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更新日:2024年9月25日
8月24日(土曜日)、イオンモール浜松市野にて「浜松市高校生俳句選手権」を開催しました。本選手権は、浜松市中央区東地域俳句の里づくり事業の関連事業の一つとして実施するもので、高校生が3人1組のチームを組み、兼題に沿って作った俳句の作品性、鑑賞力を競います。今回は、各兼題(兼題とは、あらかじめ出しておくお題のこと)につき先鋒句、中堅句、大将句の3つを出し合い、5人の審査員の旗の数により勝敗を決定しました。
当日は、「浜松修学舎高等学校」(以下、「修学舎高校」と表記)から2チーム、「浜北西高等学校」(以下、「浜北西高校」と表記)と「聖隷クリストファー高等学校」(以下、「聖隷クリストファー高校」と表記)から1チームが出場し、計4チームで熱い俳句バトルが繰り広げられました。
第一試合と第二試合の兼題は「空」。
第一試合では、先鋒戦と中堅戦は浜北西高校が3対2で競り勝ち、この時点で浜北西高校の決勝進出が決まりました。しかしながら、大将戦は修学舎高校Aチームが5対0で取り、爪痕を残しました。
第二試合の先鋒戦では、聖隷クリストファー高校に4本の旗があがり、中堅戦は修学舎高校Bチームが取りタイに持ち込みましたが、大将戦は3対2で聖隷クリストファー高校が取り、決勝に進みました。
三位決定戦と決勝戦の兼題は「花」。
まずは三位決定戦です。三位決定戦は修学舎高校の2チームが争うことが決定しました。同じ高校同士、両チームとも議論に熱が入ります。先鋒戦と中堅戦では、全ての審査員の旗が修学舎高校Bチームにあがりました。このままBチームが圧勝かと思われましたが、最後にAチームが大将戦を取り、白熱した試合を見せてくれました。
そして、いよいよ決勝戦。先鋒戦では聖隷クリストファー高校が高校生らしい句で1勝。次の中堅戦、浜北西高校が勝利を収め、勝敗の行方は大将戦へ。
迎えた決勝戦、
浜北西高校の詠みあげた句は「静閑の雨幽けき光紫陽花(せいかんのあめかそけきひかりしちへんげ)」、
聖隷クリストファー高校は「明明と花もえさかりし後の暗(あかあかとはなもえさかりしのちのやみ)」と詠みあげました。
審査員の今泉かの子氏は、『とても難しい判定だった。両校とも、一つの言葉に込めた二重の意味があった。聖隷クリストファー高校の句の“もえさかりし”には、燃える思い、あるいは火が燃えるという様々な「燃ゆ」があってわざわざ平仮名にしていた。この句のすばらしさは、「明明と」「もえさかりし」という二重の強調が「後の暗」を際立たせているところにある。一方、浜北西高校の句の「紫陽花」は、あじさいのことだけでなく光について「しちへんげ」と詠ませている。日本的な叙情性が込められていた。雨と紫陽花の両方を入れながら重すぎない詩的な形に仕上げた力量が素晴らしい。どちらの高校からも、そこに込めた複雑な思いや熱い気持ちが伝わってきた。試合のやり取りの中でそれが明らかになったのは、相手の句の核心を突いたやり取りをしていたからだ。』と評しました。
結果、3対2の接戦で軍配が上がったのは浜北西高校、最終的に、「浜北西高校」の優勝となりました。
出場していただいた三校の皆さん、素晴らしいバトルをありがとうございました。
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