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更新日:2023年12月1日
私たち「無限浜松」から質問をします。
地球温暖化を止めるためには温室効果ガス、特に二酸化炭素の排出量を少なくしなくてはなりません。二酸化炭素を多く排出している原因の一つが、私たちの生活になくてはならない「電気」であり、私たちが日常的に使用している電気の大半が石炭や石油などを原料とする火力発電所で作られていることは私たちも知っています。
このため火力発電に代わり、二酸化炭素を排出しない安全・安心な再生可能エネルギーをもっと活用していくことが、これからも安心して電気を使うためには重要であると考えました。
浜松市は太陽光の日照時間が全国でもトップクラスであり、これを活用した太陽光発電は、身近で豊富な再生可能エネルギーです。この太陽光発電を私たちが多くの時間を過ごす学校生活でもっと活用できないか考えました。
バレーボール、卓球などの屋内部活動や、全体集会などは体育館を使用していますが、夏場の活動は熱中症の危険が非常に高くなっています。太陽光で発電した電気でエアコンを動かすことは、二酸化炭素を排出することなく安全な屋内活動環境が実現します。また、体育館は災害時に多くの人が避難する場となっているため、停電した場合でも電気を使うことができる蓄電池も合わせて設置するのが有効ではないでしょうか。
また、浜松市は車社会であり、車から排出される二酸化炭素の量も多いため、これに対しても対策をしていく必要性を感じています。
浜松市の公共交通を担うバスやタクシーを将来的に電気自動車に代えるような働きかけをすることで、民間事業者にも少しずつ変化が生じるのではないでしょうか。
さらに市域の広い浜松市では、太陽光以外の再生可能エネルギーの可能性を秘めているのではないかと考えました。
そこで、私たちのグループからは次の3点を質問させていただきます。
(1)浜松市内の小中学校の体育館に太陽光パネルと蓄電池、エアコンを設置してはどうでしょうか。
(2)浜松市内のバスやタクシーを電気自動車に代えるための取り組みをしてみてはどうでしょうか。
(3)例えば浜名湖で潮力発電など、さまざまな再生可能エネルギーの可能性を検討してみてはどうでしょうか。
以上、3点についてご答弁をお願いします。
「無限浜松」のご質問の1点目、小中学校体育館への太陽光パネル等の設置についてお答えします。
本市では、設置可能な建物に太陽光パネル等を導入するため、2030年には50%、2040年には100%という目標を定めています。
ただし、既存の体育館は、建築後長い年月が経っていたり、形状がアーチ型だったりする場合が多く、屋根が設備の重量に耐えられないほか、設置やその後の点検・修理に危険が伴うといった課題があります。
このため、体育館の太陽光発電設備については、平常時においても安定的に電力が供給でき、しかも災害対応として設置が望まれる蓄電池とともに、改築やリフォームのタイミングで、設置を検討してまいります。
体育館へのエアコン設置については、二酸化炭素排出量やエネルギー使用量の削減など、地球温暖化対策の面から、壁や屋根の断熱・気密性能が重要となります。
この点、既存の体育館は、断熱・気密性能が劣っていて、しかも広大な空間であることから、効率的なエネルギー使用ができないため、引き続き、大型扇風機やスポットクーラーなど、代替機器の活用を進めてまいります。
次にご質問の2点目、市内のバスやタクシーの電気自動車への転換についてお答えします。
本市では、自動車の利用時に二酸化炭素を排出しない「ゼロカーボン・ドライブ」を推進しております。この取り組みの一つとして、ガソリン車から電気自動車や水素を燃料とする燃料電池車などに変えることがあげられます。
電気自動車に再生可能エネルギーから作った電気を入れることにより、走行時に二酸化炭素を排出しない環境に優しい車となりますが、現状では充電場所が少ないことや充電に時間がかかること、1回の充電で走ることができる距離がガソリン車に比べて短いこと、値段が高いことなど、まだまだ導入を拡大するには課題も多い状況です。
このような状況ではありますが、バスやタクシーは走行距離が長く、電気自動車にすることによって、二酸化炭素の排出量を大きく削減することができますので、民間のバス会社との話し合いをしているところです。
また、バスやタクシーの電気自動車化につきましては、全国でさまざまな検討や研究、実験も始まっています。
これらの動向を注視し、民間の事業者と情報共有を図りながら、電気自動車化に向けて取り組みを進めるとともに、さまざまな事業者と連携して、地球温暖化対策を推進してまいります。
次にご質問の3点目、浜名湖における潮力発電についてお答えします。
皆さんもご存じのとおり、浜松市は全国トップクラスの日照量を生かし、太陽光発電の導入量は市町村別で日本一です。
さらに、本市は、海、山、川、湖などさまざまな自然に囲まれており、風力、バイオマス、小水力など、あらゆる再生可能エネルギーを導入できる可能性があります。
太陽光発電や風力発電は、夜間や風が無い場合は発電できず、安定した供給が苦手な発電方法ですが、今回提案の潮力発電は天候にも左右されず、安定的に発電することができます。
浜名湖の潮の満ち引きに着目して、この潮力発電の導入を考えたことは、素晴らしい発想だと思います。
一方で、潮力を用いた発電は、現時点では研究段階であり、技術が確立していないこと、また、海洋生物などの生態系への影響や、漁業関係者との共存共栄などの課題もありますので、今後研究や検討をしていかなければなりません。
市としては、今後も石油などの化石燃料の使用を削減し、さまざまな再生可能エネルギーを増やしていくことに取り組んでまいります。温暖化を阻止し持続可能な地球環境をつくり出すことは、未来を担う皆さんの肩にかかっています。ぜひ私たちと一緒に考え、行動していただくことを期待しています。
私たちの質問に答えていただき、ありがとうございました。
答弁を受けて、再生可能エネルギーの活用としてさまざまな方法があるものの、全てがこの浜松市にとって都合の良いものではないと感じました。だからこそ浜松市にとって、より最適な再生可能エネルギーの活用をしていくために、私たち中学生を中心とした若い世代は、もっと浜松のことを知り、未来の浜松についてこれからも考えていく必要があると思います。
そして将来、浜松が今まで以上に住みやすく、より多くの再生可能エネルギーを利用した社会になることを望んでいます。
以上で、私たち「無限浜松」からの質問を終わります。ありがとうございました。
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