緊急情報
ここから本文です。
更新日:2023年4月3日
はままつの文化財
No.6 平成20年3月19日
鳥居松遺跡の発掘現場のようすをタイムリーにお知らせします。
印刷して読みたい場合は、PDFファイルをご利用ください。
古墳時代(約1500年前)の川底から、金で飾った大刀(たち)が出土しました。
この大刀は、大量の土器とともに、川の中に沈められた状態で出土しました。
大刀の表面には細かな模様が施されており、表面に張られた金は、1500年の年月が経った現在でもその輝きを失っていません。
貴重な大刀を手にできた人物は、この地方を治めた豪族階層です。古墳時代の有力者が鳥居松遺跡の周辺にいたことを雄弁に物語ります。
川底に沈めた大刀にどのような願いを込めたか、今後の検討課題です。
円頭大刀の出土状況
出土した大刀は、円頭大刀(えんとうたち)とよばれる種類のものです。
柄頭(つかがしら)には細かな龍鳳文(りゅうほうもん、龍や鳳凰の模様)が彫り込まれ、その上に金が被せられています。
国内では例が無い大変貴重な大刀です。
一緒に出土した土器や大刀の模様の特徴から、6世紀前葉から中葉頃のものと考えられます。
金の刀は、鞘(さや)を抜いた状態で、川底に沈められていました。
完全な形の金の刀を川に沈めた事例は、国内では例がありません。
円頭大刀の全体像
円頭大刀(えんとうたち)は全長約80cmで、柄頭(つかがしら)に金が張られています。
鞘が抜かれた状態で出土しました。
今回ご紹介した金の刀は、非常にもろいため、出土後すぐに、保存処理を施すことになりました。
処理が完了するまで時間がかかりますが、1500年前の姿がよみがえると期待しています。
鳥居松遺跡の発掘調査は、今後も継続します。
3月の下旬から4月にかけては、奈良時代よりも古い、古墳時代や弥生時代の地層を調査します。発掘調査は、平日の晴天時、午前8時30分から午後4時30分まで実施しています。
作業時間内でしたら、発掘現場は見学できます。
お気軽に担当までお問い合わせください。
なお、雨天時、休日は、作業を休止します。作業時間以外の現場立入は、危険ですので、ご遠慮いただきますよう、お願い申し上げます。
浜松駅から遠州鉄道バス4番のりば
浜名線
10系統「舞阪・弁天島・湖西」行き
12系統「高塚経由 馬郡」行き
「森田」バス停下車 徒歩3分
○現地連絡先
鳥居松遺跡調査事務所(浜松市) TEL:442-0087
所在地:浜松市中区森田町
調査期間:平成20年1月~6月末
作業時間:午前8時45分~午後4時45分(平日のみ、雨天休止)
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください