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更新日:2023年12月1日

【特集】広げよう「子供の居場所づくり」の輪(わ)(広報はままつ2023年6月号)

地域のボランティアを中心に運営されている「子ども食堂」や「子どもの学習教室」は、食事の提供や学習支援だけでなく、幅広い世代が交流できる場にもなっています。今回は、そうした居場所づくりの事例を取材して紹介します。地域の子供の居場所について、考えてみませんか。

広げよう「子供の居場所づくり」の輪

子ども食堂とは、地域住民や特定非営利活動法人(以下、NPO法人)などが主体となり、地域の子供やその家族に無料または低価格で食事を提供する場のことです。さまざまな事情により食事が取れなかったり、あるいは1人で食事を取らなければならなかったりする子供たちを対象に、この10年ほどで全国的に広がっている活動です。市内でも、市が把握しているだけで31カ所で開かれています(5月15日現在)。子ども食堂は、家庭や学校の他に安心して過ごせる子供の居場所としての役割も担っています。市では、2022(令和4)年度から子ども食堂の開設や運営に対する補助金制度を開始し、子供の居場所づくりを支援しています。また、地域の支援団体などに委託して「はままつ子どもの学習教室」を実施しています。授業の予習や宿題、テスト勉強などを、学習支援ボランティアが教えています。

この特集では、子ども食堂や子どもの学習教室を中心に、地域の人たちでつくっている子供のための居場所を取材しました。食事や学習、遊びの時間など、提供するものは場所によってさまざまです。しかし、昔に比べて近所付き合いや親戚付き合いが減ってきている現代において、子供たちが安心して過ごせる場所をつくりたいという思いは共通しています。あなたの町にもそうした場所があるかもしれません。家族や友達を誘って、訪れてみてはいかがでしょうか。

「子供の居場所づくりを手伝いたい」「食材などを寄付したい」という人に向けた情報を、ページの下部に掲載しています。こちらも併せてご覧ください。

子ども食堂の事例紹介

食がつなぐ、地域の絆

中ノ町げんき食堂(東区中野町)

食がつなぐ、地域の絆

「地域の子供は地域で守ろう・育てよう」を合言葉に、小学校や自治会とも連携しながら活動している「中ノ町げんき食堂」。月2回の頻度で、金曜日の夜、中ノ町小学校に通う児童を対象に開かれています。会場となる食事処の店主が、寄付された食材を中心に、メニューを考案。手作りのご飯が子供たちに提供されます。
ご飯を食べた後は、遊びや勉強の時間として、2時間を自由に過ごします。一芸を持った地域の大人たちも参加して、折り紙を教えたり、手品やギターなどを披露したりします。
中学生になってからも、運営側として関わり続ける子供もいます。中学生の髙塚さんは、この場所の魅力を「他学年の子と知り合えるのが楽しい」と話してくれました。
中ノ町げんき食堂では、社会福祉協議会を通じて、子ども食堂を開きたい人の見学を受け入れていて、ノウハウも伝えているそうです。他の地域ですでに3カ所が開かれ、子供の居場所づくりの輪が広がっています。

写真:この日のメニューは、鶏照り丼とにんじんのバター炒め。いただきますの前に、調理係からメニューの説明があります。

主催者の声

中ノ町げんき食堂の皆さん

民生委員として子供の支援が必要だと考えていたときに、食事処の店主から声を掛けていただいたことがきっかけで子ども食堂を始めました。5年を経て、地域の会社や生産者からの食材の寄付も増え、子供の居場所づくりへの意識の高まりを感じています。こうした活動が他の地域でも広がるといいなと思います。

写真:中ノ町げんき食堂(左から)
代表 磯部幸子(さちこ)さん
中学生ボランティア 浦上彩葵(さき)さん 髙塚梓月(あずき)さん
スタッフ 堀内秀哲(ひでのり)さん

子供が笑顔になる「かわいい」ご飯

子ども食堂つむぎ(中区城北三丁目)

子供が笑顔になる「かわいい」ご飯

コミュニティカフェ「つむぎカフェ」を会場に、NPO法人プラチナライフサポート紡が開いている子ども食堂が「子ども食堂つむぎ」です。子供が笑顔になることをコンセプトに、動物やキャラクターをモチーフにしたおにぎりなど、かわいらしい見た目の食事を提供しています。ビュッフェや手巻き寿司などのパーティ形式で行うことも。
代表の柏倉珠美さんは、ひとり親での子育て経験があり、こんな食の体験があったらうれしいと思うことを実践されています。調理師の娘さんがメニューを考えることも多いのだとか。
つむぎカフェでは、月1回の子ども食堂の他にも、子どもの学習教室やフードパントリー※、留学生と話すことができる英会話親子カフェなどを開催しています。取材に伺った日は、誰でも参加できる春祭りを開催していました。ボランティアの人たちが子供に優しく声を掛け、射的や輪投げなどの遊びを教えていました。

※フードパントリーとは:経済的事情で食料支援などが必要な家庭に対し、食料品などを無料で提供する配付会のこと

 

写真上段:かわいらしい見た目のお弁当。子供たちが笑って「かわいい!」と言うのが本当にうれしい、と柏倉さん 写真下段:春祭りの様子。留学生がわたあめ屋さんとして参加し、実演をしながら子供たちと交流していました。

主催者の声

NPO法人プラチナライフサポート紡 理事長 柏倉珠美さん

より困っている子供たちの支援をしたいので利用はひとり親家庭などに限定しています。子ども食堂の存在を知らない家庭もまだあると思うので、活動が広がって多くの子供たちに支援が届くよう願っています。また、フードパントリー事業をしていると地域の人から食品の寄付が届くことがあります。こちらも周知されるとうれしいです。

写真:NPO法人
プラチナライフサポート紡
理事長 柏倉珠美さん

居場所づくりの助成について

子供の居場所づくり助成事業の募集を行っています。助成の内容などは市ホームページに掲載しているので、ぜひご覧ください。

浜松市子どもの居場所づくり助成事業費補助金について

子ども食堂に行こう!

市内の子ども食堂の一覧は子育て情報サイト「ぴっぴ」のホームページで確認してください。開催日程や対象者、利用方法などは、各場所によって異なります。

こども食堂一覧 浜松市子育て情報サイトぴっぴ(別ウィンドウが開きます)

子どもの学習教室の事例紹介

子供の気持ちに寄り添う教室

一般社団法人みらいTALK(トーク)(会場所在地:中区幸一丁目、中区曳馬六丁目、浜北区寺島)

子供の気持ちに寄り添う教室

市が学習支援事業を始める前から、子供の学習支援事業を続けているのが一般社団法人みらいTALKです。現在、市内3カ所の会場で、社会人や大学生ボランティアの協力を得ながら、子供たちに勉強を教えています。
 学習教室は、両親が仕事で忙しいなどの事情で、夜に1人になる子供の居場所にもなっています。理事の伊藤智恵子さんは、「自分を大切に思っている大人たちが周りにいることを子供たちに知ってもらいたい」と話してくれました。

実施団体の声

一般社団法人みらいTALKのボランティアの皆さん

活動を始めたきっかけは、不登校の子供が「勉強したい」と言ったことです。活動を通じて、学力の向上が子供の将来の希望を育てることを実感しています。

写真:一般社団法人みらいTALKのボランティアの皆さん。
中央が、お話を伺った伊藤智恵子さん

教室でボランティアをしている大学生にインタビューしました!

浜松医科大学医学科4年 吉田美波さん

ボランティアに参加したきっかけは?

子供が好きなので参加しました。

参加してよかったことは?

子供たちの成長が感じられ、やりがいがあります。大学入学当初はコロナ禍だったこともあり、思っていたような活動や交流ができていなかったのですが、ボランティアに参加するようになってから、活動を通じて他の大学の学生や大人たちと知り合えたこともよかったです。

浜松医科大学医学科4年 吉田美波さん

 

静岡大学工学部3年 上久保 岳(がく)さん

ボランティアに参加したきっかけは?

何か新しいことをやりたいと思って大学のボランティアサークルに入ったことです。

やってみてどうでしたか?

ボランティアといっても何か特別なことをしているわけではなく、楽しく活動しています。大人と子供たち全員でつくる温かい雰囲気が大好きです。学習教室で子供たちがリフレッシュできたらいいなと思います。

静岡大学工学部3年 上久保 岳(がく)さん

はままつ子どもの学習教室 参加者募集

通いたい子供(経済的な理由や家庭環境により学習支援が必要な、主に小学4年生から中学3年生までの児童と生徒が対象)と、ボランティアをしたい人を募集しています。
会場は市内に28カ所あります。
詳細は市ホームページを確認するか、浜松市社会福祉協議会(【電話】053-453-0580)へ。

浜松市学習支援事業「はままつ子どもの学習教室」

 

地域の交流拠点の事例紹介

駄菓子屋さんに集合!子供だけで寄れる場所

永楽屋(浜北区宮口)

駄菓子屋さんに集合!子供だけで寄れる場所

お店の一角を子供の居場所として開放している事例を紹介します。浜北区宮口の庚申寺門前通りにある「永楽屋」は、店主の大西秀美さんが実家を改修して開いた駄菓子・雑貨店です。百円あれば3、4個買え、くじの結果で友達と盛り上がる駄菓子は、子供たちも大好きです。
元々、近所の子供が気軽に来られるようにと開いた駄菓子屋でしたが、数年前から、麁玉地区社会福祉協議会の活動を手伝うかたちで、店舗の中に子供が自由に使える場所を設けたそうです。開店している時間ならいつ来ても大丈夫。子供たちは、宿題をしたり、本を読んだり、友達と卓上ゲームをしたりしながら過ごしていました。

店主の声

永楽屋店主 大西秀美さん

大きくなっても、ここや地域で遊んだことを覚えていてくれたらうれしいです。

写真:永楽屋店主 大西秀美さん

子供の居場所づくりの事例紹介

介護施設で多世代交流

かいごTERAKOYA(てらこや)

介護施設で多世代交流

市では、子育て中の介護職員に安心して働いてもらうと共に、学生に介護の仕事を身近に感じてもらい将来的な介護職の雇用促進につなげることなどを目的として、夏休み期間に「かいごTERAKOYA事業」を昨年度から実施しています。
介護施設と自治体が連携し、施設で小学生を預かる仕組みをつくって実施したのは全国初の取り組みです。事業の運営にあたり、児童の見守り役として高校生や大学生に参加してもらいました。子供たちは介護施設に入居している高齢者の皆さんとの交流や、スイカ割り、金魚すくいなどを楽しんだり、涼しい部屋で勉強したりして過ごしました。

保護者の声(アンケートから抜粋)

子供たちは毎日「楽しい」「勉強も分からないことは教えてくれた」「おじいちゃん、おばあちゃんと触れ合うことができた」と笑顔で話してくれました。

今年度は7施設で実施予定(受け入れ対象は、介護職員の子供と近隣の子供)。
事業に関する問い合わせは、介護保険課(【電話】053-457-2862)へ。

子供の居場所づくりを手伝いたい人へ

ボランティアに参加する方法を、子ども支援コーディネーターに聞きました。

子ども支援コーディネーターとは

子供の居場所づくりなどを行う地域の団体を支援するため、居場所づくりの新規立ち上げや運営の支援、人材の調整などを行っています。市が委託した社会福祉協議会の職員が担当しています。

Q. ボランティアに参加したい場合は、どこに連絡すればいいですか?

A.まずは浜松市社会福祉協議会(下記)に連絡してください。ボランティアをしたい理由や参加可能な地域、時間帯などを聞いた上で、活動を紹介します。

Q. 初めてでも参加しやすいボランティアは何ですか?

A.子どもの学習教室をおすすめします。会場も多くあり、夕方以降の時間帯や土曜日などに開催しているので日中に仕事などがあっても参加しやすいと思います。また、子供に関わる期間が長く、子供の成長を感じることができます。勉強だけを教える場所ではないので、勉強が苦手でも問題ありません。子供たちのペースに合わせて話し相手になることが、子供にとって大切な機会になります。

子ども支援コーディネーター 浅山恵一さん

ボランティアは年代を問わず募集しています。子どもの学習教室では、高校生から定年を過ぎた人まで、幅広い年齢の人が活動しています。子供が好きなら大丈夫です。ぜひ得意分野を生かして参加してください。

子ども支援コーディネーター 浅山恵一さん

問い合わせ先

食品などの寄付・居場所づくりの立ち上げ・ボランティアなどの相談について

浜松市社会福祉協議会 地域支援課 【電話】053-453-0580

子どもの未来応援基金への寄付・居場所づくりの助成制度について

浜松市役所 子育て支援課 【電話】053-457-2792

子どもの未来応援基金とは

子どもの居場所づくり助成事業を含む子供に関わる事業に対し、市民の皆さんから寄せられた寄付金を活用している基金です。

浜松市子どもの未来応援基金へ寄附をお寄せください

このページのよくある質問

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お問い合わせ

浜松市役所企画調整部広聴広報課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2021

ファクス番号:053-457-2028

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