソン3km65歳以上の部の出場者

第8回浜松シティマラソン3km65歳以上の部の出場者

先日、友人である名古屋市の河村市長から、久しぶりに懇親をしようとのお誘いがあり、浜松で食事をしました。市政の話や昔話で盛り上がったのですが、ふと話の途中で「ワシもとうとう高齢者になってまった」と、あの独特の名古屋弁でしみじみおっしゃいました。

河村市長は昭和23年生まれですから、昨年65歳になり、高齢者の仲間入りをしたわけです。最初に知り合った時は、私が30代で河村市長が40代でしたから、お互いずいぶん歳をとったことになります。しかし皆さんもテレビなどでご覧のとおり、河村市長はすこぶる元気で、とても高齢者には見えません。ご本人も65歳になったとたん、高齢者としてさまざまな案内が来るのが、少々ご不満なようです。

そういえばもう1人、同じ歳で元気な方がいらっしゃいます。川勝静岡県知事です。あのバイタリティあふれる川勝知事も昭和23年生まれですから、昨年高齢者の仲間入りをしたはずです。しかし河村市長や川勝知事を見て
いると、この2人が高齢者に位置づけられるのは、およそ「ふ」に落ちません。

そもそも65歳以上を高齢者と位置づけているのは、WHO(世界保健機関)が、世界共通で65歳以上を高齢者と分類していることに基づきます。確かにさまざまな統計などを比較するため、共通基準は必要です。しかし、国内的にはもっと別の定義や表現をしてもいいのではないかと思います。65歳から74歳までを前期高齢者。75歳以上を後期高齢者という分類をしていることも知っていますが、前期だ、後期だという分け方は、いかにも機械的、行政的です。いっそ75歳以上を高齢者として、65歳から74歳まではもっと別の言い方にしたらどうか。

例えば「成熟者」とか「円熟者」とでも表現すればどうでしょうか。人生経験豊富で、知恵も経験も十分にある。しかしまだまだ元気で、老人扱いするのは失礼だというニュアンスをかもし出します。ほんの思いつきですが、みんなで考えれば必ずいい言葉が見つかるはずです。

これから本格的な超高齢社会に突入する日本にとって、65歳以上の皆さんが、老人扱いで社会から退かれてしまうのは大きな損失です。制度、名称とも、根本的に考え直す時期にきているような気がします。

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