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更新日:2022年3月22日

男女共同参画推進のための情報誌「ハーモニー」No.28

 

ハーモニー28表紙写真

女性のカラダと健康~リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の視点で~

「知っていたら人生変わったかも」ということのひとつに、女性のカラダや健康についての知識があります。例えば、妊娠や出産にはタイムリミットがあること、月経は人によって症状がさまざまで、辛い月経は「仕方がない」ことではないこと、女性ホルモンによって女性のカラダは大きく影響を受けていることなどたくさんあります。そこで今回は、女性特有の心身の変化や病気とその影響について考えてみました。

女性ホルモン(エストロゲン)に影響を受ける女性たち

女性ホルモンは、「妊娠・出産の機能、そのためのカラダづくり」という役割があります。初潮を迎える思春期、妊娠・出産が可能な性成熟期、閉経前後の更年期、閉経後の老年期と、年齢によって女性ホルモンが変化し、ライフステージに大きく影響を与えています。しかし、女性ホルモンが心とカラダに与える影響については、男性はもちろんのこと、女性自身も理解している人が少ないのが現状です。今一度、自分自身のカラダに関心を持つ必要があることが分かります。

エストロゲン量

 

「生理の貧困」から考える女性のカラダ

自分自身のカラダに関心を持つことのひとつに生理(月経)があります。生理は、初潮から閉経までの間、妊娠のための準備として毎月繰り返されます。生理には一人一人に別々の悩みがあり、その悩みは経験のある人同士でも理解できないことが多々あります。例えば、月経前症候群(Premenstrual Syndrome:PMS)は身体的にも精神的にも不快な症状が現れます。そのため、職場や学校、家庭などの日常生活にマイナスの影響を及ぼし、女性が社会で活躍するチャンスを狭めている可能性があります。しかも男性だけでなく女性であっても、お互いに症状や辛さを理解することが困難なため、女性が1人で悩みを抱える状態に陥りやすくなっています。

また、コロナ禍にともない「生理の貧困」という課題が浮き上がりました。「生理の貧困」とは、経済的理由などによって生理用品が十分に手に入らない状態を指します。日本でも「学生の5人に1人が生理用品の入手に苦労している」という調査結果もあり、全国の自治体でも生理用品の無償配布などが行われるようになりました。また、「生理の貧困」問題は、単に生理用品を支給すれば解決するものではないことも分かり始めました。生理用品が買えないために会社や学校に行けない人、家計を夫に握られ生理用品が買えない人、ひとり親家庭で親に生理用品を買ってほしいと言い出せない人、母親が買ってくれないという「ネグレクト」を想起させる人など。「生理用品が買えない」という問題に至る「背景」こそが深刻な社会問題であると認識されるようになりました。

リプロダクティブ・ヘルス/ライツって何?

一般的に「性と生殖に関する健康と権利」と訳されます。

国際的民間公益団体(NGO)JOICFP(ジョイセフ)によると、「リプロダクティブ・ヘルスとは、性や子どもを産むことに関わるすべてにおいて、身体的にも精神的にも社会的にも本人の意思が尊重され、自分らしく生きられること。リプロダクティブ・ライツは、自分の身体に関することを自分自身で決められる権利のこと」と定義しています。リプロダクティブ・ヘルス/ライツには、性の問題、思春期の問題、妊娠、出産、中絶、不妊、更年期障害など、私たちのからだに関するさまざまな問題を含んでいます。自分たちのからだや性について正しく理解し、「自分のからだは自分で守ること」を実践していきましょう。

女性の健康に関する情報はこちらからご覧いただけます。

女性の健康をサポートする国の情報サイト

 

幅広い世代の女性に寄り添っていきたい(浜松市助産師会 会長:齋藤由美さん)

 

インタビュー写真 女性の心とからだの健康について熱く語る齋藤さん

助産師の活動は、お産の介助など出産にまつわることが中心ですが、妊娠する前の体づくりが大切だと思っています。そのため、若い世代から老年期の世代まで、幅広くアプローチしています。中でも若い世代には、主に第二次性徴※が始まる頃からの思春期教育に携わっていますが、私たち助産師からの話だけではなく、親御さんからも子どもさんに話せるような関係性を築いてもらいたいと思います。更年期手前の世代には、現役で働いている方がたくさんいますので、雇用する企業側へ更年期の講座などを提案しています。例えば、30代後半で出産した方は、子どもさんの思春期とお母さんの更年期が重なり、イライラして衝突が増える傾向にあります。そのようなとき、お母さんが更年期のことを知っていれば「お互いホルモンが働いてしんどいよね」と子どもさんに語り掛けられるようになり、少し気持ちが楽になると思います。更年期から老年期の世代には、「孫育てセミナー」でお会いする機会があります。最近は仕事をしながらお孫さんの面倒もみる方も少なくないので「体がこういう風に変化していくから無理しないでください」と声をかけ、「しんどいと言ってもいいんだな」と気づいてもらうことが大事だと思っています。

最近「生理の貧困」という言葉をよく耳にしますが、ただ単に生理用品を配ればいいということではないと思います。生理用品を買えないという事実より、買えないということを誰にも相談できないという状況の方が問題ではないでしょうか。生理用品を配るときには、相談窓口など連絡先の分かるカードを添えたりしながら、まずは相談してもらい、その後もつながっていくことが大事だと思います。

※第二次性徴…思春期ごろに現れる、男女の身体的特徴の変化

生理や性について語り合うイベント開催「生理のこと気軽ni学ぼう」

あいホールで2021年6月27日、市民協働センターで7月4日、「生理のこと気軽ni学ぼう」が開催されました。同イベントは、はままつの「生理」を学ぶプロジェクトの一環で、のべ約100人が参加しました。

各種生理用品の展示、生理や性に関する図書の展示、生理用品の無償配布などが行われ、「#NoBagForMeプロジェクト」の「みんなの生理研修」動画を見ました。視聴後のフリートークでは、参加者がグループに分かれ、「男性は生理のことを学ぶ機会がない」「性教育は幼いころから始めた方がよい」など、普段はあまり話す機会のない生理や性について語り合いました。

イベント会場写真 真剣に生理の仕組みを学ぶ参加者たち

 

はままつの「生理」を学ぶプロジェクト ~WEBアンケートから見えたもの~

浜松市では、2021年4月、NPO法人浜松男女共同参画推進協会に委託し、「生理の貧困」について研究する“はままつの「生理」を学ぶプロジェクト”を立ち上げました。同プロジェクトでは、生理のある人にとって生きやすい社会にするためWEBアンケートを実施し、そこから生理によって生じる困難の実態が見えてきました。

1.生理のときの困難で一度でも経験のあるものを選択してください。(回答103件)

「部活や体育などの運動を含む活動を休んだ」と答えた人が64人(62.1%)、次いで「学校や会社を欠席・早退・遅刻した」が52人(50.5%)と、日常生活に最も関わりがあることに影響を及ぼしていることが分かります。

  • 部活や体育など運動を含む活動を休んだ…64人(62.1%)
  • 学校や会社を欠席、早退、遅刻した…52人(50.5%)
  • 宿泊を伴うイベントへの参加をあきらめた…24人(23.3%)
  • 重要なイベントや仕事をあきらめた…16人(15.5%)
  • テストや受験などを休んだ…4人(3.9%)
  • 就職活動や面接などをあきらめた…2人(1.9%)
  • その他…18人(17.5%)
  • 困難なことはない…10人(9.7%)

生理困難1

2.1の経験をした主な理由は何ですか?(複数回答可、回答92件)

生理の困難を経験した人にその理由をたずねたところ、「生理痛などの生理による体調不良のため」と答えた人が82人(89.1%)と圧倒的に多いことが分かりました。次いで、「痛み止めや低用量ピルなどを買えなかったから」が9人(9.8%)、「金銭的理由で生理用品を買えなかったから」5人(5.4%)が、わずかながら続いています。

  • 生理痛など生理による体調不良のため…82人(89.1%)
  • 痛み止めや低用量ピルなどを買えなかったから…9人(9.8%)
  • 金銭的理由で生理用品を買えなかったから…5人(5.4%)
  • 親や先生、指導者から止められたから…4人(4.3%)
  • 金銭以外の理由で生理用品を買えなかったから…3人(3.3%)
  • その他…11人(12.0%)

生理困難2

~フリーコメントから~

「PMS※がひどくて朝起きられない」

「月経痛がひどいが周りに伝えられなくて我慢している」

「同性でもPMS※の症状がない人、異性、シニア世代の理解がない」

※月経前症候群

 

アンケート結果から、多くの人が生理による体調不良などで、何らかの困難を経験していることが分かりました。職場や学校で我慢していることが多いので、もっと周囲の理解が進み、気軽に相談できる環境づくりが求められます。

はままつの「生理」を学ぶプロジェクトWEBアンケート調査

  • 調査期間:2021年5月20日(木曜日)~7月5日(月曜日)
  • 有効回答数:128件
  • 調査方法:Googleフォームを利用したWebアンケート方式

はままつの「生理」を学ぶプロジェクトの詳細は、特設ページをご覧ください。

 

夫婦で家事共有~お互いに感謝の気持ちを忘れずに~

新型コロナウイルス感染症拡大によって、私たちのライフスタイルや意識は大きく変化しました。在宅時間が増え、男性も女性も家事に関わる時間が増えましたが、まだまだ男性に比べ女性の負担が大きいのが実情です。

一方で、男性が家事・育児に参画すると、夫婦関係がよくなるというデータがあります。新型コロナ感染症拡大前(2019年12月)と1年経過後(2020年12月)を比較した調査によると、夫の家事・育児の役割が増加した世帯の約4割が「夫婦関係が良くなった」と回答しています。

新型コロナで在宅時間が増えた今、お互いの家事負担を見直すよい機会です。家事は単純に半々にすればよいというものではありません。夫婦それぞれが当事者意識を持ち、コミュニケーションをとりながら、二人にちょうどよいバランスを見つけていきましょう。

夫の家庭内での役割が増加した家庭の夫婦関係の変化

※2019年12月(新型コロナ感染症拡大前)と比較

  • 夫妻の関係が良くなった…15.4%
  • 夫妻の関係がやや良くなった…26.8%
  • 夫妻の関係は概ね変化ない…46.6%
  • 夫妻の関係がやや悪くなった…7.0%
  • 夫妻の関係が悪くなった…3.0%
  • 分からない…1.0%

 

夫婦関係変化

内閣府「第2回新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」より作成

パラレル家事

「パラレル」とは「平行」という意味で、夫婦で同時に家事を行うことを「パラレル家事」といいます。例えば、妻が食事の支度をしている間に夫が洗濯物を干す、夫がお風呂洗いをしている間に妻がリビングに掃除機をかけるなど。二人が同時に別々の家事をこなせば効率的で、自分が家事をしているのに相手が何もしていないのを見てイライラすることもなくなります。パラレル家事を意識することで、自分は何をすればいいかを考えられるようになり、指示がなくても自発的に動けるようになります。これからの家事共有は、パラレル家事がおすすめです。

 

家事サポートブックで家事の基本を身に付けよう!

リモートワークで「家にいる時間が増えたから家事をしよう」と思っても、何をどうしたらよいか分からないという人もいるのではないでしょうか。浜松市が発行した「はままつ家事サポートブック」では、家事の基本や夫婦で家事共有を成功させるためのコツなどを紹介しています。冊子の中身を少し紹介しましょう。

PDFでダウンロードできます。→ダウンロードはコチラ

「はままつ電子図書」(WEBサイト)でも閲覧することができます。

家事サポ

 

知っておきたい家事の基本

料理編:献立を決めよう

献立を決める前に、まずは冷蔵庫の中身を確認しましょう。「何を食べたいか」はもちろん大事だけれど、今、冷蔵庫にあるものをメインに「材料をちょい足しして、何が作れるか」という視点で考えてみましょう。献立アプリを使うのもおすすめです。

洗濯編:洗濯機を回す前に済ませたいこと

衣類のタグを確認し、洗濯機で洗ってよいものとそうでないものに分けます。また、通常洗いにするか、デリケート洗い(ドライコースなど)にするかを確認します。

掃除編:ながら掃除のススメ

仕事を終えて帰宅した後に、掃除機を取り出して本格的に掃除を始めるのは難しいもの。そこでおすすめしたいのが「ながら掃除」。テレビCM中などのスキマ時間を活用し、カーペットクリーナーなどを使って、ホコリをなるべく減らしましょう。

家事共有を成功させるコツ

  • やるべきことは誰でもわかるように、単純に!分かりやすく!
  • 失敗しても、やり忘れても、責めない。怒らない。
  • お互いに、感謝の気持ちを忘れずに!

夫婦パズル

 

「“おとう飯”始めよう」キャンペーン(内閣府男女共同参画局)

これまで料理をしていない、料理をしたことはあるもののやめてしまったという男性の料理を始める第一歩として、簡単で手間をかけず、多少見た目が悪くても美味しい料理を「おとう飯」と命名し、レシピなどを紹介しています。

「”おとう飯”始めようキャンペーン」ホームページ

 

あいホール(浜松市男女共同参画・文化芸術活動推進センター)

あいホール

あいホール図書コーナーより

男女共同参画に関する書物が多数所蔵されている「あいホール図書コーナー」から、女性の健康に関するおススメの本を紹介します。

「女性ホルモンの教科書 わたしのカラダは、私が守る」

黒住紗織・佐田節子/著、日経ヘルス/編、日経BP社

思春期から更年期までの約40年間のお付き合いとなる女性ホルモン。その正体を知っておくことで、喜びも悩みも不安も説明が付いていきます。女性特有の心身の変化や病気の知識を得て、不調を感知し、対処するアンテナを整えていきましょう。

女性ホルモン教科書

「生理CAMP みんなで聞く・知る・語る!」

工藤里紗/監修、上田惣子/画、集英社

生理の“あるある”や“なるほど”満載!人前で話しにくい生理を取り上げた伝説の番組「生理CAMP」。番組出演のタレント・医療従事者・アスリートなど、それぞれの体験・悩み・本音がぎっしりつまっています。まんがと文章が半々なので、幅広い年齢層の方が興味深く読める一冊です。

生理CAMP

 

あいホール相談室(相談無料・秘密厳守)

電話相談 053-412-0352

  • 悩みごと相談(女性相談員が対応)

月曜日~木曜日…10時~16時

水曜日・土曜日…18時~20時

  • 男性相談(男性相談員が対応)

木曜日、第2・4日曜日…18時~20時

※祝日、年末年始(12月29日~1月3日)はお休みです。

面接相談(予約制) 053-412-0352

  • 悩みごと相談

火曜日…10時~16時

水曜日…10時~16時、18時~20時

※水曜日の午前は託児が可能です(要予約)。

※祝日、年末年始(12月29日~1月3日)、保守点検日(毎月最後の平日)はお休みです。

女性法律相談(予約制) 053-412-0351

第2・4木曜日…12時30分~16時

1回1時間(カウンセリング30分、法律相談30分)

※祝日、年末年始(12月29日~1月3日)、保守点検日(毎月最後の平日)はお休みです。

施設情報

  • 所在地:静岡県浜松市中区幸三丁目3番1号
  • 交通:浜松駅バスターミナル13番のりば50系統 市役所山の手医大行き(あいホール下車)
  • 駐車場:1回につき100円
  • 休館日:保守点検日及び12月29日~1月3日
  • 開館時間:午前9時~午後9時30分

窓口受付時間は午前9時~午後9時/男女男女共同参画推進センター業務は午後5時30分まで

  • 問い合わせ:施設・文化事業 053-412-0350/男女共同参画推進事業 053-412-0351

あいホール案内図

 

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お問い合わせ

浜松市役所市民部UD・男女共同参画課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2561

ファクス番号:053-457-2750

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