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更新日:2019年3月31日

地域の生命と財産を守る人

「子どもの頃から見てきたけど、こんなにいいところだったかな」(PDF:230KB)

自分たちのまちは、自分たちの手で守る。

いっとき廃れたようにも感じられた「地域のために」「誰かのために」という考え方が、東日本大震災の発生を機に見直された。こうした意識は「絆」という言葉で語られ、その大切さについて多かれ少なかれ、誰もが考えることとなった。

―自分のまちを守るために、自分たちにできることとは。

震災により、地域を守る活動の代表ともいえる消防団の存在も再び注目されるようになった。しかし、一方で現実には、団員数の減少に歯止めがかからず、消防団活動を取り巻く環境は、依然として厳しい状況が続く。このことは、人口減少が著しい天竜区においても同様だ。

「地域住民の生命と財産を守る」

気高き使命を背負う消防団員たち。これに加えて天竜区の消防団員は地域のさまざまな活動に参加し、汗を流している。今回、取材をしたのは、ふるさとの清流「阿多古川」を守る活動に取り組んでいる消防団員たち。「生まれ育った自分たちのまちだから」。あえて口にする者こそいないが、こうした崇高な思いが彼らの活動の根底にある。

ある時は、水により住民たちの生命を守り、またある時は、地域の財産である水資源を守る人たち。天竜区の水とともにある暮らしとして消防団員たちの活動を紹介することとしたい。

地域に与える安心感

8月31日、朝7時30分。暑さの盛りは過ぎたとはいえ、じっとしていても汗が出るような8月最後の日曜日、阿多古川の土手沿いに消防団の赤い車両が4台並んでいた。ヘルメット姿の団員たちが、重たそうな可搬ポンプを数人で河原まで運び下ろしている。

この日は、月に1回のポンプの試運転を行う日だ。消防団員たちは、それぞれに仕事を持つ傍ら地域の活動に参加している。土日に仕事がある団員も少なくないため、活動時間を出勤前に設定することもしばしば。そうでなくても、20代〜30代が中心の消防団である。各々、家族と過ごす時間なども大切にしたいため、こうした時間の方がむしろ都合がよいようだ。

有事に備えて、不具合などがないよう資機材などを点検しておくことも消防団の大切な仕事。とはいえ、休日の朝から愚痴の一つもないものかと作業中の団員たちに話しを聞いた。ある団員は「まぁ、消防団が好きか嫌いかといわれたら、何とも言えないですけど…でも、こんなことでもないと、地元の同世代と会う機会もないですからね」と笑って答える。

中学校や高校の先輩、後輩が入り乱れた年齢構成となっている消防団ではあるが、今ではそうした上下関係も学生当時とは異なる。「中学の頃は、一つ歳が違うだけで、怖い人もいたんですがね。今はみんないいおじさん。居心地も悪くないですよ」と先ほどの団員。確かに和気あいあいとした雰囲気だ。

消防団員たちが点検を行う間、近くに架かる橋の上を、散歩途中の人たちが通りかかる。多くの人は、河原を見ながら団員たちに「朝からごくろうさま」「大変だねぇ」と声をかけていく。こうした光景から、地元の人たちの消防団への期待と感謝の気持ちを感じることができる。若者たちが一生懸命がんばっている姿は、住民たちに大きな安心感を与えているはずだ。

同郷という特別な空気感

1時間ほどのポンプの点検作業を終えた団員たち。今度はその足で、地元の環境保全団体とともに河川パトロールと清掃活動を行うため、地元公民館に集合するのだという。休日にもかかわらず、なかなか出番が多い。

口では文句をいいながらも、結局、多くの団員はこちらの活動にも参加する。「人が少なくなっていますからね。できることをできる人がやるだけですよ」と一言。別の予定があればそれを優先する。今の時代に合ったやり方で、参加は自由意思とのこと。ただでさえ、若い世代の加入が少ない昨今。活動の参加に対して無理強いするようなこともない。

午前9時、公民館の駐車場には地域住民50人ほどが集まっていた。その中には、ヘルメットを脱いだ団員たちの姿もある。これから1時間ほどかけて、川や道路、周辺の田んぼなどに捨てられたゴミ拾いをするそうだ。

ゴミ袋を片手に団員たちは、空き缶やバーベキューの燃えかすなどを集めて回る。中には、子ども連れで参加する団員もいた。せっせと手は動かしながらも、団員たちは家庭のことや世間話、パチンコの戦績から仕事場の苦労までさまざまな会話で盛り上がる。

のどかな田園風景に差し掛かるとある団員が「ど田舎って感じだなぁ」と笑う。「こんないいとこだったかな。ずっと住んでるけど気づかんもんだね」と別の団員。途中で沢ガニを見つければ、子どものような表情に変わり、よく遊んだ川に差し掛かると、当時の武勇伝が披露される。同じ場所で育ったからこそできる地元ならではの話しに花が咲いた。

作業が終わると、集まったゴミが山のようになっていた。中には大きな鉄くずの固まりまである。それでも地元の人からは「今日は少ない方だよ」との声。平成の名水百選にも選ばれた清流・阿多古川は、住民たちの努力によって守られているのだと改めて知った。

活動を終えた団員たちはお茶で喉を潤しながら「たまにはいいね」と笑顔。見返りを求めない彼らは、よく冷えたお茶だけで十分という表情をしていた。

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