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更新日:2023年12月1日

市長コラム(平成25年3月)

はままつ市長の部屋

ごみを削減して埋蔵金を捻出 2013年3月号

▲雑がみ回収にご協力をお願いします 生ごみの水切りをしましょう▲

私が市長に就任して間もないころのこと。当時、最新鋭の西部清掃工場(西区篠原町)が稼動を始め、浜松のごみ処理は当分問題ないなと安堵(あんど)していました。そんな矢先、環境部から南部清掃工場(南区江之島町)の大規模改修を検討していて、改修費として80億円かかるという説明がありました。
136億円もの巨額の税金で造られた最新鋭の西部清掃工場がスタートしたばかりなのに、さらに80億円も必要なの?とびっくりしました。
西部清掃工場が稼動しても、市内に点在しているごみ焼却場を整理して、南部と西部に集約するので、施設が古くなった南部清掃工場は、大規模改修が必要だということでした。
説明を聞いて、事情が飲み込めましたが、さらに驚くことが続きました。
80億円もかけて改修しても、10年後には南部清掃工場の設備は限界を迎える。従って、新しい清掃工場の建設に向けた取り組みを、今から始めなければならず、その費用として数百億円が見込まれるとのこと。そして15年後(新工場稼動の5年後)くらいには、西部清掃工場も改修時期を迎え、こちらにも百億円単位の改修費がかかるということでした。
これらは焼却設備の建設改良だけの費用です。ごみ処理には、さらに日々のごみ収集、ごみ焼却などの費用も加わります。つまり、普段何気なく私たちが出しているごみの処理には、膨大な税金がつぎ込まれていることが、ご理解いただけると思います。
ごみ処理に多くの税金をつぎ込んでも新しい価値を生みません。もしこの費用を削減して、財源を教育や福祉などの分野に振り向けることができたら、さらに市民生活を向上させられます。
しばらく前、埋蔵金という言葉がはやりました。国の特別会計などに潜む無駄を省いて、財源を捻出するということですが、それになぞらえれば、まさにごみを削減すれば、埋蔵金を見つけられるということになります。
焼却ごみ削減のためには、ごみの分別を徹底して、資源になるものはできるだけ資源化していくことと、生ごみなどを減らすことにつきます。
家庭ごみとして出される主なものは、雑がみと生ごみです。雑がみは資源化できますし、生ごみは水切りを徹底していただくだけでもずいぶん量を減らせます。
ごみ減量については、既に市民の皆さんにさまざまな協力をお願いしていて恐縮ですが、背景には膨大なごみ処理コストを、削減する必要があることをご理解いただき、引き続きご協力をお願いします。

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