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更新日:2020年3月26日

子共たちの安全を守るホイッスルの音

子どもたちの安全を守るホイッスルの音

子供たちに安全に渡ってもらう。それが私の日課ですよ。(PDF:267KB)

 

 

ピッピー。

 

響き渡るホイッスルの音。
その音は、朝の澄んだ空気を切り裂き、心が引き締まるような鋭さの中に、どこか温かさを含んでいるように感じられた。その理由は、このあとすぐに分かるのだが、この時その音はサッカーの試合開始の合図を連想させた。

ここは天竜区の山東という地域にある横断歩道。すぐそばには小さな川が流れ、同じく小さな橋が架かる。春になるとこの川沿いの桜が見事に咲き誇り、この道を通る人の目を楽しませる。
しかし、花に見とれていてはいけない。脇見運転は事故のもとである。この道は、山東から春野町方面へ向かう国道。特に朝の時間帯には交通量が多い。近所には小学校もあり、通学路にもなっている。登校時間帯にはたくさんの子供が、この道にかかる横断歩道を渡る。
この道を利用するのは、歩行者ばかりではない。学校へ通う高校生が乗る自転車、路線バス、工事現場へ向かうトラック・・・。一日中ここへ立っていれば、ありとあらゆる種類の交通手段を目にすることができると言っても、おそらく過言ではないだろう。

 

 

そんな交通の行き交う通学路に朝早くから立つ人がいる。ボランティアで交通安全指導員を務めている高橋さんだ。高橋さんは、この横断歩道の押しボタン式信号機の所に立ち、横断する子供たちが安全に渡れるように、交通整理をしている。
「子供たちが安全に渡ることができるように見守るのが日課になっているんだ。小さな子供たちには信号を守る意識をしっかり身につけて欲しいからね」

 

 

 

高橋さんは、朝6時半頃からここに立つ。子供たちとはすでに顔なじみだ。この日、最初の子供がやってくる。「おはよう」「おはようございます」とお互いに大きなあいさつを交わすと、高橋さんは「あの子はいつも早く来るんだ。それで、あそこの石に座ってみんなに元気いっぱいのあいさつをするんだ」そんなことを教えてくれた。

 

 

 

横断歩道の両端から子供の集団が現れる。「今日はどっちの地区の子供が早いかな」毎日、この場所に立つ高橋さんは子供たちのことをよく見ている。「最初の頃、子供たちは私のことをおまわりさんだと思っていたみたいでね。でも今ではおじさんって親しみを込めて呼んでくれるよ」と少しうれしそうに話す。

 

 

 

朝の空気を震わせるホイッスルの音、交わされるあいさつ・・・。ここは、音と笑顔の交差点。高橋さんにとっては、もはや当たり前となってしまったというこの朝の日課だが、そのおかげで子供たちは安全に安心して横断歩道を渡ることができる。

 

 

 

一日の始まりの、ほほ笑ましい光景だ。
今日も高橋さんのホイッスルの音が横断歩道に響いている。

 

 

 

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