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更新日:2019年3月31日

山住の湧き水

「うまいと言われて、うれしかったやぁ」(PDF:189KB)

二つの写真が並べられた。「水窪中心街の昔の写真があったから、比べられるように今の写真も撮ってもらったんだ」これをお客さんに見せたいんだと、杉山さんは納品されたばかりの写真の額縁を持った。水窪に来て40年以上経つという。それでも、まだ、よそ者だよと笑っていた。

以前、ペンションを経営していたことなどもあり、杉山さんのお宅には顔なじみの人たちが、“ついで”に寄っていくことが多いという。

ここ山住は、紅葉の名所である。10月半ば頃から、下見をするために訪れる人たちが徐々に増えてくるという。「ここの紅葉は、朝早い方がきれいなんだよ」山住の紅葉は、赤だけでなく緑や黄色、さまざまな色が入り、カメラマンにとっては絶好の被写体となる。「ゆっくり見たいんなら、1時間以上は早めに来たほうがいい」とアドバイスをくれた。

1年を通して顔を出してくれる人もいる。山住神社の手前、標高1,000メートル以上のところにある「山住の水」が目的だ。岩場から出ているこの水は、道路が整備されていない頃でも、信仰のある人は危険を顧みず、汲みに行っていたそうだ。

水を汲みにくる常連さんは、市内だけでなく御前崎周辺の沿岸部や長野、岐阜など他県の人もいる。「お客さんと話すことが私の仕事。口コミで、また別の人が来てくれる。この水を通して、もっと水窪のことを知ってもらいたいね」煮干しやカツオなど手土産を持ってきてくれるんだと話してくれたが、それ以上に水で縁がつながっていくことに喜びを感じているようだ。

こんなこともあった。ここの水で淹れれば、どんな安いお茶でもおいしいんだと話した相手がお茶屋さんだったという。飲んでもらったら「なるほど、うまい」とびっくり。その言葉がうれしかったやぁ、と頬を緩める杉山さん。お茶のおいしさは水で決まるということが伝わった。

岩から流れ出る水は、1年中、ほとんど水温は変わらない。少し古びていた看板も新しく付け替えたし、と杉山さんは環境にも気を配る。周辺にごみが捨てられないよう、掃除など水源の見回りもしている。取水口も昔は1口しかなかったから、けんかになるので口数を増やしてもらったという。「自然の力を大切にしなければ。これから先、生活していく上で一番大事なものは水だよ」と力説した。

(注意)「天竜区の水」は、滝や池なども含めた天竜区のさまざまな水資源を紹介するものであり、「飲み水」として紹介するものではありません。飲用として保障するものではありませんので、ご自身の責任と判断において親しまれるようお願いいたします。

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