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更新日:2023年12月1日

地域の伝統や文化を次世代に引き継ぐために【浜松伝統盛り上げ隊】

質問

私たち「浜松伝統盛り上げ隊」から質問をします。

浜松市には、知名度が高い「浜松まつり」以外にも、舞阪町で行われている「大太鼓祭り」や水窪町で行われている「西浦田楽(にしうれでんがく)」など、地域ごとに特徴のある行事や文化が多く残っています。長い歴史の中で築き上げられてきた伝統や文化は、地域の誇りや愛着を育むとともに、高齢者から子供までの世代を超えたつながりや地域活力の維持にも大きな役割を果たしています。

しかし、人口減少や少子高齢化などの影響により、これらの伝統や文化を受け継ぐ担い手の不足や地域活力の低下が課題となっています。新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの行事が中止となる中、交流の機会が減少していることの影響が懸念されます。

行事や文化の他にも、伝統的な産業として繊維産業があります。遠州綿織物は「トヨタ」や「スズキ」などの世界を代表するものづくり企業を育て、浜松をものづくりのまちとして発展させる原動力になった世界に誇る伝統産業です。

しかし、海外からの低価格な輸入製品の増加などにより、生活の身近なところで遠州綿織物に触れる機会は減少しており、認知度の低下や担い手の高齢化などが課題となっています。

地域の伝統や文化を残していくためには、次の担い手となる若者や子供が伝統や文化を知る機会や体験する機会を増やし、次世代が伝統を盛り上げて行くことが必要だと考えました。そうした機会を創出する場として、今では廃校となった校舎や園舎などの空き施設を地域のために活用してはどうかと考えました。

新しいモノやコトだけでなく、伝統や文化が受け継がれ、さらに輝くことで、住み続けたいと思える魅力的なまちになるのではないでしょうか。

 

そこで、私たちのグループからは、次の3点を質問させていただきます。

 (1)地域の伝統的な行事や文化を次世代に残していくために、市はどのような取り組みを行っていますか。また、今後の取り組みを教えてください。

 (2)若者が地域のさまざまな伝統や文化に触れる機会を創出する拠点として、市内各所にある統廃合された校舎や園舎などを活用し、交流や活動スペースとして貸し出したり、郷土料理を提供するカフェ、伝統芸能体験・資料展示などを行う世代間交流イベントを定期的に開催してはどうでしょうか。

 (3)子供が遠州綿織物に身近に触れて知ることができるよう、学校給食の白衣に遠州綿織物を使用してはどうでしょうか。

以上、3点についてご答弁をお願いします。

伝統

答弁 鈴木康友市長

「浜松伝統盛り上げ隊」のご質問の1点目、地域の伝統や文化を次世代に残すための取り組みについてお答えします。

少子高齢化が進む中で、浜松市の伝統文化を次世代に引き継ぐことは、大変重要な課題だと考えています。

現在、浜松市では、地域の皆さまとともに民俗芸能の継承活動を行っております。具体的には、民俗芸能の保護団体から学校へ指導者を派遣し、児童や生徒の皆さんに実際に体験していただき、いずれは後継者になっていただくというものです。これまでの実績として、清竜中学校の「懐山(ふところやま)のおくない」や「神澤(かんざわ)のおくない」、引佐南部中学校の「川名のひよんどり」や「横尾歌舞伎」、都田中学校の「滝沢の放歌踊(ほうかおどり)」などが挙げられます。

私たちが暮らす浜松市を含む遠州地域と愛知県の三河地域、長野県の南信州地域は「三遠南信」と呼ばれています。この地域は民俗芸能の宝庫として、国指定の無形民俗文化財を数多く有しており、今年11月には南信州地域の阿南町の念仏踊り等を含む「風流踊(ふりゅうおどり)」が、ユネスコ無形文化遺産に登録されることが決定しました。

民俗芸能をはじめ、地域の伝統や文化の継承には、人口減少や高齢化による後継者不足などの大きな課題がございます。今後は浜松市だけでなく三遠南信地域の広域連携により、保護・継承に向けた取り組みを進め、課題解決に努めてまいります。

皆さんには地域の伝統や文化に興味を持ち、積極的に関わっていただくことを期待しております。

答弁 嶋野文化振興担当部長

次にご質問の2点目、伝統や文化に触れる世代間交流のイベントの開催についてお答えします。

廃校を活用した例としては、今月、天竜区にある旧龍山北小学校を会場として、地域団体の主催により開催されたイベントが挙げられます。このイベントでは、龍山地域に古くから伝わる「ぶか凧」を作るワークショップや、三味線の音色とともに地域の民話を楽しむ演奏会、地元の商店等による物産展なども開催され、多くの人で賑わいました。

また、文化財である建物を活用したイベントも開催されています。天竜区の国登録有形文化財「旧田代家住宅」は、江戸時代に筏問屋(いかだどんや)として栄えた邸宅ですが、市内でデザインを学ぶ大学生による、染物や漆塗りなどの作品展が開催されたことがあります。また、西区にある国指定重要文化財「中村家住宅」は、江戸時代の庄屋屋敷ですが、地域住民主催による音楽イベントが実施されています。

地域の歴史やそこに暮らす人々の思い出が詰まった建物で、お年寄りから若者までが楽しめるイベントを開催することは、若者が地域への誇りや愛着を持つために、とても有効な手段です。このようなイベントが地域に定着し、定期的に開催できるよう、市民の皆さまとともに盛り上げてまいります。

答弁 田中学校教育部長

次にご質問の3点目、遠州綿織物を使用した学校給食の白衣についてお答えします。

本市の伝統的な産業である繊維産業に着目し、皆さんが身近な学校生活において遠州綿織物に触れる機会を生み出すということは斬新なアイデアです。

給食での白衣の使用については、洋服のほこりなどが食器や食品に混入することや、食缶への接触、汁はねによる火傷を防ぐなど、衛生かつ安全に配膳することが目的です。また、白衣は、汚れや破損がない良好な状態を常に保つ必要があり、買い替えの頻度も高く、安価に購入できることも条件となります。

そのため、遠州綿織物の使用については、素材や製品としての機能のほか、価格面も含めて、実現に向けての課題があると考えられます。

しかしながら、地域の歴史や伝統文化、ものづくりなどを知り、地域に対する誇りや愛着を育んでいくことはとても大切なことです。

中学生の皆さんには、総合的な学習の時間などの地域学習の機会を通じ、身近な社会に対する関心を高めていただくことを期待します。

感想

私たちの質問に答えていただき、ありがとうございました。

答弁をお聞きして、浜松の伝統を盛り上げるために保護団体から学校へ指導者を派遣したり、実際に廃校を利用しワークショップや演奏会を開くなど、数多くの対策を取られていることを知りました。しかし、課題もまだ残されていて、難しい問題だと思いました。

浜松市が伝統豊かで、さらに魅力的な市になっていくためにも、これからの時代を担っていく私たちが浜松市の伝統や文化に積極的に触れていき、浜松市に貢献することができるよう頑張っていきたいと思います。

以上で、私たち「浜松伝統盛り上げ隊」の質問を終了します。ありがとうございました。

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浜松市役所企画調整部広聴広報課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2021

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