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更新日:2017年4月6日

食から見る世界

食から見る世界~人のつながり・世界とのつながり~

実践校

年度

対象

人数

機会

時期

時間

浜松市立東陽中学校

平成28年度

中1

126人
(4クラス)

総合学習

通年

合計19時限

※学校等の実態に合わせた構成で実施することができます。

≪主な必要物≫

◆模造紙
◆ペン
◆講師謝金
◆(移動用)バス

ねらい

  • 私たちのくらしと不可分である「食」をテーマに、【生産】【流通】【消費】【廃棄】の各段階の仕組みや現状について講話・体験・活動を通じて学び、「食」に関する課題を認識する。
  • 「食」を通して、人のつながり、地域・日本・世界とのつながりを認識する。
  • 調べ学習やグループワークを通して、持続可能な社会の実現のために自分に何ができるのか「考え」「気づき」、課題解決に向けて「学び合う」中で、主体的に参加する姿勢や問題解決能力、コミュニケーション能力、他者と協力する姿勢、他者の視点や考えを認め合う態度を養う。

取組フロー

動機づけ

1. 食材がどこから来ているのか知ろう:
 チラシから産地マップ(世界地図)を作成することを通して、食べ物の産地を意識するとともに、日本の食料自給率について知る。

【生産】【流通】【消費】【廃棄】の現状を知る

2. 浜松市中央卸売市場見学:全国・世界から様々な食品が流通していることに気づく。

3. 食品の消費について考えよう:
 模擬買い物を通して、消費活動の視点の多様性を認識するとともに、消費者の立場で消費・廃棄の段階の食品ロス問題を理解する。

4. 食品の生産について知ろう:
 日本の農業、地域の農業の現状・課題について学ぶ。

5. 食について世界とのつながりを知ろう:
 世界から見た食に関する問題を知る。他国と廃棄物の種類や量を比べる。

6. 農業体験学習:農作物の生産過程を体験する。

調べ学習

7. 食に関して興味を持ったテーマを設定して調べ学習をする:
 持続可能な社会の実現に向けて、「これからの食の在り方」を念頭に、食に関して興味を持ったことを調べ学習のテーマとして設定する。

8. 調べ学習の成果発表:調べ学習の成果を発表する。

まとめ

9. 自分にできることを宣言する:
 成果発表会を踏まえて、プログラムのまとめとして、持続可能な社会の実現に向けてこれからの食の在り方やそのために自分にできることを考えて、宣言する。

プログラムの展開例

時限

内容

指導のポイント

1

〇食材がどこから来ているか知ろう

●食料自給率の課題について学ぶ。

1. 新聞折込チラシに載っている食材を切り抜いて産地マップを作る。

2. 作成した産地マップから読み取れることをグループごとに発表する。

  • 肉・魚は外国産が多い。
  • 野菜は国内産が多い。等

3. 日本の食料自給率の推移を認識する。(平成26年度)

カロリーベース:39% 生産額ベース:64%

●食について学習していく目的意識を持たせる。

  • 原産国の地理がわからない場合は、社会科の地図帳で調べるよう促す。
  • 作成した食材マップを踏まえ、日本で消費されている食べ物のうち、国産の割合を生徒に予想させるもの。
  • 総合食料自給率には2つの考え方があり、日本はどちらの食料自給率にしても低下傾向にあること、他国に比べて低いことを、グラフから視覚的に解説する。

2

〇浜松市中央卸売市場見学

●食品が集荷・配送される仕組みを見学する。

〈講師〉浜松市卸売市場職員

●食品の流通先から、様々な地域・世界とつながっていることを気づかせる。

  • 流通のみに焦点を当てるのではなく、食品の生産から廃棄に至る流れを意識させるようにか解説する。
5

〇食品の消費について考えよう

●食品ロスを意識した買い物基準を身につける。

〈講師〉浜松市くらしのセンター職員

1. 「今日の夕飯はハンバーグ。付け合わせのブロッコリーを買って来て」と頼まれた場合、自分はどの商品を選ぶか、その理由は何かをワークシートに記入し、発表する。

  • ブロッコリーの選択肢「浜松産」「アメリカ産」「特別栽培(農薬少)」「おつとめ品」「冷凍」

2. 商品を選択する際には、「価格」「質」「産地」「消費(賞味)期限」「環境配慮(環境ラベル)」など様々な視点があることを認識する。

3. 食品ロス問題について理解する。

4. 食品ロスを減らすために自分はどんなことができるか話し合う。

●消費の立場から食に関する問題を理解させる。

  • 今回は生徒が当事者となる消費活動について考えることを伝える。
  • 生徒それぞれの視点で自由に商品選択をさせる。
  • 日本の食品廃棄量は年間2,801万トン(平成24年度推計)で、このうち、食べられるのに廃棄されている食品、いわゆる「食品ロス」は642万トン。
  • 642万トンの食品ロスのうち、312万トンは一般家庭からのもの。これは一人当たり年間164杯分のごはんに相当する。
  • 日本は食料自給率39%で沢山の食材を輸入しているにも関わらず、廃棄量が多い国。
    このままでいいのか投げかける。
  • 商品選択をする際に、環境に良い物を選ぶという視点を持つことの重要性を伝える。

4

〇食品の生産について知ろう

●日本や浜松市の農業の現状を理解する。

〈講師〉浜松市農業水産課職員

1. 日本や浜松市の農業の現状を知る。

2. 生産の視点からの食の問題を理解する。

  • 小規模な農業経営→厳しい農作業→農業離れ、後継者不足→耕作放棄地の拡大→農地再生の負担増→食料自給率の低下

3. 問題の解決に向けた取組を知る。

  • 生産品の6次産業化(例:うなぎいも)
  • 経営規模の拡大
  • グリーンツーリズム(農山村交流)
  • 新規就農業者の育成

●生産者の立場から食に関する問題を理解させる。

  • 日本の食を支えている国内の農業の衰退が及ぼす影響を伝える。
  • 他地域との比較の視点も取り入れる。
  • 左記のような日本の農業の課題には、輸入品との価格競争が影響していることを伝える。
  • 日本の農業衰退の問題は、消費者の選択(地産地消等)により変えていくことができることを気づかせる。

5

6

〇世界から見た食問題を知ろう

●他国との廃棄物の違いやフードマイレージを理解する。

〈講師〉認定NPO法人浜松NPOネットワークセンター 事務局長 小林 芽里 氏

【ワーク1】

1. 世界の食卓の写真(1週間分の食料の写真)から、廃棄物の種類や量を他国と比べる。〔使う写真〕日本、トルコ、ドイツ

【ワーク2】

2. 「フードマイレージ」の考え方を理解した後、計算してみる。

  • 食料の重量×輸送する距離

3. 日本のフードマイレージが高くなった理由を知る。

  • 食事の欧米化
  • 安い農産物の大量輸入
  • 冷凍技術、交通の発達

4. フードマイレージを下げるために、自分たちにできることを考える。

  • 地産地消
  • 自給自足

●生産者の視点から、食の問題について認識させる。

  • 日本は他国と比べ、食材の包装が過剰であり、食材から出るゴミが多いこと、またリサイクル・リユースできるゴミも多いことに気づかせる。
  • 環境先進国のドイツの取組を紹介する。
  • 物を買うときは、環境に優しいのかの視点で選ぶ方法もあることを伝える。

 

  • 日本は、食料輸入量が多く、輸送距離も長いので、フードマイレージが大きくなる=CO2の排出量が増える=環境への悪い影響を大きく与えていることに気づかせる。
  • 私たち自身が、「商品の選択」によりこれらの問題に関与していることを伝える。
  • 地元の食材を買うことは、環境jに良いだけではなく、地元の農家が潤い、食料自給率の上昇につながることを認識させる。

 

7

〇食に関しての調べ学習

1. 持続可能な社会の実現に向けて、食に関して興味を持ったことを調べ学習のテーマとして設定する。

2. グループごとに、設定したテーマについて調べる。

3. 調べた内容や問題を解決するために自分でできることをまとめ、実践する。

(例)

  • 地域産の食材で料理レシピを考える
  • 給食の残飯を減らす

4. 調べ学習のまとめた結果を発表する。

5. 成果発表会を踏まえて、持続可能な社会の実現に向けてこれからの食の在り方やそのために自分にできることを考えて宣言する。

  • 調べるポイント(問題の背景、直面している課題等)や調べる方法(図書、インターネット、インタビュー等)を指導する。
  • 調べ学習や具体的な行動に主体的に参加することで、情報収集能力や問題解決能力を養うとともに、地域の人やNPO等の団体にインタビューするなど、コミュニケーション能力を養う。
  • 調べる視点は、他地域との比較や現在と昔の違いなども考慮するよう指導する。
  • 各自のプレゼンテーション能力を養うとともに、他のグループの発表を聞くことで、自分とは違う視点・考えがあることを気づかせる。

〈発展例〉

●農業体験(農作物の生産過程を体験する。)

 

  • 食の生産について、生業としてる人の知識や考え方・視点を知る。
  • 農作業の苦労や工夫を知り、食物やそれを作る人たちへ感謝する気持ちを育む。
  • 「農業」ではなく「農家」として話も織り交ぜる。(キャリア教育)

 

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お問い合わせ

浜松市役所環境部環境政策課

〒432-8023 浜松市中央区鴨江三丁目1-10 鴨江分庁舎

電話番号:053-453-6146

ファクス番号:050-3606-4345

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