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更新日:2019年3月31日

わさび田を世話する人

「自分でやらなきゃ、しょんないわい」(PDF:247KB)

祖父から受け継いだわさび田

その石積みは、人の手が加わって整然と並んではいるものの、周囲の山林に調和し、程よく自然の一部になっていた。石を伝い流れ落ちる水は、上部の山々から集まってきているようだが、どこからともなく湧き出て、わさび田へ注いでいる。

伊豆地方によく見かけられるわさび田をイメージしていたが、それとはまた趣が違うものだった。伊豆がのんびり、穏やかというなら、急こう配の斜面に作られているこのわさび田は、素朴であり力強さを感じる。

「おじいがやれって。そのレールに乗ってるだけ」望月さんは、わさびを手に取りながら言った。このわさび田は、明治の頃からのもの。昭和初期に静岡市出身で、わさび製造にかかわっていた望月さんのお祖父さんが引き継いだそうだ。望月さん自身は20歳の頃からわさび田の世話をしているということだ。

自然の恵み 自然との闘い

乗用モノレールで、わさび田の上段部分まで上らせてもらった。わさびを育てるには直射日光を避けなければいけないが、ここは木々が作る影が天然の日除けになっている。見下ろしたこの急峻なわさび田は、一体どのように手入れをしているのだろうか。

望月さんは軽々とわさび田の際に立ち、その場で踏ん張って、わさびを抜いた。「ここは、索道を引いて現場石を使ってわさび田を造ったんだ」石積みの補修も、自分で石を運んできて積み上げ、コンクリートで整えた部分があるという。

また、土壌作りの様子も教えてくれた。つるはしで掘って、鋤で起こしてといった作業や栽培方法などは、伊豆の知り合いに教えを請いに行くそうだ。交流して、いろいろなところから知識を得ないとなあ、と望月さんはつぶやいた。

自分でやらなきゃ、しょんないわい

そして、「イノシシが・・・」と言葉を続ける。よく見ると、わさび田と山林の境界に電気柵と防護柵が施されていた。最近、作ったものだそうだ。イノシシがミミズやサワガニを捕りたいがために、石積みを壊すという。中山間地域すべてに共通する鳥獣被害である。自然の恩恵を受けていることもあれば、自然と闘わなければならないこともあるということだ。

わさびは、1年半から2年近くの年月をかけ、栽培する。春に苗を植え、翌年秋に収穫することになるという。「石積みに近い、際に生えているものの出来がいいなあ。水が流れるから酸素もよく通る。だから根が張って立派になるんだ。肥料はやってないよ」もうすぐ収穫間近だ。大部分は市内や近隣の漬物屋に出荷するそうだ。加工品は作らないのか聞くと「この前、頼まれてわさび漬けを作った」茎はこう切って、塩は3%程度で、と望月家直伝の作り方を教えてくれた。水窪町内のスーパーや森林組合の売店に、数量が限られるが置いているという。なかなか手に入らないが好評だそうだ。

「自分でやらなきゃ、しょんないわい」当たり前のことだが、なかなかできないことをさらっと言ってにっこり笑った。

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