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更新日:2023年12月1日

豊かな自然を未来に残していくために【サスティナブル浜松】

質問

私たち「サスティナブル浜松」から質問をします。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、私たち中学生も外出する機会が減り、自然と触れ合うことが少なくなっています。

国土縮図型といわれる浜松は、都市部だけでなく海や山など豊かな自然も有しています。浜名湖は、子供から大人まで釣りなどのレジャーに多く利用されており、いつまでもきれいな浜名湖を守っていく必要があります。公園や森の中をウォーキングやハイキングする人々も多く、市街地に残った森や天竜の広大な森林も守っていく必要があります。近年は、木材の輸入が増えたことにより国産木材の需要が減り、手入れが行き届かない荒れた山林も増えており、保護していく必要があります。これからの浜松において、市民に憩いと安らぎの場を与えるためにも、浜松の財産である豊かな自然を未来に残していかなければなりません。

また、浜名湖に生育しているアマモなどの海藻や浜松市の面積の68%を占める森林は、二酸化炭素を吸収する大事な役割を担っています。二酸化炭素の主な吸収源である森林を、開発などにより減らさないことは、地球温暖化対策には重要です。

地球温暖化対策としては、二酸化炭素の発生を抑えることも有効です。生ゴミや廃木材などのバイオマス資源をリサイクルすることは、二酸化炭素の発生抑制につながります。市でも、生ごみ堆肥化容器の無料配布や家庭用生ごみ処理機の助成をしていますが、更なる資源の活用を推進していくべきと考えます。

それから、最近は、ペットに癒しを求める人が増えており、ペットは家族の一員とも言えます。一方で、飼育ができなくなり、手放してしまう方がいるのも事実です。保護犬、保護猫については、ボランティアによる譲渡会なども行われていますが、一部のペットが殺処分されている現状がかわいそうでなりません。

そこで私たちのグループからは次の3点を質問させていただきます。

(1) 浜松の豊かな自然を未来に残していくために、森林を増やす取り組み、管理されずに荒れた森林を保護していく取り組みとして、どのようなことを行っていますか。

(2) 二酸化炭素の排出削減を目指して、生ごみなどのバイオマス資源をどのように有効利用していきますか。

(3) 保護犬、保護猫を生み出さないための仕組みづくりや、引き取り後の保護犬、保護猫が幸せに暮らせるための取り組みとして、どのようなことを行っていますか。

以上3点についてご答弁をお願いします。

サスティナブル

答弁 鈴木康友市長

それでは、「サスティナブル浜松」のご質問の1点目、森林保護の取り組みについてお答えします。森林は「生物の多様性」「二酸化炭素の吸収」「土砂災害の防止」などの機能を有しており、本市においても豊富な森林によって天竜川の氾濫や土砂の流出を防ぎ、市民の暮らしが守られています。

こうした中、国は2019年3月、多面的機能の維持と地球温暖化の防止や国土の保全を図るため、森林整備に必要な財源を安定的に確保する目的で、森林環境譲与税を創設しました。本市には今年度、約2億5,700万円が配分される見込みであり、この額は横浜市に次ぎ全国で2番目に多く、間伐等による森林整備や次世代を担う人材の育成、木材の利用促進や森林環境教育などに活用していきます。

また、本市は、環境に配慮した持続可能な森林管理を進めており、国際的な森林認証機関による「FSC森林認証」を広範囲に取得しています。

オリンピック・パラリンピックは環境への配慮が求められますので、関連施設の整備に使用する木材の調達基準は認証材です。この認証林から産出した木材は、東京オリンピック・パラリンピックの関連施設である有明体操競技場や選手村ビレッジプラザなどに大量に使用され、天竜材をPRする絶好の機会となりました。加えてコロナ禍により、山や森林など自然が持つ価値も改めて見直されています。今後は、さらに天竜材のブランド力と認知度を高め、利活用を推進し、林業の活性化につなげるとともに、「伐って・使って・植えて・育てる」という森の循環を機能させることで、森林保護に取り組んでいきます。

次にご質問の2点目、生ごみなどのバイオマス資源の有効活用についてお答えをします。

市では、ごみ処理の取り組みを示した「浜松市一般廃棄物処理基本計画」と、バイオマスのエネルギー利用の取り組みを示した「浜松市バイオマス産業都市構想」を策定し、生ごみの堆肥化や庭木などの剪定枝のチップ化を進めているほか、生ごみや間伐材を燃料として電気や熱を生み出す取り組みを行うなど、バイオマス資源を有効活用しています。

浜松市内の家庭から出る燃えるごみの組成調査によると、生ごみの割合が全体の36.3パーセントと一番多く、市内で年間約5万トン、アジア象に換算するとおよそ2万頭分の生ごみが出ていると推計をしています。市は家庭から出るごみの減量策として、2005年度以降、24,000世帯以上に生ごみ堆肥化容器の無料配布を行い、3,600世帯以上に生ごみ処理機の購入補助を実施してまいりました。今後も引き続きこうしたごみ減量に取り組んでいきます。

また、広大な市域を有する国土縮図型都市の特性を生かし、北遠地域の豊かな木材や、都市部で排出される生ごみを活用したバイオマス事業について、官民連携の浜松市スマートシティ推進協議会などで検討を行っています。生ごみや剪定枝、間伐材などのバイオマス資源の堆肥化、エネルギー化による有効利用は、二酸化炭素の排出を削減するだけでなく、新たな産業や雇用の創出にもつながりますので、今後も市ではバイオマス資源の更なる有効利用を推進していきます。

次にご質問の3点目の保護犬・保護猫についてお答えします。

動物を飼うときは、その動物が命を終えるまで適切に飼い続けることが飼い主の責任とされています。これを終生飼養といいます。飼い犬、飼い猫の平均寿命は15年近くにもなります。そこで飼い始める前に一度立ち止まって考えることが重要です。

また、既に飼っている人も、何らかの事情で飼えなくなってしまった場合、代わりに飼ってくれる人を探しておくなど、責任を果たせる準備をしておくことも必要です。保護犬や保護猫を減らしていくために、こうした終生飼養の考えを啓発していくことが大切です。

このため動物愛護教育センターでは、命の大切さを伝えるいのちの教育事業に取り組んでおり、16種の教育プログラムを行っています。

また、保護して飼い主が見つからなかった犬猫や、飼い主から引き取った犬猫を新しい飼い主へ譲り渡す取り組みも行っています。保護、もしくは引き取りした犬猫のうち、元の飼い主へ返還または新しい飼い主へ譲り渡した割合は、センター設立前の2013年度において、犬で85.3パーセント、猫で16.8パーセントでしたが、2020年度には犬で98.2パーセント、猫で77.5パーセントと向上しています。今後も、センターは「人と動物を愛するまち浜松」を基本理念とし、殺処分を減らすため引き続き取り組みを進めていきます。

感想

私たちの質問に答えていただきありがとうございました。

まず1点目の森林保護については、森林環境譲与税を活用して保護するだけでなく、天竜材をはじめとするブランド材をPRし、保護した後の木材の利用促進も視野に入れていることに共感しました。

次に2点目のバイオマス資源については、生ごみ削減のために堆肥化する容器の無料配布、処理機の購入補助が行われていることは以前から知っていました。しかし、エネルギーの有効利用をすることで、新たな雇用の創出につながることは初めて知りました。これはSDGsの目標8「働きがいも経済成長も」の達成にもつながってくると感じました。

最後に3点目の保護犬・保護猫については、動物愛護教育センターの設立によって譲り渡しを行った割合は、犬は10パーセント、猫は60パーセントも上昇したことにとても驚きました。私も「終生飼養」という言葉を初めて聞きました。自分が飼ってみようと思ったときには、最後まで責任を持って飼育ができるかを考え、周りで飼うことになった人たちにも啓発をしていきたいと感じました。

3つの質問を通して、浜松市では問題を解決するだけでなく、その後につながるプラスアルファが加えられていることに驚きました。私たちも浜松市の豊かな自然を守っていくために、まず自分ができる周りのことを体験していこうと思います。

以上で、私たち「サスティナブル浜松」からの質問を終了します。ありがとうございました。

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浜松市役所企画調整部広聴広報課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2021

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